2019年、映画館で観る3本目は「オーヴァーロード」。
しばらく映画館の大きなスクリーンで見たくなる作品がなくて、2月の「アリータ バトル・エンジェル」以来の映画館での映画鑑賞となりましたが
「オーヴァーロード」、人間の狂気こそが最強最悪なホラーだと気づくだろう
一作で3度美味しい作品
J・J・エイブラムス制作というのが全面に宣伝されているので、正直言って警戒していました。
というのも、僕はこの方の制作、あるいは監督作品には当たり外れがあると感じるから。
最近だと「ミッション・インポッシブル」シリーズはおおむね高評価を与えていいとおもいますが、「スター・ウォーズ エピソード8」はもうスター・ウォーズファンを辞めたくなるような駄作でした。
なので今回、久しぶりに映画館に行ったけど、お金の無駄にならないか心配していました。
が、その心配は始まった途端に杞憂となりました。
とにかく冒頭の落下傘部隊のシーンがすごすぎる。
完全に心を鷲掴みにされ、作品に引き込まれます。
で、ガチの戦争映画の体で始まるわけですが、ここから弛むことなく話が展開されていき、気がつくととんでもない映像を見せられています。
戦争映画 → 戦場スリラー → モンスターホラー
といった感じで、どんどんと作品の内容が変わっていく、いわば一作で3度美味しい作品でした。
冷静に考えれば、最後のモンスターホラーなんてただのおバカ映画なのですよ。
「ナチスの秘密兵器を潰しに行く精鋭部隊」というテーマの映画はよくありますが、この作品は度が過ぎています。
普通なら現実味がなくなってしまうところですが、うまく3段階に引き込まれているので、最後まで手に汗握って見入ってしまい、エンドロールで脱力して疲れ果てる。
そんな感じです。
B級おバカ映画ながら人間の狂気を感じさせるのに成功している
で、話自体はB級おバカ映画ですが、戦場という狂気の舞台とうまくくっつけたところが勝因ですね。
ゾンビだろうがモンスターだろうが、一番怖いのは人間ですよ。
一歩間違うと人間ほどの化物はいない。
しかも戦争という狂気に追い立てられると、なにをするかわからない。
そういうちょっと深いメッセージも後から気づきます。
言っておきますが、後からです。
映画見ているときは、そんな事考える余裕は全くありませんから。
若手俳優に注目
さて、今回この作品には二人注目してほしい役者が。
一人はフォード伍長役のワイアット・ラッセル。
なかなかかっこいい役者だな、雰囲気もあるしと思っていたらカート・ラッセルさんの息子さんなのですね。
もちろんお母さんはゴールディ・ホーンさんです。
超サラブレッド。
そしてもう一人は作品に華を添える紅一点、クロエ役のマティルド・オリヴィエ。
まだ24歳のフランスの女優さんですが、芯の強さを感じさせる美人です。
今後の活躍が楽しみ。
この二人、注目してください。
あっ、もちろん主役のジョバン・アデポもです。
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