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「リンカーン」【教養的映画鑑賞】歴史的決断の影にある強大な権力を持った男の信念と苦悩

「リンカーン」【教養的映画鑑賞】歴史的決断の影にある強大な権力を持った男の信念と苦悩

「歴史的教養や雑学を学ぶ」ことを目的とした映画鑑賞コーナー。

2回目の今回は「リンカーン」をご紹介します。

 

はじめに:「リンカーン」、歴史的決断の影にある強大な権力を持った男の信念と苦悩

 

ストーリーは、1865年1月に南北戦争が勃発して4年目に突入した時期から合衆国憲法13条の修正案が通るまでの期間。

大統領の苦悩を描きます。

一人のリーダーが苦悩しつつも信念をつらぬき通す感動巨編というのが、本映画の主軸ではあるのですが、教養として、雑学としての観どころも多数あるので、その辺りをご紹介しましょう。

歴史教養的観どころ

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photo credit: stewartbaird via photopin cc

なりふり構わない多数派工作

本映画で多くの時間が割かれているのが、合衆国憲法13条修正案を通すための多数派工作です。

これはもう手段を選ばないなりふり構わない、「買収」と言っていい内容です。

しかもそれは野党にかぎりません。

リンカーン自身は共和党所属ですが、同じ共和党の議員でも反対する人は公然と反対する。
日本だったら党を除名されるところでしょうが、議員それぞれが自らの考え、信念に沿って活動している姿が見えてきます。

それにしても、人類の歴史を変えたといってもいいこの合衆国憲法13条修正案は、実は薄氷の上をわたるようなギリギリのところで可決されたんですねぇ。

日本の内閣制度とアメリカの大統領制の違い

さて、本映画のクライマックスシーンは合衆国憲法13条修正案の採決シーンです。

ここで、多くの日本人が「あれ?」って思うはずです。

というのは、採決をとるときに肝心の大統領が議会にいないのです。
彼はホワイトハウスで結果を待っています。

日本では法案が可決されたとき、壇上の総理大臣がお辞儀するシーンがニュースでよく流れますが、アメリカではそれはありえません。

実はアメリカの大統領は議会に立ち入ることを許されていないのです。

大統領は強大な権力を持っています。
実際この映画の中でリンカーン自身がそう語るシーンがあったりします。

しかし厳格な3権分立がはかられているため、大統領は議会に対して一切の責任を負わないかわりに、解散権も法案の提出権もありません。

教書で「私はこんな世の中にしたい」と演説したら、その意に添うような法案を議員が提出するのです。
ある意味まどろっこしいシステムですが、これって王政に近いシステムでありながら、権力を分割したためにこうなったんでしょうね。

そういった日本との政治システムの違いもこの映画の観どころです。

良き父、良き夫

最後に、個人的に本映画で好感を持てたところを。

それは父として、夫としてのリンカーンの姿でした。

末っ子を溺愛し、長男の軍隊入隊に反対する父としての姿。
子供を亡くしたことで精神的に不安定になっている妻に対しての「どうしたらわからない」夫としての姿。

これらが大統領としての不屈の姿と対照的に描かれていて、人間リンカーンを際立たせます。
ただただ偉大な大統領として描かなかったことで、ヒューマンドキュメントとしてレベルの高い作品となっています。

基本データ

2012年公開
監督:スピルバーグ
主演:ダニエル・デイ・ルイス
151分

リンカーン(字幕版)
Daniel Day-Lewis
2013-11-26


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