讃岐うどん日記、第25回目。
今回は、うどん県民に超ロングセラーで愛される肉うどんが看板メニューの飯野屋の登場である。
超ロングセラーの肉うどん【さぬきうどん日記】飯野屋
讃岐富士こと飯野山の麓、国道11号線から少し飯野山に向かったところに飯野屋はある。
さぬきうどんブームの遥か昔から地元民に愛されているうどん屋である。
ここは一般店。
近年、はな○うどんやM亀製麺が全国展開した影響で、セルフ形式が讃岐スタイルだと勘違いしている人を大く見かける。
ワタクシ自身も速くて安いセルフ形式のうどん屋に行くことが多くなっているが、もともとはさぬきうどんも一般店が基本であることは言うまでもない。
ちなみに、セルフ形式とは、麺をあたためたり出汁をかけるのもすべて自分で行うのが”セルフ”であって、出汁がかかった状態で出されて、トッピングを選んだり薬味を乗せるだけの形式のところは厳密にはセルフではない。
いわば、セミセルフ。
体ばかりデカくて大人になりきれていない中坊みたいなものである。
で、セルフの店と一般店の違いは何か?
それはサービスの違いだ。
サービスと言っても、なにも座っていると注文を聞きに来てくれて、うどんを持って来てくれるなんて形式のことだけを言っているのではない。
例えばメニューが豊富。
セルフの店では手間がかかり過ぎて敬遠される具材系のメニューだ。
しかもそのクオリティが高い。
飯野屋もそうである。
飯野屋と言えば肉うどん。
肉うどんが不動の看板メニューだ。
うどんブーム以来、肉を山盛り乗せて量で勝負するようなセルフの店も見かけるが、飯野屋の肉うどんは違う。
今回、肉うどんの大とマイ定番のいなりを注文したが改めてここの肉うどんのクオリティの高さを思い知らされた。
肉、ネギ、かまぼこが織りなす小宇宙。
絶妙のハーモニー。
麺はやや細でモチモチ系。
それほど強いコシではない。
このやや細で優しい感じの麺と肉がとにかく合うのだ。
通常肉うどんの肉は薄くスライスされたものを甘辛く煮込んでいる。
ところが飯野屋では、若干厚めにスライスされた肉をかなり上品な味付けで煮込んである。
するとどうだ、優しい感じの麺と歯ごたえのある肉、しっかりしたかけ出汁と上品な肉の味付け。
この4者のマトリックスが絶妙なマッチングを生み出し、ハイクオリティな肉うどんとなっている。
こういう細部のクオリティにこだわれるのが一般店の良さだろう。
普段、安さにつられてついついセルフ店ばかり行ってしまうのだが、一般店の魅力も知って欲しい。
これから寒くなると、しっぽくうどん、鍋焼きうどん、カレーうどんなど具材系のうどんが美味しい季節となる。
ぜひ、県外から来られるうどんツアーの方は一般店のクオリティの高さも実感して欲しい。
ちなみにこちらは妻が注文した月見うどん。
こちらも美しい。
【おまけ】
いなりは飯野山のような三角形。
ちょっと小ぶりだが味は悪くない。
個人的にはもう少し具材が入っていて欲しい。
初めて見た、「香川本鷹七味」。
これ、美味いです!
レジの横で販売してました。
こちらもどうぞ!
ブログ:飯野山を見上げて
飯野屋 お店情報
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