「丸亀製麺が撤退する!」
先週このニュースが私を含めて地元讃岐のうどん通の間で駆け巡りました。
また、これを伝えたサイトの記事も格好のネタとなりました(ツッコミどころ満載で)。
今回は私と私のまわりの讃岐うどん通による丸亀製麺評と、ネットニュース記事に対するツッコミどころをとを書き記すことによって、地元讃岐うどん通の本音と讃岐うどんの真実の姿をお伝えしたいと思います。
と、大げさに書いていますが、うどんに関する与太話です(笑)。
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丸亀製麺香川県1号店の栗林公園店撤退!このニュースに地元讃岐うどん通の反応は・・・
先週、地元讃岐うどん通の間を駆け抜けたニュースが、丸亀製麺香川県1号店の栗林公園店が撤退するというものでした。
これをうけて、讃岐うどん通のFBページはもちろん、私の周りのうどん通でもいろいろ論議が盛り上がりました。
総じて意見をまとめると
「さもありなん」
「まぁ、当然だよなぁ」
「今までよく保ったほうだよ」
といったところでしょうか。
香川県民の丸亀製麺に対する冷たい反応をこちらのサイトでまとめてくれていますが、おおむね私の周りのうどん通の反応もそのとおりだと思います。
さて、そんな地元讃岐うどん通の議論が冷めやらぬ時期に登場し、格好のネタを聴許してくれることになったのがこちらの記事でした。
この記事がある意味的を射ているのですが、ある意味「あなた本当にわかってる?」とツッコミどころ満載だったのでこの記事を元に盛り上がってしまいました。
ちょっとこの記事を拝借して、うどん与太話的に丸亀製麺撤退の原因と本場香川の真実の姿と本音を語りたいと思います。
味よりも「値段で負けた」?
まずはこの記事のタイトルでもある”味よりも「値段で負けた」”の部分。
うどんの味よりも価格が「高い」との声が少なくない。 香川県で「うどん」といえば、1玉120~140円、2玉でも250円程度で食べることができる。一方、丸亀製麺では「釜揚げうどん」や「かけうどん」「さるうどん」の並盛が280円と、町のうどん店より100円ほど高い。 これに大根おろしやとろろ、温泉玉子などのトッピングが各60円。さらに、野菜天ぷら(かき揚げ)をトッピングすると130円プラス、といった具合だ。
値段では完全に負けています。
これは真実。
では味は負けてなかったかというと、私も含めて「不味くはない」という評価で、言い換えれば「美味くもない」というものでした。
出汁はイリコの風味が感じられないし(イリコを使ってないらしい)、麺はコシが弱い。
他店よりも高い値段を払ってでも食べたいという魅力を感じさせる味では全然なかったということです。
これって結局、味でも値段でも負けたってことですよ。
ちなみに安いうどんしか流行らないかというとそんなことはありません。
西の名店「おか泉」さんのメニューは1000円前後の設定ですが人気店ですから(県外客が多いですが)。
この記者本当に讃岐うどんのこと知ってるの?
ところでこの記事の後半はツッコミどころが。
たとえば、
香川県のうどん店は、お客が丼を持参して、うどん玉だけを入れてもらって食べる店も少なくないという。
少ないよ!
圧倒的に少ないよ!
このライターさん、映画の
とか、
とかの影響受け過ぎじゃないですか?
たしかにそういう形態の店もありますが、それってうどん屋ではなく製麺所で、しかも県内800店ほどあると言われているうどんが食べられるお店の中でも指で数えられる程度しかありません。
あまりいい加減なこと言っちゃダメですよ!
そしてさらに
釜揚げ、かけ、ぶっかけ、生しょうゆ… ダシ汁も蛇口をひねれば出てくるスタイルで提供される。
蛇口ってこういうのを言ってるのかな?
photo credit: Yuya Tamai via photopin cc
それとも高松空港にある出汁の出る蛇口のことを言っているのか
セルフ形式のうどん店では上の写真のようなタイプを見ることは確かに少なくありません。
でもこの形式も全体からいうと少数派です。
セルフの店でも出汁は店員さんが注いでから丼を渡してくれる形式が大半です。
ということでこの記事を書いたライターさん、イメージだけで書いているんじゃないですかね。
見えない「壁」は存在する
そんな食習慣、食文化の違いが、「丸亀」を名乗るものの、県外から香川県に乗り込んだチェーン店の見えない「壁」になっていたのかもしれない。
香川県民の冷ややかな反応を見てもらえれば分かるとおりです。
「壁」は確実にあります。
例えば上記の「うどん小」のことを「並盛り」と表現するのも、「牛丼か!」と突っ込みたくなるし、だいたい何玉かよくわからない。
そして少なからず聴くのが「ネーミングがイラッと来る」というもの。
丸亀製麺を「まるがめせいめん」ではなく「まるかめせいめん」と読ませるのはなんででしょか?
丸亀で修行したわけでもなく、丸亀発祥でもなく、ましてや丸亀に支店もないのに「丸亀」を冠にいただき、なおかつ「まるかめ」とよませる。
これをやってる限り香川では偽物感は拭えないと思います。
最後に丸亀製麺さんに提案
なんだかんだと丸亀製麺さんにダメだしばかりとなってしまったので、最後に提案をしてみます。
「丸亀市に出店しましょう!」(丸亀で勝負してみいや!高松よりも西の方がうどんのレベルは高いぞ)
ネーミングに対する拒絶反応を解消し、しかもうどんのクオリティの高さを証明するのはそれが一番いい方法だと思いますよ。
以上、丸亀市民の讃岐うどん通として一言言上申し上げ奉りました。
というか与太話でしたけど(笑)。
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