<楽天ブックスのリンクはコチラ>『稼げる社労士の集客術』
いつもツイッターのTL上で編集の滝さん(@takikeisuke)と楽しい夫婦漫才(?)を展開してくれている井寄奈美さん(@iyorinami)。
その二人が生み出した愛の結晶(?)であるこの本は、士業の方だけに読ませるにはもったいない、、まさに“成功本”なのでした。
【目次】
プロローグ
第1章 あなたを「稼げる社労士」に変える「考え方」
第2章 3ステップでファンを育てる「情報発信力」
第3章 仕事も情報も手に入れる「人脈力」
第4章 お客様をつかんで離さない「専門力」
第5章 社労士として生き抜くための「金勘定力」
第6章 「この人と仕事をしたい」と思わせる「人間力」
エピローグ
【ポイント&レバレッジメモ】
★「時間単価」を上げる
時間は誰にとっても24時間しかありません。貧乏社労士であっても、稼げる社労士であっても、稼働時間は同じなのです。同じ時間を使ってより稼ぎだすためには、仕事の付加価値を高め時間単価を上げること、これに尽きます。
★「マイ事業仕分け」・・・より効率的に自分の時間を使うために「やらないこと」を先に決める
⇒ 「その先にお客がいない」行動はすぐ止める
★「キャッシュポイント」
貧乏社労士から脱出するために最も大事なのは、あなたのビジネスの「キャッシュポイント」を考えるということです。つまり、「どんな業務で、誰から、いくらお金を落としてもらうのか」。いくら仕事が増えてもお金を稼ぐことができなければ、いつまでたってもあなたは稼げる社労士にはなれません。
★情報発信の3ステップ
ステップ1 あなたという存在を相手に知ってもらう ⇒ 「開業案内の発送」「名刺交換」
ステップ2 あなたに興味を持ってもらう ⇒ ツイッターやブログ、ホームページ
ステップ3 あなたの想いを相手に伝える。相手との関係を深める。 ⇒ メルマガやニュースレター
★ツイッター、ブログ、ホームページの使い分け
�ツイッター・・・興味を持ってもらう。知らない人とつながる。広く浅く軽めの情報発信。
人間性を伝えるツールとして活用しよう
�ブログ・・・人間性を知ってもらう、もしくは仕事に対する姿勢を知ってもらう。仕事の最新情報を発信。
ブログには自分に興味を持ってくれた人をファンに育てる力がある。
ブログのコンテンツは二次利用が可能。
�ホームページ・・・プロフィール・業務内容・経営方針など病無用の情報を詰め込む。
ホームページ、さらにブログがあるということは、インターネット上に履歴書や事務所案内があるようなものです。社労士であれば、できる仕事に大差がない事はお客様もご存じです。しかしその経験や実績、そして報酬体系、人となりや考え方を事前に検討して、最後に会って決めたいと誰もが思っています。ホームページやブログは、あなたの代わりに自分のことを、24時間文句も言わずにPRし続けてくれる、強い強い味方なのです。
★「ニュースレター」
ニュースレターのいいところは、メルマガより開封率が高いことと、何度も繰り返し複数の人に読んでもらえることです。
★「メルマガ」
先に説明したブログと、このメルマガとの違いは、ブログが読みに来てくれる相手を待つ「草食系ツール」であるのに比べ、メルマガは相手のメールボックスまで情報を送り込む「肉食系ツール」であること。ですから、知らない人にいきなり送るのではなく、あなたに心を許してくれた方にだけ送りましょう。
★「黄金人脈」
しかし、人脈のつくり方を間違えている人が世の中にはたくさんいます。良く誤解されているのですが、人脈は広げるものではありません。「深堀り」するものです。第1章でもご説明しましたが、もしあなたが3人以下の少人数の職員で仕事をしているのなら、本当に深くつながるべき人は10人で十分です。
ここで言う人脈とは、「知っている人」を指すのではありません。人脈とは「仕事のパートナー」になれる人。仕事のパートナーとはお客様を紹介し合うことができる人のことを指します。彼らこそが私の言う「黄金人脈」であり、それを掘り当てるためにすそ野を広げて多くの人に会うのです。
★「人脈マップ」
人脈マップをつくることで、誰がキーマンなのか、どの人脈を「黄金人脈」として深堀りすればいいのか、そしてどの人からの人脈が仕事につながっているのかが見えてきます。
それが見えたら、どういうきっかけでその人から仕事の紹介をもらえたのかを、思い出してみてください。人それぞれの成功パターンがあります。
★勉強会を使いこなせない2つの理由
勉強会には積極的に参加しているのに、なにか仕事につながる人脈ができないと思っている方。その原因は大きく2つあります。どの勉強会もつまみ食い状態で参加していて、会の主要メンバーから、いつまでたっても「メンバー」というより「ゲスト」と見られているのが1つ。もう1つはあなたの営業色が強すぎることです。
⇒これと決めた会には継続的に参加し、運営もお手伝いすると決めたほうが人脈の深堀りという意味では効果的
⇒士業との勉強会については自己研鑽の場、経営者との勉強会についてはお客様のニーズを知る場として、視点を変えて参加する
【感想など】
いつもツイッターで日本実業出版社編集の滝さんと夫婦漫才さながらの絡みを展開して、TLを賑せてくれる井寄さん。
TL上で、とにかく楽しい井寄さんなので(滝さんも大変ですね)、どんな本を書かれるのかと興味深く読ませていただきましたが、この本なかなかの骨太本でした。
タイトルからもわかるように、一応社労士さんに向けた本ですが、他の士業の方はもちろん、広く個人経営の方にとっても参考になる本。
もっと言うと、個人経営者にとってのストレートな“成功本”といった内容。
そして、ワタクシは勤め人ですが、勤め人としても、ブロガーという個人経営者(?)の立場でも、読んでいて共感したりなるほどと思ったりの連続でした。
そのまず一つ目は「マイ事業仕分け」の部分。
ネタばれ自重のため割愛しておりますが、貧乏社労士が今すぐ辞めるべき5つのこと というのが列挙されてまして、その5番目に 同業者との勉強会を止める というのがありました。
ワタクシ、若いころ何度か同業者の勉強会に出たことがありましたが、止めてしまいました。
まぁ、理由は「先がない」ということではなく、「つまらない」ということでしたが。
とにかく「ワクワクしない」のですよ。
しかも気がつくと同業者だけにわかる「愚痴大会」になってたりする。
同じ時間を使うなら異業種の方の話を聞いたほうが断然「ワクワク」するし、思いがけない人脈につながったりもする。
同業者との勉強会を止める というのは業種にかかわらず、今すぐ実行すべき仕分けだとワタクシも思います!
それから2つ目は、人脈は広げるのではなく、「深堀り」するもの という考え方。
これはワタクシがブロガーとしての活動の中で最近特に実感しています。
例えば書評ブロガー一龍にとっての最初のキーパーソンは水野俊哉さんですが、ずっと水野さんとおつきあいを続けることで水野さん経由の人脈が広がってきています。
生まれつき人付き合いがうまく、初対面の人ともすぐ仲良くなれて、すごいスピードで人脈を広げる人も世の中には確かにいますが、そういう人を見て焦る必要はありません。
無理して広げるのではなく、“これはと思える人”、“自分をわかってくれている人”と長く深く付き合っていく中で自然と質の良い人脈は出来ていくのだと思います。
もちろん士業の方はそれが収入につながらなければならないのでしょうが、だとしても付き合うならお金のことは二の次で、“本当に尊敬できる”、“お互い成長できる”人と付き合っていくことで人生が充実し、それにお金がついて来るのではないでしょうか。
ガツガツしないことです。
(だから献本希望!なんてアサマシなこと言うのはやめよう・・・ウソです。献本待ってまーす。)
さて、本書ではツイッター、ブログ、ホームページやメルマガといったネットを利用しての、いわゆるセルフブランディングについても詳しく書かれていて、これもまた秀逸。
そういったツールを利用してセルフブランディングを考えている方にも参考になると思いますが、実は本書のキモはそういったテクニックではなく、
第6章 「この人と仕事をしたい」と思わせる「人間力」
ではないかと思っています。
実は著者の井寄さんとは今年3月に大阪で開かれた、美崎栄一郎さんがゲストの関西勉強会祭りでお会いしました。
とても気さくで明るくて話していると元気をもらえる方でした。
この第6章にはそんな初対面でも好印象を与え、またお会いしたいと思わせる井寄さんの秘密が書かれています。
例えば普段心がけていることの1つに、
「私と話すことで、お客様に元気になってもらうようにする」というのがあります。何に対しても、誰に対しても感謝の気持ちを持ちましょう。
お礼に言い過ぎはない
「人間として正しいか」考えて行動しよう 等々
こういうことを考え実践しているから今の稼げる社労士としての井寄さんがあるわけですね。
納得。
どんなITツールを使おうと、勉強会にどんどん参加して名刺交換しようと、結局一番大切なのはその人の人間としての魅力、いわば「人間力」の質なのです。
それが低くては仕事につながりません。
ワタクシも“献本待ってまーす”なんてアサマシさは忘れて人間として正しく生きてみようか(?)その方がブロガーとして大成するのではと考えさせられる1冊でした。(←その考えがもうアサマシ)
日本実業出版社の滝様より献本していただきました。
ありがとうございました。
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