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『問題解決大全』は教養本として楽しめ! そして著者の博覧強記ぶりに瞠目せよ

こんにちは、一龍(@ichiryuu)です。

今日はリベラルアーツを標榜している当ブログとして、ぜひ読者の皆様におすすめしたい本を紹介します。

読書猿(著)『問題解決大全』 です。
本来はタイトルどおり問題解決のためのフレームワーク集なのですが、とにかく著者の博覧強記ぶりがハンパないんですよ。

いやぁ~~~これはすご本だわ。

 

『問題解決大全』の楽しみ方

★本来の使い方は問題解決のための「道具箱」

本書には下記の目次を見ていただければわかりますが、37の問題解決方法が紹介されています。

いわゆる問題解決のための思考のフレームワーク集といえばいいでしょうか。

その紹介方法を「02 ニーバーの仕分け」を例にして細かく説明していくと、

まずは表題が記された導入部分。

ここにはフレームワーク名と「一言特徴」。

「難易度」が5段階で表現されていて、「開発者」「参考文献」、そして用途や用例が簡単に説明されています。

で、次に【レシピ】としてその問題解決方法の使い方が説明されます。

「ニーバーの仕分け」の場合、

(1)問題や課題を細分化する
(2)細分化したそれぞれの部分について、変えやすさ(可変度)について点数づけする(表にするとわかりやすい)。
(3)可変度がゼロか低いものは(少なくとも当面は)受け入れるしかない。
(4)可変度の高いものについて問題解決に着手する。
(5)いくつかの問題の部分に手をつけた後や、時間が経った後に、もう一度この表を作り直してみる。

といった感じで丁寧に説明されています。

ちなみに「ニーバーの仕分け」という名前を聞いたことが無い人も多いでしょうが、よくビジネス書に登場する問題解決方法の定番で、問題を細分化して解決できるものから順番に解決していくという方法です。

話を戻しますが、このフレームワークの使い方を説明した【レシピ】のあとに使い方の例として【サンプル】が来ます。

この「ニーバーの仕分け」の場合は「レポートを書く」場合と「息子の引きこもり」を解決するという2つのサンプルが掲載されています。

で、普通、この本のようなフレームワーク集といった本はここまでなんですよね。
ここまでの”技”の紹介をしているだけの本は世の中にたくさんありますし、これで終わったら単なる”技”のカタログでしたありません。

この本の本当のすごさはここからなのです。

★【サンプル】に発揮される著者の博覧強記

【レシピ】→【サンプル】でその問題解決方法を紹介したあと、【レビュー】コーナーでその問題解決方法にまつわる様々な情報が掲載されるのですが、本書の最大の読み応えはここですね。

例えば「ニーバーの仕分け」でいうと、開発者のラインホルド・ニーバーが紹介されます。

イスの後ろ左がニーバー。

問題を細分化するという問題解決方法は多くのビジネスパーソンが知っていることでしょう。
また、その方法の発明者であるニーバーを知る人も少なからずいると思いますが、顔を知っている人はどれほどいるでしょうか。

さらに、「ニーバーの祈り」にいたってはほとんどの方が知らないんじゃないでしょうか。

邦訳だけ記載しておくと

神よ、与えたまえ。
変えられないものを受け入れる平静な心を、
変えられるものを変えていく勇気を、
そして、その両者を見分ける知恵を。

というものですが(続きを読みたい方はコチラをどうぞ)、この詩を技法化したのが「ニーバーの仕分け」なんですね。

フムフム知らなかった。

こんなふうに【レビュー】と題して37紹介されている問題解決方法すべてに、それにまつわる話題が盛り込まれています。

しかもそれぞれがむちゃくちゃ深くて守備範囲が広い。

著者自身が

 問題解決や創造性研究に関わる心理学研究やビジネスの実践はもとより、哲学、宗教、神話、歴史、経済学、人類学、数学、物理学、生物学、看護学、計算機科学、品質管理、文学などに由来する技法を収録することができた。

と書いているように、その博覧強記ぶりは瞠目に値します。

この本、問題解決の亀のフレームワーク集として使うのが本来の使い方でしょうが、とにかくこの【レビュー】の読み応えがハンパないので、教養本として楽しんでみることをオススメします。

ちなみに、僕が感動したのがフェルミ推定の発明者であるフェルミさんの写真。

フェルミさんの写真って初めて見たし、それだけでも満足ですが、ノーベル賞だとかマンハッタン計画だとか、僕は全然フェルミさんのこと知らなかったんだなと。

気になる人は読んでみてください。

★問題解決年表もかなりキテる

あと、巻末に「問題解決年表」なるものが記載されています。

これがかなりキテる!

なんと、スタートが300万年前。
猿人にとって投擲することが目的計画行動の萌芽だったなんて、面白すぎる。

この問題解決年表もよーく読み込んでみると発見がたくさんありますよ。

問題解決大全――ビジネスや人生のハードルを乗り越える37のツール

本書はフォレスト出版様からご恵贈いただきました。
ありがとうございました。

目次

まえがき 問題解決を学ぶことは意志の力を学ぶこと
第1部 リニアな問題解決
 第1章 問題の認知
  01 100 年ルール
  02 ニーバーの仕分け
  03 ノミナル・グループ・プロセス
  04 キャメロット
  05 佐藤の問題構造図式
  06 ティンバーゲンの4 つの問い
  07 ロジック・ツリー
  08 特性要因図
 第2章 解決案の探求
  09 文献調査
  10 力まかせ探索
  11 フェルミ推定
  12 マインドマップ(R)
  13 ブレインライティング
  14 コンセプトマップ
  15 K J 法
  16 お山の大将
  17 フランクリンの功罪表
  18 機会費用
  19 ケプナー・トリゴーの決定分析
 第3章 解決策の実行
  20 ぐずぐず主義克服シート
  21 過程決定計画図
  22 オデュッセウスの鎖
  23 行動デザインシート
 第4章 結果の吟味
  24 セルフモニタリング
  25 問題解決のタイムライン/
  26 フロイドの解き直し
第2部 サーキュラーな問題解決
 第5章 問題の認知
  27 ミラクル・クエスチョン
  28 推論の梯子
  29 リフレーミング
  30 問題への相談
  31 現状分析ツリー
  32 因果ループ図
 第6章 解決案の探求
  33 スケーリング・クエスチョン
  34 エスノグラフィー
  35 二重傾聴
 第7章 解決策の実行
  36 ピレネーの地図
  37 症状処方
問題解決史年表

関連書籍

同著者の姉妹本としてこちらもオススメ

編集後記

今回ご紹介した本の著者、読書猿さんはコチラのブログの管理人さん。

このブログもまたスゴイですよ。

まさに博覧強記です。

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