こんにちは、なおさん(@ichiryuu)です。
今日ご紹介するのは、西川ユカコ(著)『最強の睡眠』SBクリエイティブ
睡眠ってすごく大切だよね。
なのに日本人は睡眠時間が短いし、睡眠自体の質を下げるような生活をしていて、本気で改善しようとしないんだよね。
人生の質を高めるには睡眠の質を高める必要があるのにね。
ということで今回は『最強の睡眠』から睡眠の質を向上させる方法をいくつかご紹介しますが、本書では睡眠の質を上げるためにセロトニンを増やすことにポイントの一つを置いています。
セロトニンの働きについては後述しますが、今回の読書メモでは朝にできるセロトニンの分泌を促すための方法を紹介します。
- 慢性的に睡眠不足の人
- 朝起きた時から疲れていてだるい人
- 仕事もプライベートも生き生きとして充実させたい人
『最強の睡眠』:読書メモ
夜の睡眠の質は「その日の朝」に決まっている
実は質の良い睡眠を得られるかどうかは、朝の段階で既に決まっていると言います。
その理由は2つ。
一つは、体内時計のリセットが朝に行われること。遅くとも10時まての時間帯に、太陽の日差しを網膜に感じることで、脳にあるメインの親時計が整います。
だから、目が覚めたらすぐに起き上がり、家中のカーテンを開けて太陽の日差しを浴びてください。できれば窓も開けて窓ガラスを通さずに、太陽の日差しを直接網膜に取り込みましょう(危険なので、直視は避けてください)。
もう一つ、朝はセロトニンを増やす時間の始まりでもあります。太陽の日差しを網膜に入れることで、セロトニンの分泌が促進されます。
太陽の光を浴びる時間の目安は1回につき5〜30分。
実際のところ真夏ならせいぜい5分でしょうが、日差しが弱い季節なら30分を目指しましょうとのこと。
それだけで体内時計がリセットされ、シャキッとします。
遅くまで寝るのはかえってよくないんだね。
寝溜めをしようとすると、「時差ぼけ」と同じ状態になるんだよ。
たとえお休みの日でも、決まった時間に起きて太陽光を浴びることでシャキッとするよ。
父ちゃんは私の散歩のために毎日早起きだよね。
父ちゃんの健康は私のおかげだね。
いや、寝てたいんだけど・・・
でも犬を飼うのは早起きを習慣づける良い方法かもしれないね。
「目が覚めたら窓辺に直行」が毎朝のルーティン
休日の寝坊も、最大で平日の起床時刻プラス2時間まで。どうしても眠い場合は、12〜15時の昼寝(最長で1時間半)を楽しみに、とにかく起きてください。
ここで著者の言う「起きる」とは文字通り「起き上がる」ことです。
いくら目が覚めていても、そのままベッドでゴロゴロしていれば、脳は「まだ寝ているんだな」と勘違いしてしまいます。だから、目覚めたならすぐにベッドから出てしまいましょう。そして、カーテンを開けて日差しを肌で感じてください。
一番いけないのが、ベッドの中でゴロゴロしながらスマホを見ること。
ついついやってしまいますが、これって睡眠も取れず、体も起きないですからね。
目が覚めたら勢いよく起きて、カーテンを開けてしまいましょう。
寝室の日当たりも考えてみた方がいいかも
そうだね、できれば朝日の入る部屋を寝室にするのがいいだろうね。
昔、早起きの方法の一つでカーテンを閉めずに寝て、朝日で目を覚ますというのを聞いたことがあるけど、どうしても起きられない人は試してみてもいいかも。
とにかく習慣になるまで最初は勢いで起きるしかないね。
朝ご飯は「日光浴できる場所」で採るのがベスト
セロトニンの分泌を促進するために、朝、太陽の光を浴びることがいいとはいっても、朝は忙しいですよね。
朝日を浴びる時間を捻出するのは難しいもの。
そんな方におすすめなのが、朝の日差しが入るところで朝食を食べるという方法。
これなら一石二鳥です。
著者は、住居の中で、朝の日差しが最も入る場所を見つけ、その窓にくっつけるようにテーブルを置き、そこでぬくぬくしながら朝食を摂ることをすすめています。
この「ぬくぬく」という感覚がとても大事。「気持ちいい」と感じながら、できれば30分くらいかけてゆっくり朝食を摂ってください。この時間が、体内時計のリセットを確実なものにしてくれるだけでなく、あなたの心にとてつもない余裕を生み出してくれるでしょう。
ベランダがあるならベランダで朝食というのもいいかも。
なんかおしゃれで優雅だよね。
「ぬくぬく」というのがポイントみたいだよ。
気持ちよく感じるというのが、セロトニンが分泌されているってことみたい。
これからドッグフードも窓際で食べることにしよう
「通勤時間」は、セロトニンを分泌させる絶好のチャンス
朝食の時間と並んで、朝の太陽の光を浴びるのに絶好のチャンスなのが通勤の時間。
真夏の猛暑日は例外として、基本的に通勤時に外を歩くときは日の当たるところを選びましょう。道の両側に歩道があるような場合、信号を渡る手間をかけてでも、日が当たっているサイドを歩くようにします。
また、信号待ちの時は、日向を探してそこにいましょう。電車でも、なるべく光が入る窓際に立ちます。
これって意外と難しくない?
地下鉄はそもそも日が当たらないし、都会だとビルに遮られて朝はあまり日が射さない。
車通勤も、職場の方向次第だよね。
でも、ちょっとぐらい遠廻りしたっていいんだよ。
最短距離を行く必要はないからね、季節に応じて日の当たる場所を探して通勤するのも楽しいかも。
朝日の入るカフェを見つけて、通勤前の朝活をするのもいいかもね
「5分ガムをかむ」だけでも、セロトニン効果が得られる
セロトニンは太陽の光を浴びたり、リズム運動(例えば歩くこと)で分泌されますが、手軽な方法として「ガムをかむこと」が紹介されています。
日本ではまだあまり知られていませんが、ガムをかむことは「咀嚼」のリズム運動になるため、セロトニンが分泌されるのです。通勤時間帯には、積極的にガムをかみましょう。
セロトニン研究者の第一人者で脳科学者の有田秀穂先生の実験によると、ガムを噛み始めて5分するとセロトニンが出てくるそうです。そして、30分も経つと血中セロトニン濃度が20%アップするとのこと。
これは時間帯関係なく手軽にできていいかも
日本でガムをかむ行為は時と場所によっては「行儀の悪い行為」になるから注意が必要だけど、休憩時間にガムを噛んでリフレッシュというのはいいだろうね。
お口の匂いのエチケットニナもなるしね。
『最強の睡眠』:まとめ
以上、今回は朝にセロトニンを分泌する方法を中心に紹介してみました。
著者の西川ユカコさんは、あの大手寝具メーカーの昭和西川の副社長さん。
仕事柄、睡眠に関してはプロフェッショナルな方ですが、寝具メーカーの副社長さんなのに、寝具について書かれているのは巻末に申し訳程度に少しだけ。
その代わり、本書全編にわたって、質の高い睡眠を得るのに効果のある方法を科学的なエビデンスに基づいて紹介してくれています。
なかでも著者が注目し、重視しているのがセロトニン。
セロトニンは本来「幸せホルモン」と呼ばれるもの。
一見睡眠とは関係ないように思われますが、セロトニンは睡眠ホルモンであるメラトニンに変化してメラトニンを増やす性質があります。
このメラトニンは加齢とともに分泌量が減っていくため、年齢とともに睡眠の質が落ちるんですね。
(お年寄りが早起きになるのはそのため)
しかも、セロトニンは意欲ホルモンであるドーパミンや危機管理ホルモンであるノルアドレナリンの分泌を抑制する働きがあります。
この2つは必要なホルモンですが、あまり多すぎると神経が過敏な状態が続いて、やはり睡眠の妨げになるばかりか、心の安定にも悪影響を及ぼします。
僕たちが質の高い睡眠を手に入れたいのは、
「ぐっすり睡眠=疲れ知らずの体=最高のパフォーマンス」
という図式を手に入れたいからですよね。
そのためにセロトニンの分泌量を確保することが必要なのです。
で、本書の内容ですが、キーとなるのは朝日を浴びるということ。
女性の中には日焼けを恐れて極端に日に当たることを嫌がる人がいますが、1日にほんの少しの時間でも、朝の太陽の光を感じる時間を設けてみてはいかがでしょうか。
また、太陽光線を受けて体内で作られるビタミンDには免疫力を上げる効果があり、感染症に備える有力な手段の一つとされています。
朝起きた時から体がだるい、休んでも疲れが取れない、そういった方は是非一度本書を読んで、自分の睡眠を帰りみてはいかがかと思います。
睡眠で仕事もプライベートも充実させる自己啓発書
著者プロフィール
西川ユカコ
引用:『最強の睡眠』
昭和西川株式会社代表取締役副社長
睡眠改善インストラクター/温泉入浴指導員/セロトニントレーナー
学習院大学卒業後、「ヴァンテーヌ」「25ans」「婦人画報」の編集者としてハースト婦人画報社に10年間勤務。現在は家業である昭和西川の代表取締役副社長を務め、また睡眠研究家として「東洋経済オンライン」で睡眠記事を連載、「ミス日本」ファイナリスト勉強会や「NHK文化センター」青山教室などで睡眠講義を行うほか、各種メディアべき寄稿や企業での講演活動も行っている。科学的データを参考にしながら、自身の身体を実験台に、日中にパフォーマンスUPするための快眠法を日々研究中。2020年3月より、睡眠を切り口に事業者・仲介者・ユーザー・アカデミアなど業界を横断する企業・団体で設立した「睡眠サービスコンソーシアム」の理事も務める。
『最強の睡眠』:もくじ
はじめに
第1章 眠れない人が知っておきたい「睡眠の原理・原則」
第2章 俗説にダマされるな!「睡眠の新常識」
第3章 「朝の過ごし方」で午前中のパフォーマンスが劇的にアップする
第4章 夕方まで高いパフォーマンスを持続させる「日中の過ごし方」
第5章 疲れを翌日に持ち越さない「夜時間」の過ごし方
第6章 翌日のパフォーマンスに直結!「快眠」のための環境づくり
おわりに
参考文献
付録
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