シンプル。本当にシンプル。
しかし、絶妙なスパンで決断する方法を教えていただいた。
これは人生を生きていく上で、一生使える羅針盤であり成功のツールだ!
【目次】
はじめに~日の出前~
第1章 「10-10-10」とは何か?
第2章 「10-10-10」と脳の働き
第3章 自分の本心を見つける
第4章 男と女の「10-10-10」
第5章 「10-10-10」を仕事に活かす
第6章 未来の自分を見つける
第7章 子供とどう付き合うか
第8章 友情を取り戻す
第9章 生と死を見つめる
おわりに~心と頭で考える~
【ポイント&レバレッジメモ】
★「10-10-10」・・・十分後にどうなるか、十ヵ月後にどうなるか、十年後にどうなるか。
最初の「10」は「現在」――つまり、一分後一時間後、一週間後をさす。
二つ目の「10」は「予測できる将来のある時点」をさす。つまり、自分がした決断に対する反応は過ぎたが、その影響が予想できる時期のこと。そして三つ日の「10」は「未来のある時期」――つまり、細部が漠然としているずっと先の時期のこと。「10-10-10」とは今すぐに出る結果、近い将来に出る結果、遠い将来に出る結果をじっくり考え抜くことによって、先を見通す「人生管理ツール」
だから「10-10-10」を、十日後、十五ヵ月後、二十年後としても、二時間後、六ヵ月後、八年後としてもまったく問題はない。この呼び名は、今の瞬間、もう少しあと、そして、その結果という一方向に並んだ時間枠を示す象徴にすぎないからだ。
◇本当にバランスの取れた客観的な考え方をするには、短期的・長期的の二つだけではなく、さらに中期的な視点もつけ加えるべき
◇すべての決断を長期的な結果に基づいて下すべきではない。慎重になりすぎると、退屈な日々を送るはめになるだろう。のびやかな発想を手放さないこと!
◇長期的な結果を考えることは大切だが、それが短期と中期の結果よりつねに重要であるとは限らない。
◇「双曲線割引」・・・自分にとってプラスであれ、マイナスであれ、それが遠い未来のことになればなるほど軽視する傾向がある。
★直感(潜在意識)について
私は直感をけなしているわけではない。すでに話したように、決断することが小さなことであれば、まったく問題はないし、そうするしかない場合もあるだろう。けれども、人に説明できるような説得力ある人生の決断をする方法としては一時に自分の心を意識した慎重な生き方をするための手段としては――直感とは、決して十分に信頼できるものではないのだ。
★仕事とはまさにその人自身
社会学者たちは長い間、仕事とは人生に自分らしさを生み出す重要な源で、進むべき方向を示し、目的意識を与え、日々の営みの原動力になっていると考えてきた。私もビジネス・ジャーナリストとしてのキャリアのなかで、その考え方を確信するようになった。新聞記者と雑誌編集者として働く間に、組合会館や工場で時間を過ごし、小規模な企業の立ち上げ式を取材し、尚儲ビルの広い役員室で話を聞いてきた。そして、仕事とは単に人が一日中していることではないという事実をいたるところで見聞きした。仕事とは、まさにその人自身なのだ。
★自分に合う仕事を見つけるための質問
質問①
この仕事は、「自分の同類」I人生に対して同じ感性を持った人たちlと共に働くことができるだろうか?それとも、そんなことは意識から締め出すか、そうであるふりをするか、仮面をつけて一日をやり過ごす必要があるだろうか?
質問②
この仕事は、私の意識を高め、技能を伸ばし、背のびさせることによって、私を今より賢く
してくれるだろうか?
質問③
この仕事は私に門戸を開いてくれるだろうか?
質問④
この仕事は私に生きる目的を与えてくれるだろうか?
★「ワークライフバランス」という神話
私が言いたいこと?それは、自分の価値観の一つひとつを比較して、それぞれの重要度をはっきりさせない限り、仕事と生活のバランスの悩みに対して、「10‐10‐10」は使えないということだ。
なぜなら、「ワークライフ・バランス」とは神話にすぎない。仕事と私的な時間の衝突の話になれば、妥協点を見つける必要がある。私が「仕事と生活の選択」という言葉のほうを好むのはそのためだ。業績とお金を重視するなら、仕事に費やす時間がそれ以外の活動に費やす時間より多くなる選択をしている。成長していく子供たちの側にいることを重視するなら、CEOにはならない選択をしている。出世の階段を上りたければ、何ごとにも妨げられず、時間と場所を問わず、全力で取り組むことが求められる。そして、子育てに専念する母親にも同じことが求められる。
すべてを同時に手に入れることはできない。男性が子育ての苦労の半分を支えてくれないと言って、社会を非難することもできた。しかし、何千年も前から存在し、子供を産むのは女性であるという生物学的な現実に基づいた一つのシステムに対して、なぜ怒りを感じなければならないのだろう?
私は現実主義者だったのだと思う。今でもそうだ。だからこそ、仕事と生活の「バランス」にかかわるキャリアの悩みの話になれば、自分の価値観について真剣に考えるだけでなく、実際にそれに優先順位をつけることを勧めている。
★親ができること・できないこと
子供が道を外せば、親はそっと押し戻す。また外せば、もう少し強く押し戻す。しょせん、子育てとは子供たちに「己の欲する所を人に施せ」という黄金律に沿って生きていかせることに尽きるのだろう。子が試し、親が正すのだ。
【感想など】
本書の著者スージー・ウェルチさんはあのジャック・ウェルチさんの奥様。
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