今思えば30代ってしんどいことばっかりでした。
でも実は、「人生でもっとも差が開く10年」だったんです。
1万人の失敗談や後悔から導き出した人生の法則、これを読めば差のつく30代の過ごし方がわかります。
【目次】
序章 30代が人生の土台作りになる理由
第1章 この10年で何より大切にしたいこと
第2章 プロフェッショナルとして絶対に必要なこと
第3章 人生を左右する決断について知っておくべきこと
第4章 「仕事以外」で必ず考えておくべきこと
第5章 「お金のこと」で知っておくべきこと
第6章 揺れ動く心を支えるためにやっておくべきこと
あとがき
【ポイント&レバレッジメモ】
★List Number01 「自分のテーマ」が見つからなかった
自分のテーマを見つけるというのは簡単なことではありません。それは、見つけるというより、「作り出す」「高める」という行為に近いのです。どれだけ自分の内側を見つめ直してもテーマが見つかることはないでしょう。<中略>
自分のテーマは、「自分の外」にあるといえます。
考えているより、まずは行動する。行動して初めて「正しく」考えることができるのです。他者と深く触れ合ったり、社会や組織と関わることで逆に自分が見えてくる。そうした「自分」こそが、世の中で生きていくテーマにつながるのです。
⇒テーマは「自分の外」にある。見つけるのではなく「作り出す」こと
★List Number05 「稼ぐ力」を身につけたかった
(稼ぐ力)それは、「実務能力」「共感力」「自分プレゼン力」の三つだと思っています。
なんと言ってもベースは「実務能力」です。<中略>
どんなに人間的に優れていようが、コミュニケーション能力に長けていようが、マネジメントが上手だろうが、実務がわからないことにはレースにならないのです。二つ目の要素は「共感力」です。
仕事というものは、相手が存在します。共感力がないと自分本位の仕事となってしまうため、どんな仕事でも相手の立場を感じ取る力が必要になってきます。企画でも営業でもマーケティングでも、すべては顧客の立場を思う想像力が重要です。最後は「自分プレゼン力」になりますが、これは相手の印象や記憶に深く残る力です。<中略>
ビジネスは何事も考えるだけでなく、いかに相手に「伝える」かが重要です。特に30代では、仕事の内容を堂々と適切に伝えるというだけでなく「自分」という存在を語れるスキルがものをいいます。
⇒稼ぐ力の正体、「実務能力」「共感力」「自分プレゼン力」を身につける
★List Number21 「自分時間」を確保できなかった
月曜から金曜までの五日間のウィークデイを「朝時間」「通勤時間」「昼時間」「夜時間」の4コマにわけます。4コマ×五日分で計20コマです。それに、週末の6コマ(土日を「午前」「午後」「夜」にわけた6コマ)を加えると、1週間で合計26コマとなります。
1週間ごとに26コマに分けて、「自分シフト表」を計画し行動するのです。細かい時間術は色々ありますが、実際に続けられ役に立ったのは、この平日を4コマに分け、休日を3コマに分けたシンプルな方法でした。
⇒自分の生活に合わせた「週26コマ活用術」で時間を有効に使う
★List Number33 「大人の遊び」を知っておけばよかった
カッコいい大人というのは、明日の朝食のパンを買うにしても「どこそこがいい」という選択肢が二、三は出てくるものです。
その底流にあるものは、「生活を楽しむ」「毎日を満喫する」「大切な時間を味わう」ということであって、うんちくを語ったり、自慢をするための知識ではありません。
ですから、同じコーヒーを飲むにしても、スターバックスやタリーズばかりではなく、要所要所でホテルのラウンジも開拓しておきたいものです。身近なコーヒーショップを使う人と、ホテルのラウンジもを使う人の差に気づくはずです。日常を楽しむ余裕のある人ほど、上質なものを持ち、上質な遊びを知っているからです。
⇒日常を楽しむ余裕のある人ほど、上質なものを持ち、上質な遊びを知っている
★List Number38 もっと子育てに参加すればよかった
子どもや家族との時間は長く取れるに越したことはないのですが、物理的に限界がある場合もあります。その際は「関わる時間の短さは関心の深さでカバー」を心がけるようにしましょう。<中略>
関わる時間が少ない分は、その深さでカバーしようと思っていて、半ば躍起になって子どもが好きな読み聞かせにこだわっていた気がします。読み聞かせ自体の時間は大したことはないのですが、毎日やることで子どもと深く関わっているという実感がありました。
⇒関わる時間の短さは「関心の深さ」でカバーする
★List Number43 お金に対する「自分のルール」をしっかり持つべきだった
40代、50代になってお金で失敗するとリカバリーが効かず、お金ばかりか信用や人間関係も同時に失ってしまうことから、30代で自分なりのお金に対するスタンスやルールをしっかりと確立して、パートナーとも共有しておきたいものです。
参考までに、私の30代のことのお金に対するルールは次の3点でした。
1. お金の貸し借りはしない
2. お金は追いかけると逃げていく
3. 貯めるところは貯め、使うところは使う
⇒お金は追いかけると逃げる。貯めるところは貯め、使うところは使う
★List Number50 世間を意識しすぎた
リクルートの営業マン時代にお会いした経営者の多くは、20代で準備して30代で勝負したという人がほとんどでした。30代で勝負をすることが、やはり大切なのです。
20代で種をまいて、30代で育て、40代で収穫するというのは、私にとっては、20代で戦う武器を身につけて、30代でその武器を使って真剣勝負を繰り返して腕を磨き、戦績を上げ、40代でその勝ち取った領地で収穫し、後進を育て盤石な土台を作るというものでした。<中略>
大切なのは、勝負に勝つことより、まずは勝負に挑むこと、後悔しない人生を送るには、挑み続けることだということを肝に命じておいてください。
⇒30代は世間体より、素の自分で何度も勝負する10年である
【感想など】
本書は、昨年ワタクシが読んだ本の中で間違いなくベストファイブに入る
参考記事
この続編にあたる本です。
前作では、ちょうどワタクシが40代ということもあって書かれている内容がすべてジャストミート。
リアルで悩んでいたり、迷っていることにバンバン答えをくれた、暗闇の中で道を示してくれる灯台、あるいはラピュタの位置を教えてくれる飛行石のような本でした。
本当にありがたかったなぁ。
で、今回は対象が30代。
ワクワクして読み始めたのですが・・・、読み進めれば進めるほど落ち込んでいくワタクシ。
仕事に関しても、人生に関しても、家庭に関しても、あれもできなかったな、これもしてなかったなと、自分のできていない部分を次々と突きつけられて、「俺全然あかんやん・・・」と。
なんか自分の人生の後悔棚卸しセールみたいになってしまいました。
まぁ、自分の場合はもはや30代には戻れないので、これはこれで現実を受け入れるとして、まだ若い読者の方々にはぜひワタクシと同じ後悔をしないで済むように本書を紹介しようと思う次第です。
確かに30代は人生の中で最も重要な10年のような気がします。
とはいえ、落ち着いて先を見越して戦略を立てるなんてそうそうできるものではありません。
自分の30代を思い返せば、仕事に関してはもう”必死”の一言。
30代でその武器を使って真剣勝負を繰り返して腕を磨き、戦績を上げ
というくだりがありますが、30代でも武器がなく、あるいは自分の武器がなにかわからず徒手空拳で目の前の仕事と格闘してもがいていた感じでした。
そんな状態ですから家に帰ったら疲れきっていて、子どもの相手なんてする余裕もない。
ましてや自分の時間を確保して自分磨きなんて到底できるはずもありません。
こうして、バタバタしてる間にいつの間にか30代は終わってしまった、というのがワタクシの30代に対する実感です。
そして、幸か不幸かワタクシの場合は30代後半で大きな病気をしたことがきっかけで、「ちょっとスローダウンしよう」と思うようになり、仕事だけじゃない人生にも目覚めることが出来たのですが、それがなかったら今もバタバタしていただろうと思います。(そう考えると病気したことに感謝です)
どうか、読者の皆さんはワタクシのように後悔しないで済む30代を、本書を読んでおくってください。
なお、老婆心ながら一つだけ触れておきます。
それは結婚に関して。
本書にも、結婚すればよかったという後悔と、結婚しなければよかったという後悔と両方載っています。
今の時代ですから結婚に対する考えや価値観は人それぞれでいいと思います。
ただ、ワタクシとしては「結婚した方がいいよ」、たとえ最終的に離婚することになったとしても「経験しときなよ」といいたいです。
人間の一生で”オプション”として経験できるものって、そんなに種類が沢山あるわけではない。
そしてその中で結婚ほどポピュラーで、得るもの学ぶものの多いオプションは他にないような気がするのです。
うまくいってもいかなくても、経験だけはしておいて損なありませんよ。
最後に、ワタクシ同様30代がとっくに過ぎてしまった皆様へ。
もう、開き直るしかありません(笑)。
それもポジティブに。
人生に手遅れはないと信じて今から始めましょう。
ワタクシなんか今ようやく、ブログやったり、人と会ったりの種まきの段階ですから。
大きく育てて収穫できるかは別として、行動することそれだけで人生が楽しくなります。
年齢を理由にあきらめる必要はありません。
「年齢は自分で決めていいんだよ」 by 斎藤一人
本書はダイヤモンド社編集者、市川様より献本していただきました。
ありがとうございました。
【関連書籍】
本書内で紹介されている本
利他とは、人の役に立つこと。その積み重ねが、幸せな自分をつくる。―知的障害者に導かれて、「日本でいちばん大切にしたい会社」をつくった経営者の心温まるメッセージ。
こんにちは~、自分磨きのキーターム30代ですか・・・
そこに位置する僕も日々、50のリスト意識したいですね。
特に最近体力は本当にすべてに大事だと痛感します。
齊藤様
30代はいろいろやっておくべきことがありますが、すべてのベースは健康な体。
そして、体力は活動量に直結しますから体は鍛えておかないといけませんね。