「ソ、ソ、ソクラテスもプラトンも、みんな悩んで大きくなった!」
こんばんは、一龍(@ichiryuu)です。
今夜は、超訳でおなじみ白取先生のムック本をご紹介。
悩みのある人も、ない人も、賢者の言葉を超訳で味わってみませんか?
【目次】
第1章 超訳 聖書の言葉
第2章 超訳 哲学者の言葉
第3章 超訳 論語の言葉
第4章 超訳 禅の言葉
第5章 超訳 釈迦の言葉
特別編 超訳 般若心経
【ポイント&感想など】
★男と女に課せられた使命
神は女に言った。
「お前は痛みに苦しみながら子を産むことになる。おまえは夫に情を燃やすが、夫はおまえを支配する」
神は男に向かって言った。
「お前のために、大地は呪われる。おまえは生き続ける限り、苦労して、地から生活の糧を得なければならなくなる。おまえは草を食べ、ひたいに汗をして働き続けなければならない。土と塵から生まれたおまえが再び土に帰る日まで」
「創世記」
★全ては、ほんのささいなこと
ほんのささいなことが人を慰める。
なぜなら、ほんのささいなことがその人を悩ませているからだ。
パスカル『冥想録』
★安定していない世界
安定していないこと。
それこそが、世界がここに存在するときの定まった形である。
ショーペンハウアー『自殺について』
★幸せな人の条件
一つの難しい事柄に取り組み、そこに自分のすべてを注いでいる人は幸せである。
アラン『幸福論』
★愛の本質は何か
愛の本質は、全面的だということだ。
メルロ=ポンティ『小説と形而上学』
★最もすぐれているのは・・・
どんな事柄についても、それをよく理解している人よりも、それを愛している人のほうがすぐれている。
その人よりもさらにすぐれている人は、事柄とすっかり一体になって楽しんでいる人だ。
巻第三 雍也第六
★全てを手放して踏み出せ、全身で跳びこめ
踏み出せ。
今の場所から踏み出せ。
今の地位から踏み出せ。
得たものをすべて手放して踏み出せ。
何もない場所へと踏み出せ。いっそ跳べ。
怖いだろう。しかし、踏み出せ。
とどまるな。たえず往け。
全身で跳びこめ。
そのとき、世界にこの身が充ち満ちる。
『無門関』
★ただ、清らかであれ
こだわるな。
かかずらうな。
心を沈めるな。
考えすぎるな。
ただ、清らかであれ。
「スッタニパータ」
まずは気になった超訳をいくつかピックアップしてみましたが、いかがでしょうか。
白取先生の超訳と言えばニーチェがおなじみですが、本書に収録されているのは、新旧の聖書、西洋哲学、論語、そして仏教と、空間的にも時間的にもとてつもなく幅広い。
あらためて白取先生の引き出しの広さと数に驚嘆します。
本書の表紙を開くとこんな言葉が待っています。
「哲学とか宗教とか堅苦しいし、よくわからない」とお思いの方も、なんの先入観も、身構えることもなく読んでみることをお勧めします。
100ページに満たないムック本ですが、きっとその時々の心に響く超訳に巡り会えると思います。
ちなみに白取先生ご自身のオススメは般若心経。
昔、般若心経を翻訳したものを読んだことがあるのですが、白取先生の超訳は全く違う。
これは確かにすごいです。
「空」の観念をこんなふうに超訳してしまうとは驚きですが、スパーンとストレートに入ってきます。
ぜひ、本書に直接あたってみてください。
ところで、本書の巻頭には”年表”があります。
本書に納められている賢者たちの生きた時期を表していますが、これ興味深い。
これを見ていると賢者というのは、人類の歴史上、孔子、釈迦、プラトン、イエスといった第1期黄金時代みたいなのがあって、その後1000年以上熟成期を経たのち近代に一気に哲学の百花繚乱状態に入っていく。
そんな風に見えるのです。
もちろんその空白期間にも賢者は登場していたのでしょうが、なにか、蒔かれた種がじっと冬が過ぎるのを待って、春の到来とともに一気に芽を出す、そんな感じがしました。
そしてその種の一粒がこの人。
彼が哲学を「人の生きる道の探求」という高みにもっていったんですね。
ソクラテス、そういえばあなたも恐妻家でしたね。
いや、深い意味はないですが(笑)。
秋の夜長に、どうぞ。
本書は日経BP社の東城様より献本していただきました。
ありがとうございました。
まっとうな感想、ありがとうございます
しかし、拙者の引き出しの広さとか数とか書かれていますが、
このワタクシ、タンスではありましぇんッ
で、近々、幻冬舎アウトロー文庫からの拙者の小説が出るでごんすよ
しかーし、一龍殿がこのブログに感想を書けないようなたぐいのものでございますの
ゥふっ
白取先生、コメントありがとうございます。
そうですね、先生はタンスというより知識の倉庫ですね。
私がこのブログに書評を書けないような小説とは、官能小説ですか?
楽しみです。
はい、エロです
タイトルはたぶん
情蜜のからだ
本屋で買う勇気はないけど、楽しみにしております(汗)。