今日はロバート・キヨサキ著『金持ち父さんの若くして豊かに引退する方法』をご紹介したいと思います。
紹介と言っても2003年に発行された本ですので、もうすでにご存じの方が多いとは思いますが。
『金持ち父さんの若くして豊かに引退する方法』は、当時出ていた「金持ち父さんシリーズ」の総括的な内容の本でした。
そのためページ数も多く、400ページを超えます。
ちょっと読むのに気合いが必要です。
そして、「金持ち父さん」シリーズは「ハウ・ツーものではありません、お金に関する哲学の本です」と何度も繰り返し紹介してきましたが、『金持ち父さんの若くして豊かに引退する方法』もその流れをくんでいます。
したがって、具体的な投資の方法を学ぶことを期待している方は読まないでください。
ただし、このシリーズが好きで、よりいっそうロバート氏の考えを深く知りたい方にはお薦めの本です。
それにそれまでの「金持ち父さん」シリーズよりも具体的な考え方や行動を示しています。
特に「若くして豊かに引退する」ことに焦点を置いており、それを実現するために、つまり加速的に資産を増やすために「レバレッジ」を利用するということを基本テーマとしています。
「レバレッジ」(てこの力)
この言葉はFXをされている方はご存じですよね。株式投資なら信用取引がこれに当たると思います。
少ない資金でハイリターンをねらう、まさしく小さな力で大きな物を動かすテコの原理ですよ。
この原理を考え方や行動にも応用しようというのです。
頭脳のレバレッジ、行動のレバレッジ、気前よさのレバレッジ・・・
深いです。
さて、私が『金持ち父さんの若くして豊かに引退する方法』で心に残ったのは、恥ずかしいのですが・・・
『ウサギとカメ』の話でした。
金持ち父さんは童話や聖書の話を題材にロバート氏や息子のマイク氏に金持ちになる方法を教えたそうです。
「私が成功したのは、いつもカメだったからだ。私は金持ちの家に生まれたわけじゃない。学校の成績もよくなかったし、きちんと卒業さえもしていない。また、特にこれといった才能に恵まれているわけでもない。それなのに今の私がたいていの人よりずっと金持ちでいる理由は簡単だ。立ち止まらなかったからだ。私は学ぶことも、そして、人生における可能性についての現実を広げることも決してやめなかった。」
「これから先の人生で、君は自分より頭がよかったり、早く先に進めたり、金持ちだったり、力が強かったり、才能に恵まれていたりする人に何度も出会うだろう。そういう人が君より有利なスタートを切っているからといって、君が競争に勝てないわけじゃない。自分を信じ、たいていの人がやりたくないと思うようなこともやり、毎日少しずつでも前進し続ければ、人生というレースは君のものになる」
カメは休まずに歩き続けたから勝てたのです。
それに、人生のレースは誰かに勝つレースではありません。
自分の決めたゴールにたどり着けばいいのです。
フライングしたって、ショートカットしたって、寄り道したっていいんです。
大切なのは毎日休まず歩き続けること。
私にとってはこれが『金持ち父さんの若くして豊かに引退する方法』での一番大きな収穫でした。