おはようございます、マグロよりハマチが好きな一龍(@ichiryuu)です。
今日はマグロ船評論家としてホンマでっかTVでもおなじみ、齊藤正明さんの本のご紹介。
なんと80分の講演DVD付きとは、いいんですか?齊藤さん!
【目次】
はじめに
第1章 ダメなところは、改善せずに活かす
第2章 能力は、低いほうが活躍できる
第3章 ダメな性格があるから、活躍できる
第4章 「不器用な自分」を活かす
第5章 身体や環境に、恵まれないのを活かす
あとがき
【ポイント&レバレッジメモ】
★たまたまの結果が「すごい」と言われても、浮かれるな
ほとんどの人の人物評は、
・「何かすごい結果を残している」→「すごい人」
・「結果をまだ残していない」→「普通の人」
という構造になっています。これは天気予報で、「もし、雨が降ったら今日は雨でしょう」と言っているようなもの。人の評価は、後づけされることが多いのです。
あなたが出したある結果を見て、「すごい」とか、「すごくない」とか、人が評価を下すことは、本質的には全く意味がありません。
「すごい」と言われても決しておごらず、逆に。「もっと頑張れ」と説教をされても、話半分で聞いておけば十分なのです。⇒人の評価は、後づけ。一喜一憂はムダと心得よ
★仕事は「頭」を使わず、「口」と「耳」を使う
仕事は「頭」を使うより、「口」と「耳」を使うほうが効果的です。周りの人、例えば関係する他部署の人やお客さん、または発想を豊かにするために異業種の人に、
「〇〇について、こう考えているのですが、どう思いますか?」
と、素直にたずねて意見をもらうほうが、はるかに斬新な発想が生まれてきます。<中略>
社会人になってみると、「仕事に自力で完結できるものはない!」と断言してもいいくらいです。何かコトを成し遂げようとしたら、どうしても「社内の調整」や「お客さんの協力」など、周りの人を巻き込む力が必要になってきます。
これから社会で活躍しようとする人は、自分の頭を使うことを捨て、「口と耳を使う」という意識改革をしてください。
いろいろな人に会いに行って意見交換をしたり、根回しをしたりするほうが、成功を手にするための近道です。⇒1人でがんばらず、周りの人を巻き込む
★「ダメでもいいや」と自分を笑うことも大事
スマートでなくても優秀でなくても、ダメなところがいっぱいある自分を、「本当にバカだなぁ」と笑ってしまえるようになりましょう。
そうすると自分もラクになりますし、いい意味でのゆとりや人間味が出てきます。
実務能力がちょっと暗い低くても、愛嬌や人間味があれば、周りが手伝ってくれたり、周囲をなごませることができたりと、トータルでは充分にカバーできます。
完ペキを目指したところで、すべてがうまくいくとは限りません。むしろ、うまくいかない時のほうが多いでしょう。
ですが、不器用でも、能力が低くても、「これだ!」と思ったことには全力で取り組み、「がんばれた自分」ということだけでも、十分に評価していいと思うのです。⇒ 「ダメな自分」を好きになれば、ゆとりが生まれる
★「自分磨き」はほどほどがいい
僕は自分を磨く事自体には賛成です。ただし、その動機が肝心だと思っているのです。
「人を負かすため」
「人に認めてもらうため」
「自分を有利にするため」
に学び始めると、敵だらけになります。
大事なのは、周りの役に立とうとすることです。
「これを学べば、部長にもっと喜ばれる」
「これを身につければ、チームのみんなにとって役に立つ」
このような動機で勉強すれば、身につけたスキルはみんなから喜ばれ、結果として「この人は、素晴らしい」と味方も増えて、社内で認められる人財となるのです。
ビジネススキルというものは、切れ味の鋭い包丁と同じです。「使い方を間違えると、大変なことになる」と覚えておきましょう。取り扱いには十分注意して、人や社会のために正しく使わなければいけません。⇒ ビジネススキルは諸刃の剣につき、取り扱いに注意!
★仕事のミスは、すぐに捏造しよう
もし、仕事でミスをしてしまったら、落ち込んでいる場合ではありません。
すぐに、捏造しましょう。<中略>
何を捏造するのかと言えば、起きてしまったことに対する解釈を「自分が元気になれるようなもの」に置き換えてほしいのです。<中略>
起きたことというのは、すべて無色透明です。それに対する解釈(色づけ)の仕方は「よかった!」でも「うわ!最悪!!」でも、自分で勝手に決めていいのです。
何がラッキーかアンラッキーかは、自分で決めることです。
それなら、全部いいように捏造したほうが、自分自身が毎日楽しくいられるし、周りの人もそばにいて愉快な気分になれるものです。
⇒ 不幸か幸福か。その決定権は完全に自分が握っている
★「半端な強み」を組み合わせ、オンリーワンの存在になる
僕が研修講師として活躍できているのも、半端にできるもの同士を組み合わせて、結果オーライのオンリーワンになっているからです。
僕のマグロ船での漁業経験は、1航海分しかありません。一般の会社員よりマグロ船の知識は持っていても、何年も船に乗っている漁師には、到底かないません。つまり、マグロ船の知識を半端に持っている状態です。
そして、僕の場合、7年半の会社員生活という半端な会社員経験がありました。
だから、マグロ船漁師の仕事のやり方を、うまく一般企業に当てはめて、ビジネススキルとして伝えることができたのです。
僕は、「1回こっきりのマグロ船の経験」と「7年半だけの会社員生活」という半端なもの同士をくっつけることによって、「マグロ船流の仕事術を、一般の人に使いやすいようにアレンジして伝える」というオンリーワンの存在になりました。
1つの秀でた能力がなくても、組み合わせれば希少価値の高い人材になれるのです。⇒ 「ちょっとした強み」を書き出して、組み合わせてみる
【感想など】
明石家さんまさんの『ホンマでっか!?TV』ですっかり有名人になり、人気者の齊藤正明さんの新刊です。
今回も心地よい齊藤節がてんこ盛りです。
で、なぜ齊藤節は心地よいのか?
それは齊藤さんの主張する自己啓発は安心できるからです。
数年前、勝間さんが登場してブームになった頃。
確かに勝間さんの説く自己啓発は衝撃的でした。
とにかく勉強して、努力に努力を重ねて、武器を身につけて、あまり重要でない仕事は断って重要な仕事のみに注力して・・・
ワタクシもあの頃は影響されて、「よしがんばらなくちゃ」と自転車通勤始めたり、フォトリーディングの講習に行ったりしました(両方とも役立っていますが)。
しかし、いずれ気がつくのです。
「私にもできたんだからあなたにもできます」と言われたって、土台の能力も適性も全然違うんだから、どんなに努力しても無理なものもあると。
そもそも、自己啓発書や成功本を読んでも成功しないのは、この辺りのことに気がついていないのが大きな原因の一つかと思います。
その点から言うと、齊藤さんの主張は多くの人から受け入れられるものではないかと思います。
というか、時代が求めているのはこっちだなと思うのです。
成功した億万長者を目指すなら死ぬ気でがんばらないといけないのでしょうが、私たちの多くが求めているのはそのレベルではないですよね(もちろん億万長者になりたいですけど)。
たぶん、
もうちょっと仕事ができるようになりたいとか、職場の人間関係を良好に保ちたいとか。
今より少し、人生うまくいくようにしたい、悩み事を減らしたい。
こういったレベルの目標が、多くの方がまずは到達したいレベルなんじゃないでしょうか。
それなら多くの自己啓発書で必要と説かれている、英語や会計の能力なんて関係ないし、セルフブランディングとか人脈作りも積極的に作るのではなく、結果としてついてくるぐらいの意識でOK。
大切なのは、人よりちょっと愛想が良いとか、周りの人の仕事をよく手伝ってあげるとかといったところかなと。
要するに、「あいつはよく失敗するけど、なんか憎めないよね」「宴会にはあいつがいないと寂しいなぁ」と言われるような存在になれれば、職場でも居心地がいいし、自分にスキルがなくても誰かが協力してくれたりして、結果的に仕事もうまくいくようになります。
まずはこのレベルを目指してみましょう。
これだけで日々が変わると思います。
結局、人間関係と仕事がうまくいけば、人生楽しくなってしまう。
そう思いませんか?
ということで、齊藤さんの一般庶民向け、しかも努力はちょっとだけで即効性ありの本書のメソッド。
「自分ってダメだなぁ」とか、「俺の武器って何だろう」と悩んでいる方はぜひお読みください。
すると、気がつくはずです。
実はもうすでに、あなたは武器を持っていることを。
人生で、あるいはビジネスの現場で必要な武器って、そんなに特別なものじゃありません。
本書は著者の齊藤正明様より献本していただきました。
ありがとうございました。
【関連書籍】
著者の本
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【管理人の独り言】
今日ご紹介した齊藤さんの本には、なんと80分の講演DVDがついています。
プロの講師が、その話す内容を本のおまけに付けていいんですか?齊藤さん!
太っ腹だなぁ。
ということで、この本2度おいしい本です。
または、本を読むのが苦手な方にもオススメということでしょうか、DVDを見るためにこの本を買っても損はしません!