就職活動から独立起業まで、これほど詳しく、これほど丁寧に解説したパーソナルブランディング本はかつてなかったのではないだろうか?
しかも使うツールはブログや最新のSNS。
まさにWEB2.0時代のパーソナルブランディング術。
【目次】
『Me2.0』への賛辞
はじめに
まえがき第1部 Me2.0の時代
第2部 思い通りのキャリアをつくる四ステップ
第3部 Me2.0は始まっている用語集
監修者あとがき
訳者あとがき
【ポイント&レバレッジメモ】
★成功する人脈作り(抜粋)
・強い第一印象を与える。もちろん好ましい印象だ。
・新しい人と会った時は、相手に関する事実を三つ以上覚える(ひとつは名前)
・熱心な聞き手になる。相手が言おうとしていることに心から興味を持つ
★職場をけん引するY世代(1982~2001年前後に生まれた人々)
Y世代は今、新しいテクノロジーと新しい思考を武器に、職場の進化を力強く牽引している。ベビーブーム世代が引退し、X世代が昇進するにつれて、企業はY世代の採用と維持という新たな責務を担いはじめている。
★ブログを成功させる5つのコツ
・テーマに情熱を持つ。
・新鮮なコンテンツを頻繁に投稿する。
・他のブログを読み、コメントを残す。
・自分と同じことに情熱を持っているブロガーと交流する。
・正直かつオープンな態度で読者と接する。
★パーソナルブランディング3つの要件
①個人的な信条
②自分ブランドの差別化計画
③自分ブランドのマーケティング戦略
★パーソナルブランディングの観点からの「成功」の定義
「自分が心から楽しめることをして収入を得ること」
★読まれるブログ記事を書くためのコツ(抜粋)
・記事のタイトルは慎重に決める ⇒ 興味をひくもの、議論を呼びそうなもの、洞察にあふれたもの
・自分らしい文章を書く ⇒ パーソナルブランディングとは、ありのままの自分をウェブ上で再現すること
・簡潔に書く:ブログの記事は長くても250ワード程度に抑えること。 ⇒ 長文エッセイを読む時間のある人はそういない
★ソーシャルネットワークを選ぶ
最もユーザー数が多く、最も革新的なネットワークに参加しよう
★“関わり方”の新ルール
Web2.0の世界に足を踏み入れた人は、ここでは「受け取る前に与える」ことが礼儀であり、文化の一部であることに気づくだろう。
★自分ブランドを管理する
あなたのブランドは、あなた自身を反映したものでなければならない。そのことを忘れないように。年を重ねるにつれて、あなたは成長し、成熟していく。あなたのブランドも同じだ。情熱の対象や状況が変われば、ブランドの定義も見直す必要がある。大企業が消費者や時代の流れに合わせてブランドメッセージを修正してきたように、個人も定期的に自分ブランドを刷新し、管理していく必要があるのだ。
【感想など】
BBMでおなじみ、あの土井英司さんが監修されたセルフブランディングの本!ということで注目を集めている本ですが、やはりさすがです。
監修者あとがきに
大ベストセラーとなった『FREE』が、これから勝者になるための企業戦略を説いた本だとするならば、この『Me2.0』は、これから勝者になるためのパーソナルブランディング戦略を説いた本だ。
とあるように、個人がブランドを確立し、成功をつかむ方法を懇切低根に解説してくれています。
もう「学生の時に読みたかった~」と後悔(?)しっぱなしの一冊。
といっても、ワタクシが学生の頃はバブル華やかし頃。
終身雇用、年功序列、寄らば大樹の陰
の時代でしたから、この本がもし出ても売れなかったでしょうけどね。
世の移り変わりを感じます。
さて、
ワタクシにとってセルフブランディングを意識するきっかけとなったのは本田直之さんの一連の著作と出会ってから。
2007年頃でしょうか、勝間和代ブームと相まって当時は衝撃的でした。
特に、この本。
最後のほうでセルフブランディングについて触れられています。
それから、比較的新しい本
なども併せて読むことをオススメします。
ただ今回、本書を読んでから久しぶりに本田さんの本も読み返してみて、あらためて思ったのですが、
本田さんのセルフブランディングは、スキルを武器に、リアルな人付き合いの場を主戦場にした、いわば正統派。
かなり本業でのスキルが必要かなと。
それに対して『Me2.0 ネットであなたも仕事も変わる「自分ブランド術」』では、最新のソーシャルネットワークを駆使してweb上でブランドを確立してチャンスを切り拓こうという戦術。
かなり戦術がちがいます。
どちらがいいかは、その人の持っているスキル、年齢、住む地域など諸条件によって左右されるところでしょう。
ワタクシのように地方に住んでいる人は、なかなかリアルで人にお会いすることができないのでやはりネット上が活動の場となるでしょうし、東京に住んでいる方ならいきなり勉強会を主宰するような活動からスタートしてもいいでしょう。
しかしはっきりしているのは、後者の方がより万人向けであること。
もっと誤解を恐れず表現するなら、弱者の戦術。
特にまだ就職活動すらしていない学生さん。
それから、就職したてのフレッシュなビジネスパーソンに本書のセルフブランディング術はオススメです。
「まだ、自分が何者か決まっていない」「特段これといったスキルもない」「仕事で大きな成果や実績がない」
そういった人にも、ネットを使ってのセルフブランディングは勝機がありますから。
「そんなこと言っても、じゃ、何から始めたらいいの?」と迷われているかたへ。
ワタクシの経験上から一つアドバイス。
はじめるならブログ!
ブログはパーソナルブランディングにとって必須だと思います。
今回本書を読んで【ポイント&レバレッジメモ】ではブログに関するポイントを中心に書きださせていただきました。
まぁ理由はワタクシ自身がブロガーだからというただそれだけなのですが(すいません)
このブログを初めてもうすぐ3年がたとうとしています。
3年続けてきてまだこの程度の弱小ブロガーか!というツッコミは勘弁していただいて、それでもいろいろ恩恵がありました。
作家さんやブロガーさんとのリアルなお付き合いがひろがったり、献本いただいたり。
ワタクシのように好きな本読んで、好き勝手に書いてるだけでも、自分のことを知ってくれる人が出来て新たな可能性が広がっていく。
ありがたいことですよね。
今後、どんなネット上での表現方法が主流になるか分かりませんが、今のところブログがメインであり、表現方法としては最良のツール。
だから、まず行動を起こすなら、ぜひブログをはじめてください。
そしてそこで「ありのままの自分をウェブ上で再現」してください。
ブログを続けることは「自分は何者で、何をしたいのかという問題と真剣に向き合い」続けることだと思います。
ん~ワタクシは何をして、どこへ向かっているのだろう…(最近謎だ)。
とにかく読んで即行動。
自分ブランドをつくるなら早い方がいい。
そうすれば未来に備える時間をたっぷりと取れるはずだ。
【関連書籍】
本書中で紹介されている本を。
パーソナルブランディングならこちらもオススメ。

パーソナルブランディング 最強のビジネスツール「自分ブランド」を作り出す
- 作者:ピーター・モントヤ,ティム・ヴァンディー
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2005/06/01
- メディア: 単行本