本を耳で読む Amazon Audible 30日間無料体験キャンペーン実施中

キングスレイ・ウォード(著)『ビジネスマンの父より息子への30通の手紙』(新潮文庫)

以前、「セオリービジネス vol.1 才能がある人の生活習慣」(講談社)紹介しました。

 参照

 

www.s-ichiryuu.com

 

この中で成功する読書のためのブックガイドとして、
土井英司さんが「読書」に絞って以下の7冊をリストアップしてくれていました。

辰濃和男(著)『文章のみがき方』(岩波新書)
平野啓一郎(著)『本の読み方 スロー・リーディングの実践』(PHP新書)
本田直之(著)『レバレッジ・リーディング 100倍の利益を稼ぎ出すビジネス書「多読」のすすめ』 (東洋経済新報社)
キングスレイ・ウォード(著)『ビジネスマンの父より息子への30通の手紙』(新潮文庫)
村上春樹(著)『走ることについて語るときに僕の語ること』(文藝春秋)
伊藤真(著)『夢をかなえる勉強法』(サンマーク出版)
土井英司(著)『成功読書術 ビジネスに生かす名著の読み方』(ゴマブックス)

このうち何冊か読んだので記事にしたいと思います。
なお、どの本を読むかの選考基準が価格の安さだったことはここだけの話です。(小遣い少ないもので(恥))

さて、どの本からいこうかと考えましたがトップバッターは
キングスレイ・ウォード(著)『ビジネスマンの父より息子への30通の手紙』(新潮文庫)にしました。

ただし、この本を一番に選んだのは”文庫本で一番安いから”ではないですよ。
土井英司さんのコメントに

全ての行に線を引きたくなる1冊。いつ読んでもやる気にさせてくれる、私が一番繰り返し読んでいる本です

とありまして、「土井英司さんにそこまで言わせるのなら読まにゃいかんやろ」という理由から真っ先に読んだのです。

【目次】
実社会に出発する君へ   あえて挑戦を(第1通)   教育の設計(第2通)   成功について(第3通)   惰性的な生き方には(第4通)   実社会での最初の日々(第5通)   誠実さの代価(第6通)   「企業家」とは何か?(第7通)   経験の重みに代えて(第8通)   部下との衝突(第9通)   共同事業への誘惑(第10通)   結婚を気軽に考えないで(第11通)   事業を拡大する上で重要なこと(第12通)   金銭感覚はどうなっているのか(第13通)   講演は自信を持って(第14通)   礼儀正しさにまさる攻撃力はない(第15通)   銀行融資をとりつけるには(第16通)   政府の検査官について(第17通)   多角経営は会社を安定させるか(第18通)   読書の価値(第19通)   効率的な管理とは何か?(第20通)   人生の幸福とは(第21通)   社員を解雇するとき(第22通)   友情は手入れしよう(第23通)   批判は効果的に(第24通)   自分の財布の管理も計画的に(第25通)    常に備えよ(第26通)    ストレスと健康(第27通)   優れた指導者の条件(第28通)  生活のバランス(第29通)   後は君に任せる(第30通)

【感想など】
私ね、正直いうと読んでいて涙が出そうでした。
なぜなら、父親の息子への深い愛情が根底に感じられるから。
そして、このお父さん、とにかく格好いいです。私もこんな父親になりたい。あるいはこんな父が欲しかった。

この本、ジャンルとしてはビジネス書の部類に入るのでしょうけど、目次の項目を見ておわかりいただけるとおり、これは単なるビジネス書ではなく、人生の書です。

著者についてカバーに

G・キングスレイ・ウォード 1932年カナダ生まれ。会計事務所勤務を経て製薬関係を中心に企業経営の道に進む

とあり、写真の印象もいかにもやり手の企業家といった感じの方です。

この企業家である著者が跡を継ごうとする息子へ宛てた手紙30通をまとめたものが本書なのです。

そのため、「部下との衝突」「銀行融資をとりつけるには」といった経営者としてのアドバイスをテーマにした手紙もあり、ビジネスパーソンとしてはそれだけでも読む価値がある。
しかし、この本は「一生の経験から学んだ人生の知恵やノウハウの集積」だからこそ輝きが増すのです。

しかも、この父親の息子へのスタンス、間合いが絶妙なのです。
偉ぶるでなく、押しつけるでなく、客観的でクール、
たとえば、学校の成績は息子の方が上だと認めています。私だったら絶対子供に負けを認めたくないものね。

さらに経験と実績に裏付けされた自信があります。そして哲学を持っているというか一本筋が通っているところがいい。
リュックサック一つで世界中を無銭旅行する若者→怠け者
結婚相手→投資物件
小説→誰かの白昼夢を読むのは時間の浪費

などなど、さすが自分の手で人生切り拓いてきた人だけあって、バッサリ斬っても「そのとおり!」と納得させる凄みがあります。

他にも書きたいことが山のようにあるのですが、また別の機会に(実際後一ネタは書きたい)。
きりがないので今日はこのへんで終わりたいと思います。

ですが、これだけは言わせてください。
今年(まだ3月ですが)読んだ本の中で一番よかった本です。
土井英司さん流石です。私も激プッシュします。
息子でも娘でも、是非お読みください。特に息子を持つお父さん、泣きますよ。

最後に「成功について」から引用

もし君が、私のしたこと全て成功したと思っているとしたら、君は私の人生の大半について、詳しいことを知らない。成功している人は終始、勝利への一本道を歩いているように見える。その道を歩き続けるために、敗北のたびに必要とされるねばり強さは傍目には見えない。打ち負かされ、失敗し、落胆し、そして欲求不満に悩まされないで、相次ぐ成功を収めた人を私は知らない。このような苦しい時期を乗り越えられるかどうかが、勝者と敗者を分ける。負けを恐れるあまり、競争に参加しようとさえしない人たちのことを、私は幾度話したことだろう。

 

 

ビジネスマンの父より息子への30通の手紙    新潮文庫

ビジネスマンの父より息子への30通の手紙 新潮文庫

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA