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優良遺伝子に負けるな!【モテ】森川友義(著)『一目惚れの科学』Discover21

おはようございます、年頃の娘の定番セリフ「お父さん臭い!」にマジでへこむ一龍(@ichiryuu)です。

さて今日は、当ブログでは久々のモテ本、それも科学的な恋愛本をご紹介。

目からウロコの連発でとっても面白いのですが、人間って結構動物的だったのねと、ちょっと複雑な心境になってしまうかもしれません。

 

【目次】
はじめに
第1章 どんな人に惹かれてしまうのか?
第2章 恋は視覚(1)男性が好む女性
第3章 恋は視覚(2)女性が好む男性
第4章 恋は臭覚
第5章 恋は聴覚
第6章 恋は味覚
第7章 恋は触覚
第8章 恋は難しい
おわりに

【ポイント&レバレッジメモ】

★女性にとって、最高の男性像とは?

 以前は「狩猟が上手で、獲得した獲物を分け与えてくれる」男性が素敵だったでしょうが、もはや狩猟をすることはなくなりました。現在では狩猟に変わって、生活手段が働いてお金を稼ぐという市場原理に基づいた経済活動になったのです。
 でも、原理は同じです。現代の女性がどのような男性を理想とするかというと、体格・体力に優れ(→食料獲得能力と外的から保護してくれる力強さ)、経済的資源を持ち(→お金持ちほど魅力的)、その資源を長期的に安定供給し(→ケチや優しくないような男はダメ。浮気しないことも大事)、魅力的な顔や体型を持つ(→前章での「美しさ」と基本的には同じで、厳しい自然環境に負けない形質と重なる点に注目)、男性ということになります。

★視覚
◇男性は身長の高さが重要

 身体能力のなかでも特筆しなければならないのは、男性における「身長の高さ」です。世界中どの国でも普遍的にいえることは、身長が高いことが女性の恋人選びにおいて、最も基本にして最重要な要素である点です。<中略>
 科学的検証もかなり進んでいて、身長の重要性が裏付けられています。それらを要約すると、身長が高い人ほど、①健康であり、②高い社会的地位についていて、③収入も多く、④より多くモテて、⑤より多くの子どもをもうけている、のです。

◇日本女性の好みの顔

日本女性は女性的な顔の男を好む傾向が強い

◇男らしい顔を好む女性の条件

・排卵期の女性
・女性に恋人がいるとき
・浮気相手としての場合
・自分を魅力的と思っている女性の場合

★臭覚

 女性の場合は、恋人を選ぶ段階では、臭覚(相手の体臭)が最も重要で、次に視覚(見かけ)、触覚、聴覚の順になっていますので、男性と同様です。ただ、他の3つの感覚に比べて、臭覚だけが断トツに重要視されていることが見てとれます。性交中では、女性も触覚が最も重要な役割を果たし、続いて視覚、聴覚、臭覚が続きます。
 女性にとって男性の体臭を嗅ぐということが重要である、ということはつまり、男性はにおいにもっとも気をつけなければならないということなのです。

◇人工的な匂いは避ける

臭覚においてもっとも重要なことは、人工的なにおいをつけないことです。相手に自分の体臭を嗅いでもらい、自分も相手の体臭を嗅ぐことが大事です。

◇体臭の相性→「HLA」という赤い糸

 HLAは白血球の血液型です。HALは尿、汗、母乳等でわかるもので、鋤鼻器官(鼻の奥)で感じるようです。<中略>
 恋愛感情とHLAの関係でとくに重要な点は、HLAは細菌やウイルスに対抗するための免疫情報を受け持っているという事実です。男女間でHLAが異なるほど、つまり多様性があればあるほど、生まれてくる子どもは、病原体への対処の可能性が高く、厳しい環境に適応できる可能性を先天的に持つということになります。したがって、男女は恋愛関係を構築する上で、HLAが異なる異性を求めるため、異性の好み(HLAの好み)は体臭の好みとして発現してくるということです。<中略>
 体臭がよいにおいであるということは、互いのHLAが異なっていることを示し、くさいと感じることはHLAが近いことを示しています。

★聴覚

 女性が男性のどのような声を魅力的と考えるかはおおかた一致しています。原則的に「深くて低音な」声を魅力的と判断しています。

◇言語は恋愛の可能性を広げる

 言語は語感で知りうる情報を再確認させたり、五感で足りない部分を補うために存在するのみならず、ときと場合によっては、五感そのものになってしまうことを意味します。<中略>
 男性は、たくましい言葉(視覚)、優しい言葉、自信をのぞかせる言葉、美しい言葉、ユーモアで笑わせてくれる言葉、楽しませてくれる言葉、知性ある言葉、(そして女性と同じように)味わいのある言葉、色っぽい言葉、感じる言葉等によって、女性を惹きつけることができます。

◇「音楽」は恋を盛り上げる

 音楽と恋愛で重要な点は「自分の好きな音楽」と免疫上の効果です。音楽は「内分泌整理に直接作用し、ストレスの調整など人間の行動をコントロールする機能がある」ので、その音楽をつくり出す人に対して好意を抱いてもおかしくありません。

★味覚
◇マナー・作法で、相手の食生活を探り合う

 求愛者が男性であり、レストランを決める権限がある以上、食事作法の理解は必須です。場慣れし、余裕のある態度を女性は望んでいるし、その態度こそが、充分で安定した経済的資源があることの証左となるのです。

◇どうしてキスをする?

・キスは愛し合う2人に様々な信号を送ります。
・キスをすれば相手の生活パターンがだいたい解明できる。
・キスの巧拙で、その異性がどの程度過去に性経験があるのかの推察に役立つ。
・相手の恋愛度をある程度推し量ることができる。
・キスをすると健康になる
・より直接的に相手のHLAを確かめることができる。
・性行為への意思決定の判断材料を提供するとともに、心の準備をさせてくれる。
(詳しい解説は本書で)

【感想など】
当ブログでは久々のモテ本の登場です。
著者は意外にも政治学者でいらっしゃる早稲田大学の森川友義先生。

なんで?と思いつつも、科学的、動物学的な恋愛へのアプローチがもう目からウロコの連続でこれほど面白いとは思いませんでした。

あまりに面白すぎて一気に読み切りました。

さて、人はどうやって異性を好きになるのか?

人は無意識に、自分の五感(視覚、臭覚、聴覚、味覚、触覚)すべてを最大限駆使して、異性を選んでいます。

と、巻頭にあります。

そもそも我々の祖先であるクロマニヨン人が登場するのが5万年くらい前。
そして現代人はそこからほとんど進化していません。

つまり現代人の我々でも、肉体的(動物的)には狩猟民のままなのです。
したがって、異性選びも数万年基本的には変わっておらず、五感をフル稼働してある意味動物的に恋愛対象を選んでいるのです。

で、今回【ポイント&レバレッジメモ】では男性がモテるための注意点を中心にピックアップしましたが、読むと感覚的にそうなんじゃないかなと思っていたことが科学的に説明されていたり、全然知らなかった種の防衛作用が根本となっている恋愛対象選びがこれほどあるんだと驚いたり。

人間ってやっぱり動物なんですね(笑)。

さて本書を読んでいて悩ましい点があります。
本書はモテ本として読んでいただくと参考になる点が多数あるのですが、

例えば

チョコレートには恋愛感情を引き起こす脳内化学物質フェニルエチルアミン(PEA)がチョコレートとココアに入っている。

とか、

恋愛には音楽が効く

とか、

女性は想像以上ににおいを気にしている

といった情報は応用可能、再現性大なのでぜひ参考にしていただいたらと思うのですよ。

しかし、事が科学的・動物学的な理論に基づいているので、結構「身もふたもないじゃないか!」という努力のしようのない部分も内容的に多数あったりします。

その最たる例が、モテるのは結局

「優良遺伝子」

だという点。

シンメトリーな左右対称な顔、シンメトリーな体をもつ男女は見かけもよく、よいにおいをしていて臭覚的に魅力があり、さらに声も魅力的。

つまり、最初から勝負あった!なのです。

ということで本書を読むモテ希望者は、遺伝的に自分にはない部分を確認した上で、何で補うかを真剣に考えるたたき台として本書をご利用していただければと思います。

お金を稼ぎ、美味しくて豪華な食事を奢り、体臭に気を使い、低い声で話し、甘いバラードを歌う・・・

書いていて、なんか辛いなぁ。
ちなみにワタクシがクリアできているのは身長くらいか。

それにしても、顔の好みを見定めたり、においを確認したり、

恋愛とは、お互いの関係を深めていく上で、何か問題はあるのか、ある場合は何なのか、と確認する作業でもある

んですね。

恋愛も科学的に見るとなかなか面白いです。

本書はDiscover21社様より献本していただきました。
ありがとうございました。

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