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いろんなメッセージがこめられていたんだな【紹介】『ウルトラマンの時代』日経BP社

こんばんは、毎週「帰ってきたウルトラマン」を食い入るように見ていた一龍(@ichiryuu)です。

今夜は「ウルトラマンの時代」をご紹介。
ワタクシよりちょっと上の年代の方にはたまらないんじゃないでしょうか。

【目次】
PART1 時代検証 1966〜1971ウルトラマンの時代
PART2 作品分析 1966〜1971 円谷プロダクション作品研究
PART3 特撮番組史 第2次怪獣ブームの新展開
PART4 インタビュー ”ウルトラマンの時代”を創ったクリエイターの証言

【ポイント&感想など】

この本、当ブログ的にはまったく系統の違う本ですが、ある意味日本の歴史、一時代を語る内容でありますので紹介したいと思います。

それにワタクシも特撮ものを見て育った世代ですから。

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本書で主にあつかうのは1966年の「ウルトラQ」から71年の「帰ってきたウルトラマン」「ミラーマン」の頃まで。

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円谷プロは今年で50周年(1963年設立)だそうですが、こうして年表で見ると、日本の高度経済成長期とともに歩んできたことがわかります。

敗戦から約20年で経済成長し、オリンピック(64年)があり、万博(70年)があり、総じて日本中が未来に明るい希望を持っていた時代といえます。

さて、第2章からは、66年から71年にかけての代表的な作品を観ていきましょう。

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まずはこちら

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本書では全28羽の怪獣達も紹介。

後にピグモンとなったガラモン、お金を食べるカネゴン、バルタン星人の原型セミ人間など、もうこの時に登場しているんですね。

そしてウルトラマンシリーズの原型となるウルトラマン

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巨大ヒーロー対怪獣という基本的な型が誕生した歴史的な作品です。

当時の最先端の特撮技術を駆使して表現されたヒーロー、ウルトラマンはドラマの中だけのヒーローではなく、経済も文化も世界水準に追いついた、当時の日本の姿そのものを具現化したヒーローだった

つづいて今でも根強いファンが多い「ブースカ」

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残念ながら、ワタクシこの作品見たことがないんです。
「お宝鑑定団」で時々ブースカのグッズが登場して高値をつけるので、名前だけは知っているのですが、この本で初めてどんな作品だったのか知りました。

リメイクしてくれないかな。

こちらは食い入るように見てました。

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放送期間を見るとちょうどワタクシが生まれた頃なので、ワタクシが見たのは再放送だったのでしょう。

とにかくカッコよかった。

セブンはウルトラシリーズ中、デザインもドラマ性もとってもハイセンス。

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特に、登場するマシンがシリーズ中で一番カッコいい。

このマシンへの作り込みのレベルの高さは同時期に放送されていた「サンダーバード」の影響だったんですね。
納得しました。

次の2作品はまったく見たことがありません。

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「マイティジャック」と

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「怪奇大作戦」です。

ワタクシが物心つく前ですね。

ワタクシにとって円谷作品初体験はこちらの作品です。

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「帰ってきたウルトラマン」

こうして改めて見ると、初代ウルトラマンよりも顔がシャープで洗練されていますね。

70年代に入ると、ヒーロー像もちょっと変わってきて、主人公の成長ドラマの側面が大きくなっているそうです。

単に強いだけでなく、苦悩し、克服し、立ち上がる人間らしいウルトラマン。
時代の求めるヒーロー像も、高度経済成長の終末期に微妙に変化していったのです。

また、セブンが登場するなどウルトラ兄弟という設定もこの作品から始まります。

そして、ワタクシが大好きだったのが「ミラーマン」

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今見ると「顔デカッ!」と思ってしまいますが(笑)、当時なぜ夢中になったかというと、ウルトラマンよりアクションがかっこ良かったからです。

とにかく動きが大きく、しかも軽い。
ジャンプワザも豊富。

本書で知りましたが、「大江戸捜査網」で殺陣やスタントを担当していた西条満さんがスーツアクターをされていたんですね。

その後の円谷プロの作品について。

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70年代半ばは本当にたくさんの特撮ヒーローものが乱立。

「仮面ライダー」「キカイダー」「イナズマン」「ライオン丸」などなど、後にはロボットものや戦隊ものも登場し、この時代は本当に百花繚乱でした。

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そんな中でウルトラマンシリーズは兄弟ものからファミリーものへと設定を徐々に変更し、今に至っています。

正直に言うと、「レオ」の時に、ワタクシはウルトラマンを卒業しました。

年齢が上がったというのもありますが、「レオ」の話しが暗かったのと、アニメに感心が移行したのが理由だったような気がします。

オイルショック以後の暗い時代を反映していたのかもしれません。

ウルトラシリーズはじめ、円谷作品というのは、よくも悪くも日本の成長期から停滞期へのターニングポイントで輝いた時代の象徴だったのでしょう。

しかし、素晴らしいのは、いまだに子ども達に愛され続けていること。
これからも日本が生んだ世界的なキャラクターとして続いていってほしいです。

最終章のお3人のインタビューもぜひ!

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本書は日経BP社、東城様より献本していただきました。
ありがとうございました。

【管理人の独り言】

「ウルトラセブン」で憧れていたのが、ウルトラ警備隊の隊員がつけていた時計
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テレビ電話になっていて、今思うにこの番組のマシンやグッズってすごく先進的でした。

最近、あの噂を聞くたびにウルトラ警備隊の時計を思い出すんですよね。

そう、今年もしかしてアップルから出るかもしれない、「iWatch」です。

はたしてどんな時計が登場するのか?
楽しみです。

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