世界の博物館、第22号はロンドン科学博物館です。
世界で初めて産業革命を成し遂げた国だけあって、産業機械でありながら貴重な人類の文化遺産といえる収蔵品が目白押しです。
【今号の一押し】
産業革命は人類史上最も人類のライフスタイルを根底から変えた革命で、その変革は未だ終わっていません。
その革命の象徴と言えるのがコチラ。
ジョージ・スティーブンソンが完成させ、リバプール、マンチェスター間を世界で初めて商業運行した機関車です。
この写真の機関車はロケット号の後期型。
今の我々の感覚から言えば、随分華奢で小さいボディ。
全長430センチ、重さ7500kg
スピードも時速40km程度ですが、陸上輸送手段が馬車しかなかった時代ですから、機関車の登場がどれほどのイノベーションだったことか。
煙突の一夜シリンダーの角度が後期のものと違うものの、その基本設計は既に完成されていたことがわかります。
コチラはパッフィング・ビリー号
スティーブンソンと同時代に活躍したウィリアム・ハドレーの設計。
現存する最古の蒸気機関車だそうです。
さて、もう一つご紹介
これ、計算機だそうです。
開発した、正確に言うと開発しようとしたのはこちらの方
チャールズ・バベッジさん。
彼は残念ながら開発途中の1871年に亡くなるのですが、生誕200周年の1991年、ロンドン科学博物館の科学者たちが設計図を基に制作。正確に稼働することを確認したそうです。
コンピュータの起源とも言える機械ですよね。
バベッジさんが現代のiPhoneとかMacを見たらどう思うでしょう。
この号を読むと、我々の豊で便利な生活は偉大なイノベーターのおかげであることがよくわかります。
次号はウィーン美術史美術館です。