「ちょっぴり会話を変えれば、あなたの未来も変わります。」
これ、大げさな表現ではないと思いますよ。
今は、”絆”の大切さが再認識される時代。
そして、人と人を結びつけるのは“会話”なのですから。
【目次】
はじめに なぜ、プロスポーツ選手は女子アナをパートナーに選ぶのか?
Chapter1 「いつも選ばれる人」になる女子アナ流「会話」ルール
Chapter2 心をガッチリつかむ女子アナ流「話し方」ルール
Chapter3 相手の思いがあふれ出す女子アナ流「聞き方」ルール
Chapter4 一歩踏み込んだ会話ができる女子アナ流「質問」ルール
Chapter5 5秒で夢中にさせる女子アナ流「初対面」ルール
Chapter6 最高のあなたになる「いつも選ばれる人」の自分ルール
おわりに
【ポイント&レバレッジメモ】
★ルール04 挨拶のあとに一言つけ加える
「おはようございます。今日も元気ですね。」
「おはようございます。昨日はナイスピッチングでした」
「おはようございます。今日は早いですね」
などなど、なにか気づいた「いいこと」を口に出してみます。
すると向こうからもリアクションが返ってきます。<中略>
出会いの最初のステップとして、挨拶することは大切です。その後、挨拶になにか一言つけ加える。そうすれば、ただの挨拶で終わらず、相手との関係は深まります。相手を見てるよ、気にしてるよということが暗に伝わるのです。<中略>
「挨拶プラス一言」は、それだけで好感度が大きくアップします。
★ルール21 会話のつかみを決める3つの「感」とは?
テレビ番組における「つかみ」とは、オープニングトークです。
その際、大切なのは、「感謝」「共感」「期待感」の3つの「感」。
私も、番組のオープニングトークでは、この「3感」を大事にしています。
まず、多くの番組の中から私の番組を見てくださったことに「感謝」するコメントから始めます。見せてあげているのではなく、見ていただいていると思うことが大事です。
そして、「共感」してもらえるアイスブレイク的な季節の挨拶をします。司会者のコメントで視聴者の皆さんが、「早々私も」と思ってもらえることで親近感を持ってもらえます。<中略>
そして最後に、今から放送することに「期待感」を持ってもらいます。ふだんの仕事やプライベートでも、「売り売り」「押せ押せ」の気持ちではなく、この「3感」を意識して。コミュニケーションをスタートさせることが大事です。
★ルール27 「プチびっくり」のススメ
どんなささいなテーマでも、相手は話したいことがあって会話をスタートさせます。
相手が何かを話しかけてきたら、「はい」「そうなんですか」と生返事を返すだけではなく、「へー!」「すごいなあー!」「うわあー!」「なんでなんで?」というように、抑揚をつけて「プチびっくり」を添えて返してあげてください。<中略>「プチびっくり」はとっても簡単です。
「オウム返し」と「ハ行活用」をするだけ。それに、ちょっと高めのトーンの声と表情をつけ加えれば、相手の言葉はとめどなくあふれ出します。
「オウム返し」とは、相手が言った言葉をそのまま返すこと。これをやるだけで、相手は話が止まらなくなり、相手が本当に話したいことを最後まで聞いてあげることができます。
「ハ行活用」もシンプルです。「はー!」「ひぇー!」「ふーん!」「へー!」「ほぉー!」の感嘆の言葉を会話の合間に挟むだけ。
これらのリアクションを会話で間髪置かずに入れることで、「プチびっくり」が表現できます。
★ルール34 「質問ストーリー」で会話の流れを組み立てる
入り口は「シンプル質問」で簡単に答えられる内容をお聞きする。納得して打ち解けたイメージから徐々に本題へ。まずは現状の話を聞き共感する。
「しかしの転調」で苦労した時代の話や失敗についての反省などを聞き出し、突っ込み、掘り下げる。そこからは一気に未来へ上る階段へ。「今後の目標、夢」で感嘆、関心まで突入します。
さらに最後はちょっとだけ素の相手を引き出したい。「このあとはお祝い会ですか?」「奥さんが今日も待ってますね?」など、「ほのぼの質問」で笑顔を引き出してハッピーエンド・・・。そういった流れを、いつもイメージしています。
いわば「質問ストーリー」ですね。
「導入」→「現在」→「過去」→「未来」→「ちょっとほのぼの」→「締め」という物語のパートを、自分の頭の中で色分けして聞き出す感じです。インタビューも物語と同じで起承転結があり、それがわかるように質問していくのです。
★ルール45 初対面の魔法の呪文「さしすせそ」
・「さ」 先に話しかける
・「し」 出身地、仕事、趣味、嗜好、食事をキーワードに会話をスタートさせる
・「す」 「すごい」「すてき」「すばらしい」などの褒め言葉を送る
・「せ」 「せっかくのなので、私も〇〇にトライしてみます」と宣言する
・「そ」 「それでは失礼します」でスマートに去る
★ルール54 モテたければ「愛語」を連呼する
モテる人とはどんな人でしょう?
私は、同性、異性問わず人が集まってくるような人だと思います。人が集まってくる人とはどういう人か?「その人といると心地いい人」です。
仏教の言葉で「和顔愛語」という教えがあります。
「いつでも穏やかな表情(和顔)で愛のある言葉(愛語)を発する」
そんな意味です。<中略>
マイナスの言葉が習慣になると、自分自身では気づきにくいものです。私自身もパワーが落ちてくると知らない間にマイナスワードが増えてきます。<中略>
そんなときの魔法の言葉。
「好き」「大丈夫」「できる」「楽しい」。
これらを順番に唱えていくと、まず目が開いてくるのがわかる。ちょっと目力がついてくる感じ。そして心が少し軽くなります。
笑顔になるから楽しくなるのと一緒で、「愛語」を唱えるから幸せになれるのです。
【感想など】
社会人として最も重要なスキルであり、一人の人間として楽しく豊かな人生を送るためにも大切なスキルがコミュニケーション能力。
特に昨年の震災後は人と人との結びつきの大切さが再認識され、”絆”が今年の漢字に選ばれるなど人間関係再発見の年でもあったように思います。
今後この流れは、厳しい経済環境を考えれば、ますます加速するように思われます。
しかしコミュニケーションというのは、人によっては結構難しいもの。
ワタクシも人見知りで、初対面の人と話すのがすごく苦手(←誰も信じてくれませんが)。
弱小ながら書評ブロガーやってますと、なにかのセミナー会場や勉強会やらで名刺交換する機会もあるのですが、名刺交換したあとの会話が続かない・・・。
人様の話を聞くのは大好きなくせに、それを引き出すワザがない。
心の中では『なにか聞けよ、質問しろよ、直接話が聞けるいいチャンスだろ!』ともう一人の自分が叱咤激励しているのですが、言葉が出てこない。
ワタクシと同じような人見知りさんはきっと多いと思います。
そんな愛すべきヒトミシリーズにぜひお読みいただきたいのが本書。
”餅は餅屋”という言葉があるように、”話を引き出す力は女子アナ”ですよ。
”女子”に限らずアナウンサーという職業はなかなかシビア。
プロスポーツ選手のインタビュー一つ考えてみても、調子の悪い選手からも話を聞かなければならないし、そもそもスポーツ選手にはしゃべらないといけない義務もない。
そんな選手から話を引き出すのはそう簡単なことではないでしょう。
それに、一般の方へのインタビューや取材はほとんどが初対面のはず。
プロとして、どれだけの準備、観察をしているかは本書を通してその一端を知ることができるのでその部分も読み込んでいただくとして、とりあえずすぐにTTPできるテクニックから真似して見るだけでも効果絶大だと思います。
上記【ポイント&レバレッジメモ】に抜き出した、「さしすせそ」と「ハ行活用」。
これだけでも名刺交換したあとの沈黙は劇的に変わるはず。
次回、名刺交換する場面でワタクシ一龍が「ひぇー!」「ほー!」「すごい!」「「せっかくのなので、私も〇〇にトライしてみます」と言っていたら、「あっ、パクったな」と笑ってやってください。
でも、たったこれだけで出会いがより印象深くなり、その出会いからチャンスが生まれ、人生が豊かになるかもしれないわけですから皆さんどんどん真似しましょう。
さて、本書を読んでいてコミュニケーションテクニック以前に重要なポイントだがあると気づかされた点があります。
それは、「好感度」。
みなさんは女子アナが「いつも選ばれる人」なのは美人だからと思っていませんか?
まぁその部分は否めないことは事実ですが、どんなに美人でも「好感度」がなければしまいに相手にされなくなります。
あの女優さんがいい例ではないですか。
「べつに・・」の女優さん。
美人だけど、もうワイドショーにも相手にされなくなってしまいました。
ワタクシのようなオッサンが、今更好感度アップを狙うのは難しいかもしれませんが、本書には「好感度」アップのためのレッスンも紹介されています。
その名も「天気予報レッスン」。
確かに”お天気お姉さん”はどの局も好感度高いですよね。
詳細は本書でお確かめいただくとして、天気予報のコーナーって大抵1~2分ぐらいだと思いますが、あの短時間にこれほどのテクニックが盛り込まれていたなんて。
天気予報と一緒にアナウンサーの真似してみるのもいいかもしれません。
厳しく殺伐とした時代だからこそ、身につけたい大切なスキル満載。
管理職の方にもオススメです!
本書はすばる舎編集者の上江洲様より献本していただきました。
ありがとうございました。
【おまけ】
帯の
なぜ、プロスポーツ選手は女子アナをパートナーに選ぶのか!?
の言葉を見て、
「スポーツ選手が選ぶんやなくて、女子アナが選ぶんちゃうの?」
と間髪入れずに突っ込んだうちの嫁。
答えは文中にありました。
さて、私と夫が付き合うことになったのは・・・。
その試合で2連覇を宣言していた夫の結果は今一つ。でも、先輩プロが優勝争いをしていると知るとホールアウトしてから、コースに再び戻り応援に。その姿に感激し、また会いたいなと思いました。
「今回は勉強になりました。感謝です。」と記し、私が局アナの名刺の裏に電話番号を書いて男性に渡したのは最初で最後でしたね。
そう、うちの嫁は正しい(笑)。
そして、私も選ばれたいと思ったのは内緒。
『気づいたら「女子アナに選ばれる人」の〇〇ルール』という本が出たら速攻買うと思う・・・
【関連書籍】
本文中で紹介されている本
選手としても監督としても実績は抜群なのに、落合博満への評価は低すぎるのではないか。落合流の超合理主義こそ、今日本人が参考にすべきリーダー像ではないか。無類の野球好きのテリー伊藤が鋭く突っ込む。
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