偉大な成功者も、業界のトップランナーも必ず通る通過点がありました。
絶対にそこを通らなけらば前に進めない関門。
それははじめの一歩を踏み出すこと。
始めなければ、なにも始まらないのです。
【目次】
解説 今すぐ始めて、突き抜けよう!(佐藤可士和)
STEP1 扉を開けよう。あなたの番がやってきた。
STEP2 変化する者だけが抜け出せる。
STEP3 グーグルは決して昼寝をしない。
STEP4 人生も仕事も自分でコントロールしよう。
STEP5 これからのイノベーション。
STEP6 スターバックスの「失敗の成功」。
STEP7 始めたからには遂行あるのみ。
STEP8 ブーイングを浴びた後のボブ・ディラン
STEP9 楽しくなければ仕事じゃない。
STEP10 先駆けて、主導権を握る。
STEP11 始めることを習慣化する。
LAST STEP 今すぐ、実行!
【ポイント&レバレッジメモ】
★始めるための公約
「考えようと思うんだ」とか「いつかあって話そう」ではダメだ。「最近、特許を申請したんだ」でも、弱い。この程度では、「始める」とは言わない。
1. やると決めたら、とことんやること
2. 成功するまでやり続けること
3. 事をなすことこの三つが公約として守られなければならない。
★誰かにコントロールされない人生の歩き方
箱を知る方法はただ一つ。
しっかり突っついて、何がはいっているか、その中身を確かめることだ。こうやったら箱はどう反応する?じゃあ、次にこうするとどうなる?
こんなふうに箱を次々といろんな方法で突っついていけば、その箱の中身がよくわかってくるし、そうすることで、自分が主体となって物事を進められる。
何かをコントロールできるかどうかや、お金があるかどうかは、大して重要なことではない。
物事をよく理解すること、そして物事を始めることこそが、主体性を獲得する唯一の方法だ。
★うまくいっている人=たくさん失敗もしている人
たくさんの新しいことを始めれば、当然失敗のリストも増える。
だからといって失敗を避けることばかりに気を取られていたら、新しいことは何一つ始めることができなくなる。あなたがたくさんの新しい物事を始めると、周囲の人は、その仕事の品質は? とか、将来性は? などを、頼みもしないのに心配してくれるだろう。
もしそうなら、かえってその仕事は成功するに違いない。
外野はいつもそうだ。人を批判するのは楽しいことだから。
世の中になかったまったく新しい仕事をどんどん推し進め、社会にとって有益な事業を、どんどん開拓していけばいい。
★ありきたりで満足しない
高いお金を払ってでも食べたいと思うメニューがあるレストランはとても少ない。
これならしっかり税金を払ってあげよう、と思える課税政策など、まずあり得ない。
どうしてだろう。
どうも僕たちは、壊れてさえいなければよしとして、あまりにも多くのありきたりな製品やサービス、組織を受け入れてしまってはいないだろうか。壊れているものを修理するのは当然だが、より大切なことは(もちろんやるのは難しいが)、ありきたりを排するエネルギーと意志だ。
★自分を選ぶのは自分
人々は今もなお、間違った思い込みを持ち続けている。自分が何かことをなすには、誰かに選ばれるのを待っていなければいけないという思い込みだ。<中略>
「私を選んでください!」と訴えることは、第三者に主導権や責任を明け渡すことだ。
もし選ばれなかったら、選ばれなかった方が悪いのであって、あなたが悪いのではない。だから主導権はあなたにはない。
もし選ばれたとしても、選んだ方があなたを正しく評価したのであって、これもあなたに主導権はない。他人から選ばれるのを待つのはやめよう。主導権を自らとり、自分で自分を選ぼう。
★確かな自信が芽生えてくる
物事を始める人は少ない。
だからこそ、価値が高い。側溝工事のために、最低賃金で労働者を雇うことは難しいことではない。いや逆に難しくないからこそ、肉体労働は最低賃金で賄えるのだ。
新しいプロジェクトを推進できる、有能な人材を見つけるのは大変難しい。プロジェクトそのものが失敗する可能性があるからだ。
しかしだからこそ、実はうまくいかなかったときですら、あなたのなかには自信が生まれる。
誰もが手をつけられなかったことに、あなただけが一石を投じることができたのだから。
★自分で決めたことを、自分で始める
いわれたことを一所懸命やることが、エクセレントなのではない。
やる価値かあると自分で決めたことを、自ら始めることこそ、エクセレントなのだ。これは、時間や行動管理に関するまったく新しい提言だ。
操業ラインで仕事をするリーダーにとっても、官僚機構で働く官吏にとっても、またすべての組織の上長といわれる人たちにとっても。
個人に対して今こそ必要なこと、すなわち、自身で選び、自ら始める。
トム(・ピーターズ)はそれを言い続けている。誰かが地図を描いてくれるのを待つのはやめよう。
幸運は、地図に従い行動する人にではなく、自ら地図を描いた人のもとにやってくる。
★ナイキのスローガン
ナイキの有名なスローガン”Just do it”とは、「何かを始めたいと思ったら、すぐに始めなさい」という意味だ。<中略>
しかし、このスローガンの真の意味、つまり”Just”の持つ意味を、実は理解していない人も多い。アイデアはあっても、それを皆にシェアしない限り、何かを始めたことにはならない。
アイデアを説明して理解してもらうには、それ相当の力量も必要だから、それができていないうちは始めたことにはならないのだ。スポーツの場合も、トレーニングしているだけでは始めたことにならない。
トレーニングをやり続けて、それが習慣になるくらいになって初めて、ようやく上達するためのスタート地点に立てたようなものだ。もうおわかりだろう。
アクションを起こし、やり続け、そして次のアクションステップに移れるかどうかは、あなた次第なのだ。
【感想など】
これは”熱い”本です!
ワタクシこういう著者の熱が伝わってくるような本が大好き。
あふれんばかりの圧倒的なエネルギーを感じることのできる本です。
実は著者のセズ・ゴーディンさんに関しては本書が「はじめまして」でした。
元Yahooの副社長で、下記の【関連書籍】に掲載しているように、出版している本も多数あり、世界中でベストセラーになっているにもかかわらず存じ上げなかったなんて書評ブロガーとしては恥ずかしいかぎりです。
さて、本書のないようですが、とにかく一貫して
「今すぐ、行動しよう」
というメッセージが、繰り返し繰り返しこれでもかというぐらい熱く語られています。
見ようによっては、このたった一つのテーマで一冊書いてしまった著者の力量に拍手を送りたくなるのですが、このテーマは実は本当に重要なテーマ。
一つの職種でも、色々なポジションがあります。
そしてそこで働く人には2つの人種がいます。すなわち
0を1にするのが得意な人と、1を10にするのが得意な人
の2種類です。
何もないところ、0からスタートして最初の一歩の道を造る人。
そして、小さな種である1をドンドン改良して10のずば抜けたものに育て上げる人。
このどちらも必要だし重要なのですが、やはり、0を1にする人というのは貴重な存在なのです。
体の方も心の方も圧倒的にエネルギーを必要とするのが0→1ですから、躊躇するのは当然です。
しかしそれを乗り越えて進む人でなければセルフブランドは向上することはないでしょうし、企業としては0→1タイプの人材が働きやすくすることが生き残りの道でもあるでしょう。
ここで誤解してほしくないのは、なにも突拍子もない企画を出せとか新商品開発のアイデアを出すことだけが、ここでいう0→1ではないということ。
日常業務のちょっとした改善でもいいのです。
ワタクシの職場であったことですが、毎朝のミーティングで伝達事項があまりに多く、聞き漏らしも発生するため、その日の予定や伝達事項をまとめたプリントがあったほうがいいと何度も何度も上司に言っておりました。
その度に、「誰が作るんや?面倒くさい」と必ず反対する連中(自分にその仕事が回ってきたら嫌だから)がいるわけです。
で、全然実現していなかったのですが、ある時ワタクシの先輩が「実験的に作ってみよう」と勝手に作り始めたのです。
そして、「必要な人は取ってください」とミーティング用のテーブルに毎朝置くようになりました。
そしたらメモとるよりも便利だからみんなプリントをとるようになって(真っ先にとるようになったのは反対してた連中)、今ではPC上に専用フォルダーを作って伝達事項のある人は前日の5時までに入力することというルールまで確立しました。
おかげで、聞き漏らしは無い上に、朝のミーティングは時間短縮になるし、いいことづくめ。
あれほど反対していた連中も、もう文句を言うことはありません。
ここで教訓なのですが、ワタクシは必要性はわかっていても「誰か作ってよ!」というスタンス。
そして先輩は「試しに自分で作ってみよう」というスタンス。
行動の内容自体は毎朝伝達事項をプリントアウトするだけですが、ここにはとっても大きな大きな差が生じました。
ほんの些細なことでも「やってみる」「行動に移す」ということ。
これが後々決定的な違いを生み出すのです。
(ダメじゃん俺!)
もしあなたが、何かに躊躇している人、迷っている人、最初の一歩を踏み出せないでいる人であるならば、この本を読んでください。
読めばもうじっとはしてられません。
あなたは決して、負けるわけがない。
Go、実行あるのみ!
蛇足ながら、巻頭の監訳を担当した佐藤可士和氏のちょっと長めの解説も読む価値大!
ぜひ
本書は実業之日本社、編集者の酒井様より献本していただきました。
ありがとうございました。
【関連書籍】
<著者の本>
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<本書内で紹介・引用されている本>
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