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上司を知れば100戦して危うからず【書評】濱田秀彦(著)『あなたが上司から求められているシンプルな50のこと』 実務教育出版

おはようございます、上司とは表面上はちゃんと合わせられる、とっても大人の一龍(@ichiryuu)です。

今日は、1000組以上の上司と部下の組み合わせを見てきた濱田秀彦氏の新刊をご紹介。
上司が一体何を期待しているのか、部下のあなた!必読です。

 

【目次】
はじめに
第1章 信頼されて仕事を任されるようになるための「報連相」
第2章 一人のビジネスパーソンとして認められるための「大人力」
第3章 主体的な職業人として高く評価されるための「仕事力」
第4章 将来を期待される存在になるための「成長力」
おわりに

【ポイント&レバレッジメモ】

★no.08 結論から言ってほしい

 最後まで効かないと結論の分からない話、最後まで読まないと結論がわからない文章、どちらも忙しい上司にとって悩みのタネです。<中略>
 結論後出しを習慣にしている人に、問いかけたいと思います。
 その話し方は、師匠や先輩から「こういうものだ」と受け継いだものではありませんか?おま、改めてベストな順番をあなたが判断してみませんか?
 試しに結論先出で話してみて、周囲の人に感想を聞いた上でご自身で判断してください。
⇒ 報告、説明は「結論から申しますと」と話し始める。それだけで上司は満足する。

★no.22 叱られ上手になってほしい

 「上司の注意を丁寧に聞き、太く短く反省し、指摘に対し礼を述べる」それだけでよいのです。
 上司は、真摯に受けとめて反省している様子が確認できれば納得します。指摘に対して礼を言われれば清々しい気持ちになります。伝わったと感じます。そうなれば、もう何も言うことはありません。部下からすると、結果的に注意が早く終わるというメリットもあります。<中略>
 上司の注意を真摯に受け止められるという単純なことが望まれ、そのようにできる人が意外なほど評価されるのです。
⇒ 注意は丁寧に聞き、太く短く反省。礼を述べて締める。

★no.27 主役は自分だと考え、先頭に立って周囲を引っ張ってほしい 

 リーダーシップの真の意味は、ある目標の達成に向けて発揮される影響力です。そう考えると、管理職になる人だけでなく、参謀であれ、職人であれ、ビジネスを進める上で仕事の目標達成に向け、他者に影響力を発揮することは必須です。いずれにしても、リーダーシップは求められます。<中略>
 また、理屈はどうあれ、上司は先頭に立って周囲を引っ張る姿を見せてほしいと願っています。時には、会社や上司にそういう姿を見せるのも仕事のうちと割り切るしかないと思います。
 その上で、狭き門と承知しながら参謀を目指すのもアリですし、自分にマッチした影響力の発揮スタイルを確立して職場リーダーを目指す道もある、ということです。
⇒ 先頭に立って引っ張る姿を見せるのは仕事と割り切る。目指すのは、新の影響力獲得。

★no.28 実績をあげてほしい

 管理職の絶対的な使命は、実績をあげ続けることです。<中略>
 あなたのいまの仕事は、経営者から見てわかりやすい成果を出せるものですか?<中略>
 もし、いまの仕事の成果を流した汗の量でしかアピールできない状況ならば、リスクの中にいるということです。担当業務をこなしながら、経営者から見てわかりやすい実績をあげられる仕事を新たに手がける必要があります。
 どうしても、いまの担当業務で成果をアピールするのが難しいならば、別の業務に移ることまで視野に入れたほうがいいでしょう。そうしなければ、生き残れない可能性があるのですから。
 「実績をあげてほしい」という上司のリクエストは、そのぐらい重たいものなのです。
⇒ 単純な数字で表せる実績をあげる。わかりやすい実績をあげられる仕事を作る。 

★no.32 他部署まで巻き込んで仕事を進めてほしい

 上司から見て、部下が自分の力量の範囲で仕事をこぢんまりとまとめたり、諦めたりしてしまうのは歯がゆいものです。自分の力を上回るような仕事を、部門を超え、人々を巻き込みながら進めていくことを部下に期待します。<中略>
 それが自分のためになるからです。自己ベストを更新するアウトプットを出せますし、成長につながる経験もできます。また、仕事を通じて新の人脈が育っていきます。
 時間的制約に加え、組織風土の壁など、他部署の人を巻き込むことは容易ではありません。すべての案件について、巻き込めと言われてもそれはムリな話。
 だから、半期に1つか2つと絞って部門の壁を越えて人々を巻き込み、自分の力以上の成果を出すような仕事に取り組んではどうでしょう。
⇒ 半期に1つ、部門の壁を超えて人を巻き込む仕事をしてみる。巻き込むには「相談があるのですが」という言葉から。

★no.44 仕事のプロを目指してほしい

 会社にとって必要な人材は、マネージャーとプロの2つだけです。

 プロと呼べる人材とは次の5項目
・自分で考え、行動し、成果を出し、結果責任を取れる人
・専門分野で圧倒的な実力がある人
・きわめて高い問題解決能力を持つ人
・専門能力に加えてヒューマンスキルも優れた人
・周囲に認められ、プロに認められる人

 プロとはその仕事で独立してやっていける人です。そのためには成果を出して稼げなくてはなりませんし、「私は〇〇屋です」と言えるような専門分野が必要です。問題解決は自分だけがたよりです。仕事を得るための対人関係能力も必要です。<中略>
 会社や上司は、「管理職になりたくないというなら、仕事のプロを目指して具体的に努力する姿勢を見せてくれ」と願っています。
⇒ 独立してやっていけるような仕事の領域を作っていく。それがプロになる道。

【感想など】
突然ですが、あなたは上司が自分に対してどんな期待をもっているか理解していますか?
あるいはあなたが上司だったら、部下はあなたの期待を理解していると思いますか?

本書の「はじめに」にこんな一節があります。

 14年間の講師業を通じ、1000組以上の上司・部下の組み合わせを見てきました。その中で、よく一致していると感じた例は30件程度。わずか3%です。<中略>97%以上の部下は上司の期待を把握できていないのです。

部下の立場から言わせてもらえば、そうそう尊敬できる上司に仕えることができるわけではありません。
というか、そのほうがごく稀。

また、上司の立場から言えば、「1を聞いて10を知る」ような部下に出会えるのは、宝くじに当たるぐらい(?)難しい。

そういう現実からすれば、上司と部下がお互いspれほど理解し合えていないというのはうすうす気がついていましたが、まさかここまでひどい数字とは。

しかしこれ、「そういうものさ、しょうがないよ」では済まされないのです。

 部下が期待を把握できないのは上司の責任です。しかし、部下としても「上司のせいだから、仕方がないんだ」というわけにもいきません。
 なぜなら、上司の期待が伝わらなければ、損をするのは部下なのです。

そこで我々部下に求められることは

上司の期待を察して動く

ということになるのですが・・・。

どうも日本人には、これを潔しとしない文化があります。
上司の意に添うように行動するより、自分の意見を通したほうがカッコいいといった空気。
そして、「なんだあいつ、課長にこびやがって」と必ず言う人が現れる。

でも、ここで勘違いしないでほしいのですが、本書で求めている行動は”機嫌取り”とか”こびる”ことではありません。

本書を読んで気がついたのですが、上司が期待する部下の行動とか、部下像って、自己啓発書や仕事術などのビジネス書で書かれている理想のビジネスパーソン像と同じなのです。

上司に対する報告の仕方、仕事に取り組み姿勢、一社会人としての生き方等々。

例えば「報告、説明は「結論から申しますと」と話し始める。」、これもはや上司・部下問わず、生命、報告の方法としてだけでなく、プレゼンでも当たり前のメソッド。

「他部署まで巻き込んで仕事を進める」というのも、セルフブランディングや人脈術でもよく目にする定番中の定番。

つまり、上司の期待する部下像=仕事ができる人なのです。

だとしたら、部下としては上司が何を期待しているか、知っておいて損はないでしょう。

最後に、それでも「オレは上司の考えていることを察してなんてまどろっこしいことは絶対やらないぜ」という方へ。

あらためて思い出してください。
あなたを評価するのも、あなたの人事権を握っているのも上司であるという現実を。

「こいつできる!」と思わせたほうが、絶対あなたの人生のためになります。

5000人の管理職の期待を集約した仕事がスムーズにいく50のヒント。
組織で生き残るためのサバイバルヒント集でもあります。

本書はアップルシード・エージェンシーの宮原様より献本していただきました。
ありがとうございました。

【関連書籍】

同著者の既刊本

 

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