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デートの前に読むべし!【書評】松村加王里(著)『しゃべらない会話術。』青月社

おはようございます、いい年をしていまだに人見知りで、初対面ではうまく話せない一龍(@ichiryuu)です。

さて今日は、ワタクシのようにどうも話すのが苦手という方に強い味方となる本をご紹介。
しゃべらなくても会話はできるのです!

 

【目次】
はじめに
Chapter.1 心を楽にする技術
Chapter.2 共感する技術
Chapter.3 盛り上げる技術
Chapter.4 伝える技術
Chapter.5 かわす技術
Chapter.6 魅せる技術
Chapter.7 ワンランク上の伝える技術
おわりに

【ポイント&レバレッジメモ】

★言葉を使わずに自信を演出するテクニック

 言葉に頼らなくても、立ち振る舞いや表情だけで、誰でも自信を演出することがでいます。
1. スピードとスケールを意識する
 姿勢をよくして、できるだけ大きくゆっくりとした動作を意識してみてください。それだけで、どっしりと落ち着いた頼もしい印象となります。

2. まばたきを意識する
 自信がないことを悟られず、頼もしいイメージを与えるために、意識的にまばたきの回数を減らしてみましょう。

3. 意外なほど効く小さな暗示
 「私は絶対大丈夫!」というポジティブ思考で気持ちを高める自己暗示をかけるのです。

 ポイントは「演じる」ことです。内心はコミュニケーションが苦手だと感じていても、ちょっとした自信の演出をするだけで、相手の対応も変わってきます。最初は形だけの演出だったものが、いつしか本当に心に余裕が生まれてきます。

★話術ではなくリサーチに力を注ぐ

 気の利いたコメントを返すというのは、確かに簡単ではありません。しかし、気の利いたコメントが「出やすい状態」にすることは、事前の準備で実現することができるのです。
 ここで言う「準備」とは、ずばりリサーチのことです。大事なのは、相手を知ることと、常に新しい情報を仕入れてストックすることの2つです。
1. 話し相手のことをリサーチする
 会話には必ず相手がいます。相手のことを知ることは、コミュニケーションをする上でとても大切なことです。普段からアンテナを高く掲げ、できるかぎりその人に関する情報を集めておきましょう。少なくとも職場の上司や同僚、友人、知人など、会話をする機会が比較的多そうな人たちの情報は常にリサーチしておくと、「気の利いたコメント」も出やすくなるはずです。

2. 新しい知識や情報を常にストックする
 普段から自分の言葉を増やす作業も必要です。本や新聞、テレビ、人の話などから新しい知識や情報をインプットし、それをアウトプットしていく作業が大切です。得た情報はなるべくアウトプットしてください。せっかく得た知識や情報でも、使わなければ自分のフレーズにはなりません。

★印象を残すための「いしとえだまめ」のコツ(抜粋)

 自分のメッセージを相手に強く印象づけるには、「い・し・と・え・だ・ま・め」の7つのコツがあります。
「い」・・・「印象」に残るために、好きな言葉や名言など、インパクトのあるフレーズを盛り込み、あなたのメッセージとして記憶に残しましょう。
「し」・・・「視線」は聞いている人に向け、アイコンタクトを取りながら話をしましょう。
「と」・・・「問いかけ」にすることで相手の参加意識を高めます。
「え」・・・「笑顔」があるだけで明るい雰囲気になり、相手から親近感が得られやすくなります。

★「無口で暗い」を「ミステリアス」に変えるマジック

 おしゃべりですべて洗いざらいさらけ出されるよりも、ベールに包まれた部分があるほうが人は魅力的です。<中略>
 一般的には、あっけらかんとして、自分をさらけ出す人の方が安心できますが、必要以上におしゃべりだったり、自分をアピールしすぎる人は、何となく軽く見られてしまいます。むしろ無口でミステリアスな部分を持っている人の方が魅力的です。つかめそうで、つかめないという印象は、惹かれるポイントのひとつですね。
 最後に、誰でも簡単にミステリアスに思わせる方法をひとつご紹介します。それは、「はぐらかし法」です。
 過去の恋愛経験や人生経験について何か聞かれたら、すかさず「色々あってね・・・」とはぐらかしを使うのです。

★相手の目を見て話せない。

 「見られている」ではなく「表現している」
 どちらにせよ、こうしたことで悩んでいる方は、「見られている」ということに意識が向き過ぎているのです。もちろん、目を合わせて会話するとき、あなたの目は相手に見られていますが、同時にあなたの目は相手を見て、そして相手に向かって何か表現しているのです。この「相手を見て、表現している」という側面をもっと強く意識すれば、ただ「見られている」だけではなくなります。<中略>目が言葉以上に表現力を持っているということを逆手に取って、目だけで自分という人間を演出してしまうくらいの意気込みでちょうどいいのです。<中略>
 「見られている」ということより、目を使ってどんな表情をどのタイミングで相手に送ろうかということを意識していれば、相手の目を見るのがくではなく楽しくなってくるはず。きっと相手もあなたの目の表情にあわせて、万華鏡のように表情を変化させるはずです。

★相手を感動させる余白のつくり方

 余韻を持たせるコミュニケーションには、相手への丁寧な配慮が含まれています。特に男女間でも効果的に使える、3つのポイントがあります。
1. 会話もご飯と同じで腹八分目にする
 腹八分目にとどめて、「なんだかもっと話し手みたいなぁ」という余韻を残して会話をきるのが理想的です。 

2. すぐに目をそらさない
 会話が終わった後も数秒は相手の顔を見ましょう。

3. お互いのつながりを強調した言い方をする
 会話にはお互いの共通の過去の出来事と行った、つながりを強調した話題を出します。

【感想など】

この本を読みながら思い出したこと。
それは昔学生の頃、あまりしゃべらない女の子と初めてデートしたときのこと。

普段ワタクシは話を聞くのが好きで聞き役の方が多いのに、その日は「なんか面白い話してよ」と1日中ずっと言われ続けて、『ここは頑張りどころだ!』と必死でしゃべり続けました。

デートが終わって、疲れ果てたのは言うまでもありません。
結局その娘とはその後うまくいきませんでしたが、あのときにこの本を読んでいればなぁ・・・と思ってしまった次第。

ワタクシと同じで、初対面でうまく話せないとか、特に異性相手だと会話が続かない方には必読の本です。

本書は、まず心構えの部分で

大切なのは、会話の技術を磨くことではありません。たとえ会話の技術が未熟なままでも、会話に対する心持ちさえ変われば、話術を磨いたとき以上に、会話が楽になる

と説いています。

そのために行うのが、リサーチ。
会話する相手の情報を、要するに会話のネタを前もってリサーチするということ。

ワタクシのデートのときの話で恐縮ですが、そういえばデート前のリサーチが有ると無しでは全然話の盛り上がりが違う。

好きな歌手や音楽とか俳優さん、スポーツやスポーツ選手、好きな食べ物や今読んでいる本とか、または出身地などなど、できるだけたくさんその人が好きなもののデータを集めたものです。

ただ、昔は情報源が少なくて、共通の友達からとか、それができなければぶっつけ本番で、デート中に探り探り会話するといった感じでした(←これが凄い苦手)。

しかし、現代は事前のリサーチがとってもやりやすい時代ですよね。

Facebookを見ればその人の大まかなアウトラインがわかる。
(しかも連絡も取りやすい。人類の歴史上、こんなに異性と知り合ってお誘いするハードルの低い時代はないんじゃないか?)

人と会うとなったら、せめてSNSを使った事前のリサーチぐらいはしておきたいものです。

ワタクシは残念ながらもうデートすることはなくなってしまい(いつでもデートする覚悟はできています!キリッ)、よく初対面でお会いするのは編集者さんや著者さんですが、著者さんの場合はブログをされている人が多いし、なにより著書を読むのが一番のリサーチ。

本の質問や話題だけで会話が成り立つので、お会いするときはせめて最新刊だけでも読んでおくと会話がなりたちますし、それぐらいのリサーチは最低限の礼儀ですよね。

そう、リサーチは心遣い、礼儀なのです。

さて、リサーチをどんなにしておいても、いざ対面したときに自分が黙っていて相手が勝手にベラベラしゃべってくれるわけではありません。

そんなことしたらその人は『なんやこいつオレにばっかりしゃべらせて、ああ疲れた・・・』と、無口な娘とデートしたときのワタクシのような心境になってしまいます(笑)。

この本では、”しゃべらない”のではなく、その代わりにサッカーに言い換えれば”パスを出す”方法を教えてくれています。

「この人との会話は面白いな」と相手に感じさせることができる人とは、面白いことを言える人ではなく、返しやすい話題を振ってくれる人です。

と書いてあるように、要するに相手にゴールを決めさせるための”アシスト”の方法。
相手が気持ちよくしゃべることができるようにアシストするのです。

そうすれば、こちらはポンポンとパスを出すだけで疲れないし、会話も続く。
相手は気持ちよくしゃべっているので、自分ばかりしゃべっていても記憶には”心地よさ”が残ります。

そしてこの方法、本書後半では異性との会話を想定した章があるのですが、はっきり言ってこのアシストができる人は、モテます!

なぜなら、持てる人の条件の上位に必ずランクインするのが「話を聞いてくれる人」。

例えば悩み事の相談でも、女性は解決方法を教えてもらいたいわけではなく、ただ話を聞いてほしいだけ。
だからアドバイスは必要ないし、説教するなんてもっての他。

というのは、モテ本では定番中の定番常識。

いかに気持ちよく話をさせてあげるか、引き出してあげるかが男の腕の見せ所となるのです。

そのメソッドも本書にたっぷり紹介されていますので、モテ本として読んでみるのもいかがかと。

会話がプレッシャー、間が持たないという方から、無口な女性とデートしたい方まで(笑)、一読の価値あり!

本書は青月社の秋山様から献本していただきました。
ありがとうございました。

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