世界の博物館、今号はベルリン美術館です。
3300年前の美しく気高い気品に溢れた王妃に出会えます。
【今号の一押し】
今号、ベルリン美術館の一番の見所は、出版社側としては 「ペルガモンの大祭壇」らしいのですが、ワタクシとしてはこちらを押します!
ネフェルティティは今から約3300年前、ファラオであるアメンヘテプ4世の正妃にして、次王ツタンカーメンの妻であるアンケセナーメンの母、つまりツタンカーメンの義母に当たる人です。
アメンヘテプ4世の治世(紀元前1351~34)はエジプト史上かなり特殊な時代で、ファラオは伝統的な多神教を捨て、太陽神アテンを唯一神とする宗教改革を行うと共に、都をテーベからアマルナに遷都。芸術においてもリアルで写実的な表現を好みました。
それはファラオ自身の像を見ればお分かりになるでしょう。(顔が長い!)
その王妃であるネフェルティティの像ももちろん写実的、というか超リアル。
目には裏側に顔料を塗った水晶がはめ込まれ、生前の姿を精密に現代に伝えます。
3300年経った現代にまで、王妃の威厳と気品が伝わってきますよね。
次号は東京国立博物館です!