「誰でも、イヤでも続いてしまう! 落ちこぼれにTOEIC満点を取らせたマル秘メソッド」
 ちょっと大げさだが、知っていれば結果が大きく違ってくるのは間違いない。
そんなメソッド満載です!
【目次】
Prologue なぜ日本人は英語が苦手なのか?
Chapter1 「読む」で英語のしくみを理解しよう
Chapter2 「話す」のは自分のペースで!
Chapter3 今度こそ絶対身につける!リスニング
Chapter4 とことん真似する!「書く」
【ポイント&レバレッジメモ】
 ★英語は「納得科目」
  
英語は、非常に論理的な言語で、すべてにおいてかなり明確なルールがあります。そのルールや、ルールの根底にある「英語の考え方」を理解し、納得することができれば、意味もわからず暗記するしかないことは、かなり少なくなります。
納得していれば、覚えるのが簡単で、忘れてしまっても思い出すのが容易です。
 ■「読む」
 ★読むのに必要な5つのポイント(抜粋)
 ◇ポイント3 「英語の語順で」読む
断言します。日本語と語順の異なる英語を、日本語の語順で理解しようとするのは、英語を正しく理解することの邪魔でしかありません。
 ◇ポイント5 「飛ばしながら速く読む」はウソ!
  ゆっくり読んでも理解できない英語が、早く読んではたして身につくでしょうか。<中略>「速読」や「多読」ではなく、「精読」を行いましょう。
★「文法書を1冊やる」のはダメ
文法は、あくまでも「言葉の使い方・ルール」に過ぎません。<中略>ちょっと極端に思えるかもしれませんが、文法は基礎の基礎だけ確認して、まずは「話す」に重点を置くことをおすすめします。
 ★単語は覚えようとするな!
 ◇単語がすらすら覚えられる3つのテクニック
  ①1ヶ月間、何度も繰り返す
  ②思い出そうとする
  ③記憶同士をつなげる
◇ものごとを覚えるコツは「これは自分にとって大事な情報だ」と脳が思う覚え方をすることです。それは英語でも同様です。
◇理想的な単語帳とは
理想的なのは、出会った単語や熟語などをもとに、「単語帳を自分で作る」ことです。
一度出会っている単語なので身近に感じられ、また出会う可能性は市販の単語帳に載っている単語よりも高いでしょう。
 ■「話す」
 ★英会話にいちばん大切なのは「表現力」
「英語の表現力」について、もう少し詳しく説明します。英語の表現力とは「自分の言いたいことをきちんと英語にできる力」です。
さらに詳しく言うと、単語やボキャブラリーなどを覚えるだけではなく、自分で英語の文章を組み立てて、新しい英文を作れる力のことです。
 ★動詞の重要性
 ◇英語は「動詞や前置詞で名詞をつなぐ言語」
  
日本語は名詞を並べていくので、ボキャブラリーさえ増えれば話せるようになりやすい言語です。
それに対し、きちんとした英語を話すためには名詞をつなぐ「動詞」と「前置詞」が必要です。
◇「英語の動詞の特徴」
英語の動詞の大きな特徴は「動きや状態を表す」と言うことです。「動詞の意味を理解する」と言うことは、「どのような動き・状態なのかを理解する」と言うことです。
 ★もやもや翻訳術
 ◇「言葉にならないもやもやした感じ」を大切に ⇒ 日本語を、「言葉ではなくその状態を表すもやもやした形」に変える ⇒ 1つの日本語の文に対し、英文が2つや3つになってもかまわない ⇒ たくさん思いついた日本語のうち、どれを英語にしてもよい。自分が英語に訳せるもの(訳しやすいもの)を選べば会話が続く。
◇英語は「いい加減」で「良い加減」に
「いい加減でいいんだ」と思っていただいた方が、余計な力が抜けて、楽しく会話できるようになります。<中略>50%しか伝わらなくても、50%ずつ伝え続けていけば、相手はかなり理解してくれるでしょう。
 ■「リスニング」
 ★リスニングこそ「量」より「質」
リスニングでは、特に「量」ではなく「質」を意識することが大事です。
「質」を高めてざるの網目を細かくし、より多くの情報を救えるようにしましょう。
なお、この場合の「質」とは、正確に聴き取れることを意識することであり、音への意識を高めることでもあります。
★ゆっくり聴く練習はするな
なぜなら、英語の発音はゆっくりでは形が変わってしまうので、通常のスピードは違う音になるうえに、ゆっくりに慣れてしまうと通常の速さについていけなくなるからです。
 ★「絶対的なリスニング力」をつけるための3つのポイント
  ①意味を考えない
  ②語尾まできちんと聴く
  ③発音練習をする
 
 ■「書く」
 ★グーパスメソッド
 ◇グーパスメソッドとは、英語の表現などをGoogleで検索してしまうことです。
◇フレーズを「検索」してみる
使いたいフレーズを〝″(ダブルクォート)で括ります。そうすることでフレーズでの検索になります。
 【感想など】
 本書タイトルは『頑張らない英語学習法』ですが、けして「頑張らない」で英語ができるようになるわけではありません。
誤解しやすいので補足説明をしておきますと、頑張るポイントを教えてくれる、『無駄に頑張らない英語学習法』といったところでしょうか。
 で、まず最初の感想は、「この本を高校生の時に読みたかったな」というもの。
 とにかく高校の英語の授業が面白くなかったんですよ。
進学校で文系でしたので、英語の授業が週に7時間(読解と文法と作文)もあって、しかもすべてが大学受験のための英語でしたから、本来語学であるはずの英語の授業なのに会話とかコミュニケーションとかは、はなから念頭になく、とにかくもう詰め込め!詰め込め!方式の授業だったんです。
この3年間の体験で、英語に対する苦手意識を完全にトラウマ以上のものに昇華されてしまったワタクシ。
 しかもあんなに勉強させられたのに成績は低迷したうえに、全然しゃべれるようになっていない…。
 何なんでしょうね、学校の英語教育って?
 まぁそれはさておき、今回本書を読んで、発見したことがいくつかありました。
 その一つは、高校時代の英語に悪戦苦闘する中で、自分が経験の中からあみ出したものがあった!という事実。
 例えば「もやもや翻訳術」
 これ、今思えばテストの英作文の時にやってました。
 英作文の時、出題者は解答者に使ってほしいフレーズとか語法を想定して出題します。
 だからそれから外れた回答だと満点はくれません。
 が、多少言い回しは違っても意味が通じる文章なら部分点を出してくれます。
 ワタクシ部分手狙いで、英作文では毎回「自分が知っている単語や熟語でもっと簡単な言い方はできないか?」と必死で考えて解答していたものでした。
テストの英作文ではダメでも、英会話ならそれでいいんですよね。
それから、「スラッシュリーディング」
意味のカタマリごとにスラッシュで短く区切られた英文を読み、英語の語順で理解するというもので、ワタクシはSIMの通信添削でこの方法に出会ってから急激に英語の点数が上がりました。(もとが偏差値40台でしたからちょっと頑張ればすぐに上がりますけどね)
それから、社会人として英語を勉強するときに役に立つ発見もたくさん。
まずは単語。
英単語は日本語よりも言葉そのものが多くの意味を持っていたり、用法が多彩だったりする
そして英語では
「動詞」が非常に重要!
ということは、やみくもに単語を2000語とか3000語とか覚えるのではなく、haveや get 、takeなどの用法の多い単語の使い方を覚えたほうが効率がいいということ。
なるほど。
 ちなみに、ワタクシの高校生の時の英語の先生は、趣味が“英語の辞書を読む”ことと公言する先生で、「アメリカ人も知らない単語を俺は知っている!」と自慢していましたが、
 その自慢話の度に、「アメリカ人が知らん単語覚えてなんになるねん!アホか!」と心の中で突っ込んでいたのはナイショです。(K先生、ごめんなさい)
また、今回最大の目から鱗だったのが、「シャドーイング」はほとんどの人ができない ということ。
今、移動時間にずっと
|  | Who Moved My Cheese: An Amazing Way To Deal With Change In Your Work And In Your Life (2000/04/01) Spencer Johnson | 
を聴いているのですが、いざまとまった時間があるときにテキスト
|  | Who Moved My Cheese?: An Amazing Way to Deal with Change in Your Work and in Your Life (1999/03/04) Spencer Johnson | 
も持ち出してシャドーイングをやろうとしても、全くついていけません。
多くの英語勉強本でシャドーイングが薦められていますが、初心者には「リピーティング」(音声を止め、おうむ返しで読む)がオススメなんだそうです。
 そして慣れてきたらだんだん区切りを伸ばしていく。
 これならできそうだし、自分の成長を実感できて勉強自体も長く続けられそうです。
本書にはこういった、頑張っても無駄だったり難しすぎて続かない勉強法と、本当に頑張るべき勉強法をたくさん紹介されています。
 TOEICでいい点を取らないと昇進が…と切羽詰まっている方。
 海外留学のようなハイレベルな英語の実力が必要だけど英語は苦手といった方はもちろん。
ワタクシの様な、「外人さんと英語で話してみたい」「海外旅行で不自由しない程度の会話ができるようになりたい」「洋画を字幕なしでみたい」といった、英語を楽しんで身につけたいといったお気軽な方まで。
 本書はぜひお薦めな一冊。
 特に受験英語で英語の勉強がトラウマになっている方はマストバイです(←英語で書けや!)
 あさ出版 編集部 吉田伸様から献本していただきました。
 ありがとうございました。
 【関連書籍】
 本書で薦められている、英語学習に役立つ参考書
|  | ドラえもん Doraemon ― Gadget cat from the future (Volume 1) Shogakukan English comics (2002/02) 藤子・F・不二雄ジャレックス | 
欄外に和訳も載っていて「こんな風に訳すのか」と楽しんで“立ち読み”してきました。(←コラッ!)
|  | Who Moved My Cheese?: An Amazing Way to Deal with Change in Your Work and in Your Life (1999/03/04) Spencer Johnson | 
ワタクシも何度も読んで聴いています。オーディオブックと一緒に使用することをオススメ!



一龍さん、初めまして。著者の西澤 ロイです。
『頑張らない英語学習法』をご紹介くださいまして、どうもありがとうございました。
英作文で直訳をついしてしまう方が多いのは、本当にもったいないと思うんですよね。
「もやもや翻訳術」が広まったら嬉しいなぁと思っています。
西澤ロイ 様
はじめまして、コメントありがとうございました。
「もやもや翻訳術」いいですね。
おかげで受験英語のトラウマから解放されそうです。
これからは楽しんで英語を身につけたいと思います。
単語帳も自分で作ろう!
今後ともよろしくお願いします。