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ネコもいいかも【書評】須藤元気(著)『Let’s 猫』(朝日新聞出版)

Let’s 猫

Let’s 猫

  • 作者:須藤 元気
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2010/01/20
  • メディア: 単行本
 

ワタクシは完全な犬派である。
が、この本を読んでいくうちに「ネコもいいかも」と思えるようになった。
いや、もっと正確に言おう。
「ネコ的生き方もいいかも」だった。

【目次】

プロローグ

プロフィール

チャームポイント
果敢な挑戦者
ボスネコ
ネコとの対話
矢野ピー
外に出たい
新居は大自然に包まれて
メディテーションルーム
ネコタリアン
仕事は、仕事場で
心やさし気北海道人
パラダイス通い
ネコのお守り
ネコはお見通し
自分に忠実に生きること
育ってきた環境が違うから
彼女たちのメッセージ

エピローグ

【ポイント&レバレッジメモ】

 宇宙を支配する真実と思われるような基準であっても、しょせん、すべての価値観と信念体系は相対的なものだ。

それはさておき、必要なことは、まず自分自身の欠点を探すのではなく、他人と違うところはオリジナリティとしてポジティブに認めてあげることだ。
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どうやら彼女は、つい昨日怒られたことの恐怖をすぐに忘れられる鈍感力の達人らしい。
ネコは本能的に目の前のものへの好奇心に正直に生きる習性を持っている。
そのため、一度反省をしたとしても、次の瞬間に気になるものが生まれたら、過去の教訓など全部忘れてしまうのだ。

人間の最大の過ちとは、過去に失敗したことを今起こしてしまったかのように何度も、いや、人によっては何百回、何千回と自分を責め立てることだろう。
それゆえ、いつの間にかネガティブな思考に支配されて、負のスパイラルから抜け出せなくなってしまう。
その結果、新たな挑戦へのエネルギーを失い、行動ができなくなる。

そう思うと、一見脈絡のない思い付きだけで生きているように見えるプーメイの行動は、実は直感に忠実で、とても効率的な生き方なのだろう。
「今、この瞬間に好きなことをするのは、意識の深いレベルに達するためのヒントなんですの」
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「私、プーメイたちがいれば全然、大丈夫よ」
やっぱりアイチャンもネコが好きである。
ふと気がついた。
「それって、僕がいなくても平気ってことでしょうか?」
「たまにいれば大丈夫だわ」
恋愛に大切なのは距離感だ。

植物には「種を植える」「花が咲く」「実がなる」「枯葉を落とす」という春夏秋冬のサイクルがあるが、それと同じような流れが人の生活の中でも起こっている。
何か大きな仕事を成し遂げようと考えたとき、人は「導入気」「成長期」「成熟期」「衰退期」という春夏秋冬に似た4つのシーンに直面する。<中略>
畑づくりという行為は、その自然のサイクルを常に思い起こさせてくれる効果もあるようだ。

僕も北海道に住むようになってから、生活は180度変わった。
完全に休みを取ってしまう分、仕事を長引かせないという意識が働き、限られた時間の中でも確実に成果を上げられるようになったのである。
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男は、心の中に必ず一つ自分を癒してくれる「マイ隠れ家」を持っている。
好きだった人にフラれても、自分が抱えている仕事がどんなに厳しい状況下にあっても、たとえ叶姉妹が本当の姉妹でなくても、そこに一人で立ち寄るだけで乾いたハートがみるみる潤っていく。
男の活力をくれる、いわば聖域ともいえる場所だ。

僕は満足げに床に寝ころんだ彼女たちを見ながら、大切なのはお守りではなく、試練をタフに乗り越える気持ちなんだと気がついた。
どんな状況下であっても「今」ベストを尽くせば大きく流れは変わる。
そう、すべての時間は現在なのだ。
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【感想など】
今日は当ブログのカラーとちょっと違った本を紹介。

犬派のワタクシがなぜネコの本?かというと、

一つは、ワタクシ大ファンのある女性詩人さんがとてもネコ好きでしかも今日が誕生日だということ。(←誕生日プレゼントだよー。気がついてくれるかな?)

もう一つはGWが終わって、海の日まで10週間祝日がないという現実に今朝気がついたため、何か癒しになる本を紹介しようと思ったこと。

ただ、著者は格闘技好きのワタクシらしく須藤元気さんの本が良いのではということで本書を今日は紹介します。

一応この本は

 この本は、僕と嫁のアイチャン、ネコのプーチャン、メイチャン(ふたりで「プーメイ」)が、北海道に移り住むに至った経緯と、そこでの現在の生活を記録したフォトエッセイである。

と、プロローグにあるように、癒されるネコの写真が随所に掲載されていて、ネコ好きにはたまらない本になってます。

が、それだけでワタクシが紹介するはずはありません。(ワタクシ完全な犬派ですから)

著者の須藤元気さんがプロの格闘家として活躍されていたのはご存じだと思います。
クレバーなファイトだけでなく、お客様を楽しませるショウマンシップも大切にされるかたで、ワタクシはずっと大ファンでした。

しかし彼はただの格闘家ではありませんでした。
もう一つ彼の素晴らしい才能は“文章”
実は読書家で、自己啓発書好き。

故に彼の書く本はその内容の随所に自己啓発書のエッセンスが見られます。
しかも、その表現にオリジナリティとユーモアがある。

この本もそう。

今回【ポイント&レバレッジメモ】で抜き書きしたのはネコのかわいらしい部分ではなく、自己啓発的内容の部分です。

つまり、この本、
ネコのかわいらしい写真に癒され、ユーモアあふれる文章にクスッと笑い、自己啓発的な内容に前向きになれるという、一冊で3度おいしい内容。

これからどんどん暑くなるのに10週間も土日以外に休みがないという肉体的にも精神的にも辛い期間に読むのにぴったりな内容なのです。

ユーモアの部分も少しだけ紹介しますが、例えば奥様との出会いのシーン

僕はそんな彼女の言動に、胸のときめきを抑えられずにいた。
「あの、もしよかったら今度、夜の寝技を教えましょうか」
「イヤです。昼間の立ち技だったらいいですけど」
そんなふうにして、念願のデートの約束を取り付けることができた。
この女の子が今の嫁のアイチャンである。

この切り返し!
本当かどうかは知りませんが、思わず笑ってしまいます。

奥様のお父さんの矢野ピーさんなど他の登場人物とエピソードも魅力的です。
なかでも、一番のお薦めは須藤元気さんのお父さんが話す“須藤元気誕生秘話”
(これは当ブログでは紹介できません・・・)

ま、軽く読みつつ癒され前向きになれる本です。
ちょっと疲れた時にお読みください。
ネコのように生きたくなるかも。

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