「熱いよ!熱いよ藤巻さん!」
そう叫ばずにはいられない、そしてそう叫んだ人はもうすでに“巻き込まれ”ています!
【目次】
まえがき 最初から仕事ができた人などいない 勝間和代
第1章 藤巻幸夫の仕事学 自分ブランドで人を巻き込め
勝間和代による「藤巻さんはこんな人」
「自分ブランド」という言葉を生み出した発想力 他
第2章 勝間和代の仕事学 課題を克服し、小さな前進を重ねよう
藤巻幸夫による「勝間さんはこんな人」
思ったら即、実行する素直な人 他
第3章 幸福度10倍アップ仕事学 勝間和代×藤巻幸夫 トランスレーター対談あとがき 何が大切かは、当人だけがわかるもの 藤巻幸夫
【ポイント&レバレッジメモ】
★ブランド作りも、人間も同じ
◇ファッションの世界で勝ち残ってきたブランドには、次の3つの要素
・ストーリー(物語)……確固たる意志と、それが生まれてきた背景
・ヒストリー(歴史)……売れない時代にも負けないことによって刻み込まれた時間
・フィロソフィー(哲学)……とにかく作り続けるのだという意識
⇒人に当てはめると
信念を持って行動し(フィロソフィー)、自分がどのような軌跡をたどってなぜここにいるのか、なぜコレにこだわるのかという目的や使命を自覚して(ヒストリー)、自分の言葉で周囲の人々に語りかけ、人の心を巻き込みながら、より大きな仕事を実現していくこと(ストーリー)
★若いころの感動や不満を忘れるな
志やビジョンという言葉は、今は何もないところに新しいものをつくる、新しい価値観を見出して社会に提案するということなのです。
現状に対する不満や疎外感、疑問を常に抱いていることが、新しい発想を生む大きなバネになる。
★責任感を持って生きている人を探そう
身勝手で責任感もない人たちの言いなりになるより、尊敬できる人を1人でも2人でも見つけて徹頭徹尾教えを請うほうが、人間としてより成長できる
★「300円の良いものがあれば、100万円の良くないものもある」
この商品は良いと思ったならば、その理由が何であるのかをまず自分に問いかけて答えを出す。さらに作り手や売り手にその商品が生まれた経緯を尋ね、イメージを膨らませストーリーを豊かなものにする。その反応のスピードが大事だというわけです。
★学は立志よい秒要なるは莫し。而して立志も亦之を強うるに非ず。只だ本心の好む所に従うのみ。
心を奮い立たせることは肝心だが、それを強いる必要はない。ただ、自分の本心に従うのがいい。つまり、無理してがんばっても疲れるだけだから、好きなことを一心不乱にやりなさい、という意味です。
★ブランド・ビジネスには人の力がいる
◇「ワーク・ハード、プレイ・ハード」、つまり本気で働き本気で仕事をする、その「本気」というキーワードをよく口に出していました。職場の中にスタッフもボスもいない、まるでひとつのチームのような雰囲気を作りたかった。
◇品物、見せ方、宣伝のしかた、さらにスタッフの心。この4つが一体となることでモノが売れ、それを継続させることでブランド・ビジネスが成立する。
★人に会ったらまず褒める
◇私はとにかく、目の前にいる人を褒めることを心がけています。人に心を開いてもらうには褒めるのが一番。褒められて悪い気がする人はひとりもいません。
◇何でもいいから褒め言葉をかけることで、自分に関心を持っているのだということが伝わればいいのです。
◇まず褒める、そして興味を持って質問する。この2つが、人との出会いを印象的なものにして、その後の関係をより深くするためのポイントです。
★巻き込む
巻き込みとスピードは、一見、反比例するものだと思われるかもしれませんが、何かモノをつくる、プロジェクトを立ち上げるときには、物事を進める両輪になります。ふだんから人を巻き込んで仲間をつくっておかなければ、進むものも進まないのです。
★人の心の中にあるスイッチ
人の心には、どこかに必ずスイッチがあります。ふだんはなかなか見えないし、むしろ隠していることも多い。まずは自分から情熱をもって語りかけ、本音で話し合えるような関係を作り、心のスイッチを探して押してあげる。
★失敗は人を成長させる
仕事と向き合いながら学んできたことは、必ずその人の中に「資産」として残るのです。
結果がついてこないというのは、それでも何かが足りなかった、それだけのことです。
足りなかったものは何かを分析し、原因を導き出し、それを次に生かせるように整理すればいいのです。
【感想など】
本書は
第1章 藤巻幸夫の仕事学 自分ブランドで人を巻き込め
第2章 勝間和代の仕事学 課題を克服し、小さな前進を重ねよう
第3章 幸福度10倍アップ仕事学 勝間和代×藤巻幸夫 トランスレーター対談
の3部構成からなっていますが、今回は第1章の藤巻さんのパートのみ取り上げさせていただきました。
というのも、実はワタクシ、藤巻さんの本を読むのは本書が初めてで、そのうえ衣料の小売りの現場というものとは縁のない生活ですので、藤巻さんの仕事に対する“熱さ”にすっかり魅せられてしまったのでありました。
それで、対する勝間さんのパートは一応ワタクシも“自称カツマー”のはしくれですし、これまで当ブログでも何度も紹介しておりますので今回は割愛させていただきました。
カツマーの皆様、スミマセヌ。
ただ、けして、本書の勝間さんのパートの中身が薄いわけではありませんので、念のため。
むしろ、カツマーにはおなじみの勝間さんの話
「仕組みづくり」「フレームワーク」「三毒追放」「強み」「Not To Do List」「ワークライフバランス」「自分への投資」「0.2%の改善」等々
といったところが簡潔に濃縮されて紹介されているあたりは“おいしいとこどり”の感じで、勝間ビギナーには質量ともにちょうどよい勝間テキスト初級編となるのではと思います。
で、あらためて藤巻さんですが、いやぁ一社会人として本当に勉強になりましたよ。
まずは藤巻さんといえば最初に連想するのが、「自分ブランド」ですが、ちょっとワタクシ勘違いしていたようです。
「自分ブランド」と聞いて「一匹狼」的な人を思い浮かべていたのですが、全く逆でしたね。
大切なところですのでもう一度引用。
信念を持って行動し(フィロソフィー)、自分がどのような軌跡をたどってなぜここにいるのか、なぜコレにこだわるのかという目的や使命を自覚して(ヒストリー)、自分の言葉で周囲の人々に語りかけ、人の心を巻き込みながら、より大きな仕事を実現していくこと(ストーリー)。それが、自分という人間を、信頼に足るブランドとして作りあげるということです。
勝間さんは「自分ブランド」を
まわりの才能を最大限に引き出し、一緒にモノを作っていこうという「強い流れ」を生み出す
ミッションやビジョンを掲げ、どこへ向かうのだとはっきり指し示したうえで、「オレもがんばるからみんなもがんばろう」と周囲を巻き込んでいく。
と評しています。
つまり 「流れを生み出して、広げていく人」 、その結果、 「その人らしい仕事や人生を創り出していくこと」が「自分ブランド」につながる。
なるほどね。
省みてワタクシの場合、もはや職場では中堅どころとなり、若手を引っ張って行かねばならないポジションとなりつつありますが、そこまでできているかどうか…。
目の前の仕事をこなすことで一杯一杯だなぁ、と反省。
次に、少々「目からうろこ」となったのが
「身近すぎて見落としがちですが、会社というところには実は大勢の人材がいる」
とい点。
「自分ブランド」を目指すならまずは“勉強”なのですが、本を読むとかセミナーに出るといったことよりも忙しい社会人にとって最も勉強になるのが
職場に尊敬できる人を見つけて徹頭徹尾教えを請うとい「人から学ぶ」作戦。
本書にも藤巻さんの伊勢丹入社当時のカッコいい先輩たちが登場しますが、そういえばワタクシも新人の頃は「この人すごいなぁ」と思える人がたくさんいました。
そういった先輩方の仕事ぶりからよく「技を盗む」ということをしたものです。
ところが、仕事に慣れたのか、それともワタクシに学ぶ姿勢がなくなったのか、いつの間にやら学ぶ姿勢がなくなったような…。
いくつになっても“勉強”ですし、まだまだすごい先輩はいるし、すごい後輩も入ってくる。
学ぶ姿勢をなくしてはいけませんね、明日からまた職場をよく見渡してみます。
これに気がつかせてくれた藤巻氏に感謝!
そして最後にもう一つ。
「好きなことを一心不乱にやりなさい」
この言葉、胸に刺さります。
これは「自分ブランド」確立のための一番の近道であり、基本ともいえる考え方。そして、成功哲学の定番でもあります。
「今のワタクシにとって寝食を忘れるほど夢中になれるものってなんだろうな?」と考えた場合、間違いなくこのブログはその一つ。
勝間さんは「戦略が大切」と言ってましたが、まずは「一心不乱」にやってみるか。
(というわりには記事書きながらネットサーフィンふらふら)
人から学ぶこと、好きなことを一心不乱に続けること、そしてその先に「自分ブランド」が存在すること。
多くの学びと気づきをいただきました。
フレッシュなビジネスパーソン、いつの間にか目標を見失ってしまった中堅ビジネスパーソンに大切な学びを与えてくれる1冊。
もちろん藤巻・勝間ファンは必読!
【関連書籍】
今回は藤巻さんの著書のご紹介

絶対に仕事が楽しくなる ポジティブシンキングの授業 (ビジネスマンの学校)
- 作者:藤巻 幸夫
- 出版社/メーカー: アクセス・パブリッシング
- 発売日: 2009/07/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
【管理人の独り言】
ツイッターアイドル、勝間和代さんと広瀬香美さんの共著でツイッターの本が出るようです。
ディスカヴァー社長室ブログ 初の公式イベントにて、勝間さんと広瀬さんの本のこと、公開した!
勝間和代公式ブログ 私的なことがらを記録しよう!!: ツイッターの本「つながる力」、広瀬香美さんと共著で出版します
そうですか、つぎは『つながる力』だったんですね。
ワタクシは『出馬する力』だと予測していたのですが、ハズレてしまいました。
ま、それはともかく、ツイッターを利用されている方にはおなじみの2人の“掛け合い漫才”がツイッター本になるとあれば、これは非常に楽しみ!
広瀬さんのボケと勝間さんのツッコミって、実際の漫才でも通用しそうな面白さですもんね。
(ただし、ネタはかなりマニアック)
しかも出版社はディスカヴァーさん。
これは絶対ツイッター熟ドルの織りなす抱腹絶倒の世界になりそう。
12月発売の予定だそうです。
楽しみです!