今日は脳本のご紹介
表紙のイラストでもお分かりでしょうが、あの『キッパリ!』の上大岡トメさんと、以前当ブログでも紹介した『海馬』の池谷裕二先生の共著です。
帯にはトメ&ガヤの新ユニット誕生なんて書かれていますが、このお二人の作品なら面白いこと間違いなし。
とりあえずリアル本屋で立ち読みしてからと思って本屋で本書を手に取ってみると
「ビ、ビニールが・・」
きっちりビニールで包装されて立ち読みできない!
この本マンガ扱いされてましたよ。
潔く買って帰って、ビニールを破りました。 ←(妙に懐かしい行為で、ちょっと興奮。なんでかは同年代の方ならお分かりになるかと 笑)
さて、トメ&ガヤがおおくりする「やる気を出させて継続するコツ」とは?
【目次】
第1章 からくり編1
脳の法則① 人間はあきっぽくできている!
脳の法則② 「やる気」は迎えに行くものです。
脳の法則③ 続けるコツは、脳をだまして蒼い玉を動かすこと!!
第2章 からくり編2
スイッチB
スイッチE
スイッチR
スイッチI
第3章 やってみよう編
まずは20回、続けよう!
01 最初の目標は小さくする
02 原八分目でやる
03 ごほうびを用意する ほか
参考文献
あおだまのうた
解説(池谷裕二)
あとがき(上大岡トメ)
【ポイント&レバレッジメモ】
★人間はあきっぽくできている
◇「馴化」・・・異なる環境に移された生物が、次第に慣れて、その環境に適応した性質をもつようになること ⇒ 「マンネリ化」
◇「マンネリ化」に2種類
①楽しくて始める → 楽しいことがマンネリ化 → あきるつまらない → やめる
②めんどくさくてもしなくてはいけない → めんどくささがマンネリ化 → 慣れる → 習慣化
◇「馴化」は続けるパワーも生み出してくれる
◇「努力は継続してやらなければ、結果が伴わない場合が多い」(松井秀喜)
★「やる気」は迎えに行くもの
◇待っていても脳の中から「やる気」は出てこない ⇒ とにかくカラダを動かす
◇ 「作業興奮」・・・やる気がなくても、作業を始めるといつのまにか作業に夢中になる
★蒼い玉を動かす
◇「淡蒼球」・・・やる気になっているときには淡蒼球が活性化している
◇淡蒼球を動かすための4つの起動スイッチ
①スイッチB・・・Body(カラダを動かす)
②スイッチE・・・ Experience(いつもと違うことをする)
③スイッチR・・・Reward(ごほうびを与える)
④スイッチI・・・Ideomotor(なりきる)
★やってみよう
◇まずは20回続ける ⇒ 初めの目標は小さめに。だんだん大きく。
◇やる気が落ちかけたらすぐ刺激
★刺激となるお助けコンテンツ16(抜粋)
ネタバレするので少しだけ
◇腹八分目・・・楽しくてやりたくてしょうがないときこそ、ブレーキをかける ⇒ 次回が待ち遠しくなり、次はすごく集中できる。
◇同じ時間にやる・・・体内時計に覚えてもらう
◇図々しい妄想をする・・・最初は「もてたい」「カッコよく見られたい」といった動機でも続けていれば具体的な目標が見えてくる ⇒ 下心だって立派なモチベーション
◇移動中にやる・・・『持ち歩きセット』をつくって、本を読んだり、iPodで英語の勉強をしたり
【感想など】
勉強本とならんで、茂木先生を先頭に、脳本がブームとなっていますが、その中でもこの本はかなり異色。
脳の性質をうまく利用(だまして)して続ける技術に徹底してフォーカスしている一冊で、勉強でもダイエットでもとにかく4つのスイッチをとっかえひっかえ、あるいは合わせ技で巧みに使い、やる気を出させて「続ける」ことに重点を置いているところは脳本というよりどちらかというと成功本に近いかも。
というのも、成功や一定の成果をあげるためには”実行”とか”継続”が必須なのはわかっていても、実はそれが一番のネックであったりします。
だから、「仕組化」とか「習慣化」が注目され『成功ハックス』のような実行に焦点を当てた本が出たりするわけですが、本書はそういった本が必要ないわゆる「3日坊主」の方にこそ激オススメの本です。
何といっても説明がシンプルな上にトメさんのイラストが楽しい。
もっとも、刺激となるお助けコンテンツ16は、そういえばと思い当たることもしばしば。
例えばワタクシが今年始めて続いている習慣にウォーキングという名の”犬の散歩”があります。
仕事から帰ってきて夕方1時間ほど歩くのですが、寒くなってくると正直つらい。
じゃあなんで習慣化できて今も続いてるかというとたかというと
①ワタクシの姿を見て喜ぶ犬の存在
②スイッチBのとにかく犬が行きたがっているから外へ出て歩き始める。
③体重が減るというごほうびがある
この3つではないかと
自転車通勤なら
①すごいですねと褒めてくれる人がいる
②自転車やパーツにかかった費用から『もとを取り返す』モチベーションがはたらく
そしてやはり
③体重が減るというごほうびがある
などなど「あてはまってるな~」ってことがたくさん。
経験的に自分で脳にスイッチ入れてるんですね。
あとそれ以外に面白い心理学的実験やエピソードも
例えば、ペンを口にくわえて(いの口)マンガを読むとより面白く感じるとか、
「吊り橋効果」で異性を好きと錯覚させるとか。
なぜ、若い時に知らなかったんだろう(悔)。
でも、高い所も、ジェットコースターも苦手なワタクシには実行不可能か・・・Σ( ̄Д ̄;)がーんっ!
とにかくトメ&ガヤのわかりやすくて楽しい1冊。是非シリーズで続いてほしい。
もうすぐお正月。新年に新しいことを始める人は年末必読!
【関連書籍】
【管理人の独り言】
トメ&ガヤへのお願い。
「あおだまのうた」にぜひ曲を付けてください。(○ `人´ ○) タノンマスー!