(一週間持ち歩いて、じっくり読み込んだため、カバーの背表紙がいい感じでささくれ始めた「READING LIFE」。それもいい味になる。)
おはようございます、一龍です。
天狼院書店さんが出版した「READING LIFE」を熱烈応援する企画、シリーズその①です。
いやほんと、この雑誌には無限の可能性が込められていますよ。
「READING LIFE」に本の無限の可能性を感じる
先日の「READING LIFE」開封の儀の記事をあげてから
すぐに内容紹介の記事を書こうと思って読み始めたのですが、とにかく中身が濃すぎて面白い!
それで予想外に読むのに時間がかかり、さらには消化するのにも時間がかかり、結局1週間ほど経ってしまいました。
ただ、じっくり読み込むことではっきりと確信を持って感じることができたことがあります。
それは、「READING LIFE」には無限の可能性がある、その発芽を目の当たりにできる雑誌であるということです。
そしてこの雑誌に込められた思いは当ブログの目指すところとも大きく共通する部分があることも再確認できました。
どんな可能性なのか、どこに私が共感したのかもおいおい語りつつ、当ブログでは「READING LIFE」応援の紹介レビューをシリーズでお届けしていきたいと思います。
ということで、大変お待たせしました。
それでは「READING LIFE」のレビュー開始です。
人は本とともに成長する
まず表紙をめくって目に飛び込んでくるのがこの写真。
少女から大人の素敵な女性へ。
その成長の過程に本との出会いがある。
この写真が人生と本との関係を一瞬で伝えてくれます。
私も本との出会いで人生が変わったり、救われた経験を何度もしています。
その経験から、「人生を好転させるような本との出会いを提供しよう」と、本を紹介するブログをやっています。
ところが世の中は活字離れの一途をたどり、出版不況と言われる有り様。
その原因は、ネットの時代だからとか、娯楽が他に増えたからとか、不況だからとかいろいろ原因は言われてきましたが、たいていは「若者の活字離れ」といった紋切り型の回答に落ち着いてしまう。
でもね、これって消費者だけに原因を求めてはいけないと思うのですよ。
そろそろ業界全体が変わらないといけないんじゃないですかね。
たぶん消費者はまだまだ本を求めていますから。
「READING LIFE」は無限の可能性が込められている体験型雑誌
業界はどう変わっていくべきか。
たとえば「本書の使い方」に一つの方向性が示されています。
それは「READING LIFE」は読んだ後、書き込み、調べ、聴くという「体験」をすすめる雑誌であることです。
実は数年前、電子書籍が普及しだした頃、こういう体験型書籍が増えるのだと勝手に期待していました。
電子書籍ならば、テキストを読むだけでなく、電子辞書やネットのサイトにリンクしてあったり、動画が埋め込まれていたり、他の読者とつながったりと今までの紙の本ではできない体験ができると思ったからです。
だからその頃は本が体験型エンターテイメント化していくものだと思っていました。
ところが現実には未だに紙の本が電子化されているだけのものが圧倒的に多い。
すごくもったいないと思うのですよ。
この「体験」の部分を「READING LIFE」は見事に実現しています。
というのも、また別記事で紹介したいと思っていますが、この雑誌の場合は読んで、書き込み、調べ、聴くでは終わらないのです。
その先に天狼院書店で開催されている様々な「部活」につながっているのです。
読書会であったり、手帳、写真、英語、落語・・・果ては自ら参加して出演する演劇まで。
実際に体験できる場所が確保されています。
たとえばこちら。
夏に上京した際、たまたま参加させていただいたのが「英語部」。
その日は喜餅さんの英語落語を聞かせていただいたのですが、すごく近くで、しかも楽しい。
なかなか書店で英語落語って聞けないですよね。
こういった、雑誌を読んだ先に本物の体験が用意されていて参加することができる。
その意味で、この雑誌は紙でありながら、はるかに電子書籍の限界を超えているのです。
この、「読んだ先」について本屋さんも含めて出版会は本気で取り組んでこなかったんじゃないでしょうか。
一日に200冊の新刊が登場する今の日本。
そんな「部活」なんかやってられないという意見はあるでしょう。
大量制作出版自体を否定しませんが、まだまだ読者に提供できるものがあるにも関わらずそれをしてこなかったのは業界の怠慢だと思うのですがいかがでしょうか?
この天狼院書店という小さな本屋さんが出版した「READING LIFE」という雑誌が、出版業界に投げ込まれた一つの石であることは間違いなさそうです。
この波紋がどんどん広がっていき、出版会が新しい活動を始めることを期待しています。
ということで、第1特集の紹介に行くまでに長々と語ってしまったので、今回はこのへんで。
次回は第一特集について、紹介と感想などを書きたいと思います。
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