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百田尚樹(著)『今こそ、韓国に謝ろう ~そして、「さらば」と言おう~』飛鳥新社【本の紹介】健全な日韓関係構築のためにあえて今読んでみてほしい一冊

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おはようございます!

今日ご紹介する本は

百田尚樹(著)『今こそ、韓国に謝ろう ~そして、「さらば」と言おう~』飛鳥新社

です。

日韓関係が悪化する中、あえてこの本を紹介します。

ご存知のとおり百田さんは保守派の論客で、その発言は嫌韓を煽っているようにもみえますが、こと日韓の歴史に関しては資料をもとに客観的にかかれていると僕は判断しているからです。

また、本書は李朝末期と日韓併合時代の入門書としても適度な質量だと考えています。

なお、今回の読書メモでは、李氏朝鮮時代の朝鮮の実情と、日韓併合後に日本が行った政策についてまとめました。

では早速、気になるポイントの読書メモをシェア!

百田尚樹(著)『今こそ、韓国に謝ろう ~そして、「さらば」と言おう~』:読書メモ

★国民皆教育

  • 1905年の第2次日韓協約(日韓保護条約)で朝鮮を保護国化したとき、朝鮮半島に小学校は40校、5年後日本が大韓帝国を併合したときでも小学校は60校増えただけ
  • 日韓併合当時、朝鮮人の文盲率は90%超え
  • 日本政府は朝鮮半島全土で一面一校(1つの村に1つの小学校)を目標に小学校を建設。1943年までに4271の小学校を開校、目標の倍の一面二校を実現。
  • 小学校だけでなく、24の専門学校、75の中学校、75の高等女学校、133の実業高校、145の実業補習学校、1つの大学予科を作り、36年間で建てたすべての公立学校の総数は5000校近くになる。
  • 1924年に京城帝国大学を設置、帝国大学として6番目で大阪、名古屋より先。

★ハングルを普及

  •  併合当時文字が読めたのは人口の10%以下で、そのほとんどが両班ヤンバン。しかも彼らが書いていてのは漢文。
  • 李氏朝鮮4代目王の世宗が作らせたハングルがあったが、両班からは「劣等文字」「下賤の者が使う文字」として馬鹿にし、普及していなかった。
  • 日本政府は1911年(明治44年)、第一次朝鮮教育令で朝鮮語を必修科目とし、ハングルが教えられるようになった。
  • 1936年には就学児童は110万人になり、文盲率は40%に下がった。

★植樹による緑化

  • 日韓併合当時、朝鮮の山々は北部のごく一部地域を除いてほとんど木が生えていな禿山だった
  • 総督府は記念植樹(1911〜1940年)だけで総数5億9千万本の植樹をした。 
  • 総督府は焼畑農業をする「火田民」には農業用地を与え、定住させて焼畑農業を禁止。
  • 総督府は山監という監督を村において、盗伐を防ぐため村人が植林した山に入ることを禁じた。

★インフラの整備

  •  鉄道を6000キロ敷設
  • 河川に護岸工事を施して、洪水被害が激。橋梁も建設。
  • 北部にダムを建設、特に水豊ダムは、当時世界最大級で、現在も北朝鮮の電力源となっている

★農業生産増

  • 貯水池やため池を作り、灌漑農業を普及
  • 土地改良、冷害に強い品種の米を導入、窒素肥料工場建設、耕地用に牛を無料で貸与など
  • 収穫量が増えたことで人口爆発。併合時約1300万人だった人口は1942年には2550万人以上まで増加。 平均寿命も24歳から30年で42歳まで伸びる

★工業生産

  •  李氏朝鮮時代、農林水産業生産が全産業の約80%、工業生産は約18%。併合以降は農林水産業生産の生産比率が約43%に減り、工業生産は約41%に増。農業生産を倍にしつつ、工業生産をそれ以上に伸ばしている。
  • 1911年から1938年まで、朝鮮の経済は平均年率3.8%というすさまじい成長率

★身分制度の破壊

併合前の朝鮮の身分制度

  • 王族とその縁戚である「貴族」、次に特権階級の「両班」の2つが支配階層 
  • 両班の下に「中人チュンイン」と呼ばれる官僚機構を担った専門職の階層。両班からは激しく差別される
  • 中人の下が「常民サンミン」と呼ばれる階層で多くが小作農で実質的な人権なし。「常奴サンノム」という別称で呼ばれる
  • 常民の下が賤民階層で、高麗王朝以来の「七賤」(商人、船夫、獄卒、逓夫、僧侶、白丁ペクチョン、巫女)に李氏朝鮮時代は妓生キーセンなどさらに種類が増える
  • さらに下に奴婢(奴隷)の身分があり、家畜同然で売買され、李氏朝鮮末期には約3割いたとれている

日韓併合後、総督府は朝鮮半島の身分制度を破壊。戸籍制度を導入して賤民にも戸籍を与えた。また、奴婢を解放し奴隷制度を撤廃させた。幼児売買や人身売買も禁止し、朝鮮の伝統的身分制度を壊滅させた。

今こそ、韓国に謝ろう ~そして、「さらば」と言おう~

百田尚樹(著)『今こそ、韓国に謝ろう ~そして、「さらば」と言おう~』:感想

◆今だからこそ日韓併合時代を知ろう

このところの日韓関係の悪化によって、韓国でも日本に対する意識が変わりつつあるようです。

その現れが、『反日種族主義』という本の静かなブームでしょう。

御存知の通り韓国では親日的な言論は抹殺されるのですが、この著者は別に親日ではなく、自国のために日韓併合時代の真の姿を伝えようとしているそうです。

その勇気には心から敬意を評します。

で、そろそろ韓国で長年教えられてきた反日教育が真実ではないということに気がつく韓国人も出てきそうだということで、実は僕は今回の日韓関係の悪化は長い目で見れば双方に有益なのではないかと思っています。

そして、逆に日本人の意識のほうが問題が根深いのではと考えています。

慰安婦問題が朝日新聞の捏造だとわかっても、徴用工ではなく彼は応募工で給料もちゃんともらっていたとわかっても、「とにかく日本は悪いことをした」と信じたい日本人があまりにも多い。

◆歴史を見るなら李氏朝鮮時代から

こういった人たちがネトウヨに対してよく言うことに、

「日韓基本条約」からではなく、日韓併合時代から歴史を振り返れ

というのがあります。

僕もいいたいですね、振り返りましょうと。

ただし、日韓併合時代からではなく、すくなくとも李氏朝鮮時代から。

でないと、本当に隣国を理解はできないと思うのです。

リベラルな方たちはよく、「話し合いで」とか「交流を盛んに」したら相互理解が深まると思っているようですが、それは浅はか。

たぶんそう思えるのは、

隣国で地理的に近いし、人種的にもよく似ている。だからきっと容易に理解し合える

という考えからなのでしょう。

でもね、すくなくとも李氏朝鮮時代の彼の国を知ることで、日本とは国の根底からことごとく全く違う、そう簡単にはわかりあえないということが理解できると思います。

そして、その違いを知った上でないと深いレベルの相互理解には到達しないでしょう。

今回本書で、李氏朝鮮時代の文化風習を読んでみて、つくづく感じたのがそれでした。

なお、本書後半には慰安婦問題の火付け役、吉田清治に関する記述もあります。

こんな得体のしれない人物に両国の関係がギクシャクさされていることにも気がつけると思います。

日韓関係が悪化している今、両国の健全な関係構築のためにもあえて今読んでみてほしい一冊です。

今こそ、韓国に謝ろう ~そして、「さらば」と言おう~

目次

文庫版まえがき
第1章 朝鮮半島を踏みにじって、ごめん
第2章 伝統文化を破壊して、ごめん
第3章 「七奪」の勘違い
第4章 ウリジナルの不思議
第5章 日本は朝鮮人に何も教えなかった
第6章 慰安婦問題
第7章 韓国人はなぜ日本に内政干渉するのか
文庫版あとがき
解説 これは『日本国紀』外伝です 有本香

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本書にも登場しますが、李氏朝鮮時代の朝鮮半島の実情を知る上でこの2冊が一級の資料だと思います。

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