こんにちは、なおさん(@ichiryuu)です。
今日ご紹介するのは、
ジュディオス・オルロフ(著)『共感力が高すぎて疲れてしまうがなくなる本』SBクリエイティブ
父ちゃん、エンパスって聞いたことないけどなに?
うん、僕もエンパスってこの本で初めて知ったよ。
でも読んでみると、「これってもしかしてエンパスかな?」って思い当たるところがたくさんあったよ。
それにもしかしたら犬の君たちの方が人間よりエンパスかもしれないね。
へぇー、そうなんだ。どんなものなのか、早く教えて。
この本をおすすめするのはこんな人
- 周りの人の感情や、周囲の環境にすごく影響を受ける人
- 職場に苦手な人がいる、または、職場の環境が苦手な人
- 自分に向いている仕事を知りたい集団が得意じゃない人
『共感力が高すぎて疲れてしまうがなくなる本』:読書メモ
エンパスとは?
エンパスとは、神経系が極端に敏感で、反応する力が人よりも強い人たちのことをさす。
一般的に、人は他者の行動や感情から影響を受けすぎないように、外からの刺激をある程度ブロックできるようになっているのだが、エンパスはその防御力が極端に弱い。その結果、周りのポジティブなエネルギーも、ストレスの大きいエネルギーも、全て吸収してしまう。
研究によると、極度に感受性の強い人は、人口全体の20%ほどになるという。
では、共感力がある人はたくさんいますが、エンパスと何が違うのでしょうか。
普通の共感力がある人は、自分以外の誰かが苦しんでいる時に、その苦しみを理解することができる。また、他の誰かが喜んでいるときは、自分もその人のために喜ぶことができる。
しかし、エンパスは、他人の感情、エネルギー、身体的な症状を、そのまま感じてしまうのだ。普通の共感力がある人は、自分以外の誰かが苦しんでいる時に、その苦しみを理解することができる。また、他の誰かが喜んでいるときは、自分もその人のために喜ぶことができる。しかし、エンパスは、他人の感情、エネルギー、身体的な症状を、そのまま感じてしまうのだ。
また、心理学者のエレイン・アーロンは、極度に敏感で、そのせいで生きづらさを感じている人たちを「HSP」(ハイリー・センシティブ・パーソン)と名付けており、
刺激に対して過敏であること、1人になる時間が必要であること、光、音、匂いに敏感であること、大人数のグループが苦手であること
といった、共通点もありますが、エンパスはHSPをさらに敏感にした人たちとのこと。
たとえば、エンパスはあらゆるもの(「気」や「プラーナ」とよばれるもの)のエネルギーを感じることができるといいます。
エンパスには次の3つのタイプがあるそうです。
1身体エンパス
他者の身体的な症状に敏感なエンパス。他者の身体的な苦痛を、まるで自分のことのように感じてしまう。また、他者の健康的なエネルギーも自分の中に取り込むことができる。
2感情エンパス
他者の感情に敏感で、悲しい感情も嬉しい感情も、まるでスポンジのように吸い取ることができる。
3直感エンパス
直感力が優れているタイプ。テレパシーの能力がある、夢でメッセージを受け取る、動物や植物、さらには別次元と意思疎通ができると言う特徴がある。
最後の「直感エンパス」はさらに細かく分類されますが、ここまでくると少々スピリチュアルな領域になりますね。
ですが、まさしくそれがHSPとの違いなのでしょう。
ちなみに、人の気持ちがわからないサイコパスはエンパスの真逆の存在です。
エンパスってなんか大変そうだね
うん、とても生きづらいと思うよ。
でもそれは一つの資質だから上手く活用したら人生を豊かにしてくれるかもしれないね。
エンパス自己診断テスト
自分がエンパスかどうかどうやったらわかるの?
この本には「エンパス自己診断テスト」があって、20個のチェックリストに答えるだけで診断できるよ。
もしかして自分はエンパスかもと思っている人はやってみるといいよ。
日本ではまだこのエンパスの認識がほとんどないから、もしかするとあなたは「繊細すぎる」「もっと図太くなりなさい」とアドバイスや叱咤激励をされているかもしれません。
そして、自分自身でも「もっと強くならなきゃ」と思い込んでいるかもしれません。
しかし、もしかしてあなたがエンパスだったら、努力の方向を見直す必要がありそうです。
で、父ちゃんは診断テストやってみてどうだったの?
実はかなりのエンパスだったから自分でも驚いてる。
自分でも気がつかないものなんだね。
エンパスの長所と短所
- とても思いやりが深く、困っている人の気持ちを敏感に察知することができる
- 夢想家で理想が高い
- 情熱的で、創造性があり、共感力が高い
- 他者の感情を理解するのが得意で、忠実な友人や仲間になることができる
- 物事を広い視野から眺めることができる
さらには、自然と共鳴することができ、動物とのつながりも強い。
逆に短所は、
- 刺激に敏感すぎる
- 他人のストレスやネガティブな感情を吸収してしまう
- 物事を強く感じすぎる
- 神経の高ぶりがなかなか収まらない
- 孤独や寂しさを感じやすい
- 燃え尽き症候群になりやすい
- 光、匂い、味、触覚、温度,音に敏感
- 他人との同居に特別な条件がある
しかし著者によれば、これらの短所をしっかり理解し、対処法を身につければ、エンパスのプラス面を全て生かすことができるようになるといいます。
素敵な長所がいっぱいあるんだね。
長所と短所は表裏一体。
短所となる原因をブロックする方法を身につければ、エンパスの人って本人も楽になるし、周りからもとても魅力的だと思うよ。
「知覚のオーバーロード」の対処法を身につける
エンパスが身に付けなければならないスキルの1つは、知覚のオーバーロードに対処する方法だ。
音や匂いや光などの刺激がいっぺんに押し寄せてくると、その刺激の強さに耐えられなくなり、ぐったりと疲れてしまう。それが近くのオーバーロードだ。また抑うつ状態になったり、実際に気分が悪くなったりすることもある。
原発の多くは、そういった感情に、オンとオフのスイッチはないと感じている。感情は自分でコントロールできないと思い込んでいる。しかしそれは間違いだ。自分の繊細さは、自分でコントロールすることができる。
ということで、この本ではエンパスの人が「知覚のオーバーロード」に対処する方法をこのあと細かく解説しています。
詳しくは本書で読んでほしいのですが、大切なのは「知覚のオーバーロード」はトレーニング次第で自分でコントロールできるようになるということです。
トレーニング次第で「知覚のオーバーロード」は防ぐことができるんだね。
自分の敏感で繊細すぎる特質を諦めている人がいると思うけど、エンパスは自分でコントロールできるようになるんだね。
エンパスにもっとも適した仕事
エンパスは基本的に、ストレスが少なく、少人数が1人で働く仕事が向いている。オフィスの喧騒は苦手で、家で働く方が好きだ。仕事で付き合いのある人にエナジーバンパイアがいても、電話やメールでの接触であれば影響低く抑えられる。家で働くのであれば、仕事のスケジュールを自分で決められ、必要な時に休憩も取れる。
では具体的にはどんな職業が向いているのでしょう。
インパスは基本的に、フリーの働き方が向いている。自営業、フリーライター、フリー編集者、アーティスト、その他のクリエイティブな職業だ。〈中略〉
景観設計、ガーデニング、林業など、自然の中で働ける職業や、環境保護など自然を守る職業もエンパス向きだ。
他には、フリーのウェブデザイナー、グラフィックデザイナー、パーソナルアシスタント、会計士、弁護士、電気消し、建設作業員、配管工などもエンパスに向いた働き方だ。同じくフリーの不動産エージェントやコンサルタントでもいいだろう。
ただ、フリーで働くて時の注意点として著者は、仕事とプライベートの区別をしっかりつけることと、仕事を入れすぎないことを挙げています。
また、エンパスは人々のためになりたいという気持ちが強いので、人を助ける仕事を選ぶのも良さそうです。
医師、看護師、司会、理学療法士、心理療法士、ソーシャルワーカー、教師、ヨガインストラクター、漢方医、マッサージ師、聖職者、ホスピスワーカー、ライフコーチ、NPO職員やボランティアといった職業だ。動物と一緒に働く仕事、アニマルレスキュー、獣医師も、エンパスがやりがいを感じる仕事だろう。
これらの職業にも著者は注意点をあげています。すなわち、対象者との間に健全な境界線を引くことです。
人を助ける職業に就く時に気をつけるべきことは、「コンパッション疲労」(共感による疲労)です。
人のために尽くしすぎて、まるで自分の中が空っぽになったように感じてしまうのです。
コンパッション疲労を予防する方法も本書では紹介されていますが、基本的に自分をいたわり充電する時間を確保することが大切です。
自分に合った充電方法を見つけることも大切かもね。
その時間が確保できる仕事であることも大切だね。
エンパスの人がどんどん活躍できるようになるといいね
『共感力が高すぎて疲れてしまうがなくなる本』:まとめ
エンパスは病気ではない、自分で対処法を身につけて人生を豊かにしよう
先述したように、僕は「エンパス」という言葉をこの本で初めて知りました。
日本ではまだぜんぜん知られていない言葉ですよね。
普通の人より繊細で敏感で、共感力が強いため、良くも悪くも周りの人の感情や機嫌に影響を受けてしまう。
あるいは騒音が酷かったり匂いがキツかったりといった悪い環境もダメ。
そういうことを言っていると、日本では「何甘えてんだ」と言われそうですね。
ですが、現実にそういう方はたくさんいるわけです。
しかも、多くの人が「エンパス」という自覚がなく、ややもすると「弱い自分が悪いんだ」と思っているんじゃないでしょうか。
「エンパス」に関しては、これから理解が深まっていくことでしょうが、早く社会的に認知されるといいですね。
また、自分が「エンパス」であることに気がついていない人もたくさんいて、中には間違った対処をしている方もいるのではと思います。
細かい対処法はぜひ本書で学んでいただくとして、ここで言いたいのは「エンパス」は病気ではないということ。
だから、トレーニングで対処できます。
今、周りに影響を受けすぎてとても生き辛いと感じている方、まずは本書の診断テストをしてみてはいかがでしょう。
意外にエンパスなのかもしれません。
というのも、僕自身がエンパスだと気が付いたのがこの本でした。
そして、書いている内容がいちいち腑に落ちて、ますますその感を強くしています。
もしこの本に若い時に出会っていたら、それ相応の対処をして、人生変わっていただろうな。
繊細で敏感な人のための五輪書
著者プロフィール
ジュディオス・オルロフ
『共感力が高すぎて疲れてしまうがなくなる本』
精神科の開業医。ロサンゼルスのクリニックで診療を行う傍ら、UCLAで精神医学の教鞭を執る。専門は極度に感受性の強い人、およびインパス。自身もエンパスであり、現代医学の知識と、精神世界やエネルギー医療といった最先端の医学の知見を統合した診察を行っている。その取り組みは、「トゥデイ・ショー」、CNN、PBS、「USA トゥデー」紙、「ポプラ・マガジン」誌など各種メディアでも紹介された。
『共感力が高すぎて疲れてしまうがなくなる本』:もくじ
はじめに
エンパス自己診断テスト
第1章 あなたも繊細で共感力の高い「エンパス」かもしれない
第2章 エンパスがまわりのストレスを吸収しないための技術
第3章 エンパスが何かに依存してしまったら?
第4章 エンパスが幸せな恋愛をするためには?
第5章 「エナジーバンパイア」から身を護る方法
第6章 エンパスは感受性の豊かな子どもを育てる
第7章 エンパスが仕事で能力を発揮するには?
第8章 エンパスにそなわる直感力とは?
第9章 あなたを輝かすエンパスというギフト
巻末付録 エンパスのための自分を守るテクニック
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