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池田光(著)『中村天風 折れないこころをつくる言葉』イースト・プレス【本の紹介】他の成功哲学に類を見ないその圧倒的な積極精神

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こんにちは、一龍(@ichiryuu)です。

新年最初の本の紹介は、池田光(著)『中村天風 折れないこころをつくる言葉』 です。

では早速、気になるポイントの読書メモをシェア!

読書メモ

★他人に好かれない人間というものは、もうだんぜん、有意義な幸福な人生に生きられないんですよ。

天風があげる好かれる人間の条件は次の5条件です。

(1)好き嫌いを言わないこと。
(2)思いやりをもって、真心から親切に応接すること。
(3)他人に迷惑をかけないこと。
(4)他人からの恩義を重大に考えて、感謝で報いるようにすること。
(5)心をおおらかにし、感謝で受けとめる、そんな心の持ち方で人生をつくりあげること。
 これらを、天風が説く「理想の人生」(本章6参照)に照らし合わせると、①強い、②長い、③広い、④深い、のうち、好かれる5条件はすべて3番目の「広い」に集約できます。つまり、広く生きるとき、人に好かれるのです。

★目的とすると辛くなるから、楽しみにするんだよ。

 

 天風は、後進たちに向かって「心身統一のそのままの人間をつくりあげることを、目的とするよりも、楽しみになさい」(盛大な人生)と、道を歩む秘訣を教えました。「心身統一のそのままの人間をつくりあげる」とは、理想の自分になることです。
 そんな道を歩もうとして頑張るとつらく感じることも、楽しみにすると夢中になります。孔子の例からもわかるように、楽しむことは、憂いすら忘れさせるのです。
 この「楽しむ」ことが理想の自分になる早道であり、目的に至る近道です。

★笑いは無上の強壮剤である。

 

 笑いは、天風が指摘するように、無上の強壮剤であり、開運剤です。ともすれば、へこたれようとしている自分を、ユーモアひとつで勇気づけることができます。また、行きづまった状況を切り開くこともできるのです。

★どんな場合にも、「こまった」「弱った」「情けない」「悲しい」「腹がたつ」「助けてくれ」なんていう消極的な言葉を絶対に口にしないことです。

 

 マイナス対処法の一つは、言葉に気をつけることです。言葉は、観念に影響します。マイナスの言葉を口にすると、観念を通じて、そのマイナスどおりの結果が表れます。天風は、「こまった」「弱った」「情けない」「悲しい」「腹がたつ」などというマイナス言葉を口にしてはならないと教えます。

 

 言えば言うほど自分が損するだけ。それよりも、積極的な言葉を口にするほうが気分がよくて生産的です。

★「怒(いか)らず、怖れず、悲しまず」こそ、正真正銘の心の世界の姿なんだ。

 

 身と心から発する、本能を満たしたいという欲求、感覚を満たしたいという欲求、感情を満たしたいという欲求、理性を満たしたいという欲求が、次々と欲求を呼び、その行き過ぎた結果として苦をもたらします。さらに心身のレベルでは、怒ったり、怖れたり、悲しんだりというマイナスの感情が生み出されていきます。こうして人間は、際限のない欲求と、マイナスの観念で身動きがとれなくなり、悩みの多い人生を送るようになったのです。

 

 実相の世界では消極的なものは何ひとつありません。

★暗かったら窓を開けろ。光がさしてくる。

 

 天風の「暗かったら窓を開けろ。光がさしてくる」とは、「心が暗く感じたなら、マイナスに陥っている証拠だ。そんなときは、心をプラスに切り替えろ。すると、宇宙エネルギーが注ぎ込まれ、生きる力が湧き上がってくる」ということです。
 心をプラスにし、積極的な人生態度で臨むと、心に光がさしてきます。光とは、宇宙エネルギーです。また、みずからの生命の内奥に潜んでいる巨大な力です。・・・生命の力が、みずからを救おうとして、窓が開くのを今か今かと待ち望んでいるのです。

★「実現する!」と断定したときには、その事柄は、霊の世界においては、もはや実在となっている

 

 すぐに願望が実現する人とは、信念の人です。素直に願望を抱いている人です。「『実現する!』と断定したときには、その事柄は、霊の世界においては、もはや実在となっている」(運命を拓く)と天風はいいます。実現を信じた時、霊の世界では、すでに実在しています。あとは、現実の世界で姿を現すだけのことです。

★食うために働くのではなく、働かんがために食う。

 

働くために食う・・・人間には、宇宙の進化と向上を現実のものにするという使命があり、これをおこなうことが「働く」ということです。だから、働くこと自体が目的であり、天風は「働くということは人間の生まれ付きの役目」(錬身抄)だと言うのです。この観点から、現在携わっている仕事や、とり組んでいることを見直せば、働くことに新たな喜びを見つけることができます。

感想など

 

◆圧倒的な積極精神

新年最初に紹介する本は、パワフルな自己啓発書にしようと思い本書を選びました。

中村天風氏がどんな方だったかはこちらのWikipediaの記事を参照していただくとして、僕はきっかけは忘れてしまいましたが、その哲学とは大学生の時に出会いました。

すっかりその力強い思想に魅了され、一時期天風哲学にどっぷり使ったものですが、思えば僕の自己啓発書好きのこれがスタートでした。

その魅力は圧倒的な積極精神。
今のはやりの言葉で言うところのポジティブシンキングです。

僕は天風哲学以後、いろいろ自己啓発書や成功哲学本を読み漁りました。
そして気がついたのは、天風哲学をわかりやすくしたものが船井幸雄さんの著書で、さらに平易にしたのが斎藤一人さんの著書だということでした。

あっ、誤解がないように付け加えますが、船井さんや斎藤さんが中村天風氏の著書をパクったといういみではなく、おそらくお二人は独自に真理を体得し、それぞれの言葉で表現しただけのこと。

だから、書かれている内容は同じなのです。

しかし、圧倒的に天風哲学は存在感があります。

それはその言葉のパワフルさと、同時にヨガに基づく肉体の鍛錬方法が存在するという特徴からでしょう。

今回本書を読む機会をいただき、本当に久しぶりに天風氏の言葉に触れましたが、そのパワーは何年たとうが圧倒的でした。

天風氏が亡くなられてもう50年が経ちます。

だんだんと天風氏のことを知らない世代が増えていると思いますので、是非本書を天風哲学とのファーストコンタクトの機会にしていただき、その深淵への入口にしていただけたら幸いです。

なお、天風哲学には多くの唱句が存在しますが、本書でも紹介されていて、天風哲学を端的に表現しているものをひとつ紹介しておきます。

誓詞(ちかいのことば)

今日一日
怒らず 怖れず 悲しまず
正直 深切 愉快に、
力と 勇気と 信念とをもって
自己の人生に対する責務を果たし、
恒に平和と愛とを失わせる
立派な人間として活きることを、
厳かに誓います。

本書はイースト・プレス様からご恵贈いただきました。
ありがとうございました。

目次

第一章 くよくよしない。
第二章 とらわれない。
第三章 おそれない。
第四章 あきらめない。
第五章 ふりむかない。
第六章 くすぶらない。
第七章 おちこまない。
第八章 ふりまわされない。
第九章 まよわない。
第十章 くるしまない。

関連書籍

天風氏に関連した書籍は非常に多いので、今回は読書メモ中に引用されている本をリストアップしておきます。

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