本を耳で読む Amazon Audible 30日間無料体験キャンペーン実施中

高田敦史 (著)『会社を50代で辞めて勝つ! 「終わった人」にならないための45のルール』集英社【本の紹介】組織に残って「終わった人」にならないためのポイント

高田敦史 (著)『会社を50代で辞めて勝つ! 「終わった人」にならないための45のルール』集英社【本の紹介】組織に残って「終わった人」にならないためのポイント

おはようございます!

今日ご紹介するのは

高田敦史 (著)『会社を50代で辞めて勝つ! 「終わった人」にならないための45のルール』集英社

です。

このタイトル、51歳で独立した僕にぴったりですよね。
しかも読み進めていくと、僕が考えていたことと同じだ! という箇所が随所に。

では早速、気になるポイントの読書メモをシェアしていきましょう。

『会社を50代で辞めて勝つ! 「終わった人」にならないための45のルール』:読書メモ

★50代で会社を辞めるべき理由(抜粋)

 60歳からの再雇用を選んだ場合、上限年齢(65歳)に達した時点で、新たなチャレンジをする事は難しいので、65歳以降は無収入になる覚悟が必要だ。

 現在は人手不足と言われているが、今後デジタル化がさらに進むと人余りの時代が必ず来る。そうなるといつまでも会社に居座る高齢者は迷惑なのだ。同じ給料を支払うならもっと使いやすい若手社員を雇いたいと誰もが思っている。

 大学を出てから50代半ばまでの約30年を第1ステージ(サラリーマン)とすれば、その後70歳までの15年を第2ステージ(個人事業主)と考え、自身の燃料(知識、体験+体力)が十分な状態でロケットに再点火すべきだ。

★50代で会社を辞めるための10の心得

辞められる人は「会社からノウハウを盗む」と考える 辞められない人は「仕事はお金のため」と割り切る

 どんな会社にも独自のノウハウが埋まっている。自分の会社の財産を仕事を通じて盗まないのはもったいない。時間外に自分の判断で仕事をするのも自己投資の1部だ。ワークライフバランスも大事だが、自身の財産になるのであれば「ワーク」の意味も違ってくるだろう。「仕事はお金のため」と割り切って会社で得られるノウハウを軽視するタイプの人は独立して成功するのは難しいと思う。

 生きた教材が目の前にあるのにそれを盗まないのはもったいない。どんな会社も市場価値があるからこそ企業として存続しているわけで、学ぶべきことが1つもないような会社はないと思う。大企業や新進気鋭のベンチャー企業だけでなく、古くから続いている一見地味な会社にも学べる事はあると思う。ただし、本当に何も学ぶものがない、または自分が独立したい方向とは違うノウハウしかないと感じるのであれば、思い切って会社を変わるという選択もありだろう。

辞められる人は、若い連中から新しい情報を学ぶ 辞められない人は、昔の自慢ばかりする

 独立してフリーランスで仕事を始めると若い人と話す機会が格段に増える。どんな会社でも、窓口になってくれる担当者は若い人であることが多いからだ。担当者の上司でも、自分より年上である事は滅多にない。ベンチャー企業だったりすると社長以下、社員全員が私より20歳以上年下だったりもする。そんな中でいつまでも上から目線の頑固おやじでは、独立後の仕事を円滑に進めることなどできない。

辞められる人は、「将来やりたいことがあるから辞めたい」と考える 辞められない人は、「今の仕事が嫌だから辞めたい」と考える

仕事や会社が嫌になって辞めたいという人は多い。しかし、それだけが理由なら辞めないほうがいい。いや、辞めてはいけない。

会社を辞める決断をする最適なタイミングは、仕事や会社が嫌になった時ではなく、むしろ仕事がうまくいっている時だ。

「将来やりたいことがある」と「今の仕事がイヤ」の比率は最低でも1:1であるべきで、できれば「やりたいこと」の比率はもっと高い方が望ましい。「やりたいこと」が先にあって、「会社がイヤになった」「仕事がイヤだ」が最後のきっかけになるくらいがちょうどいい。

★独立する前にやっておくべき20の行動

安易な起業は考えない 50代の独立は過度なリスクはとらない

 本書では、「起業」は勧めない。50代からの独立は、新たな事業を起こす起業家になるよりも、今までの経験や知識を活かして個人でフリーランスとして生きていくことを基本にしたほうがいいと考えているからだ。

 50代以降の独立が若い人たちの挑戦と決定的に違うのは、失敗から学ぶ時間が残されていないことだ。退職金をつぎ込んで勝負に出て、それで成功つかむことができればいいが、その確率は決して高くはない。

 会社組織にするか個人事業主にするかはケースバイケースだが、いずれにしても個人(プラス若干のパートナー)で働くというスタイルで考えるべきだと思う。

人材紹介外車で自分の価値を探る 自身の市場価値を確認しよう

 独立を考えているならば、自分の客観的な評価を確認するために人材紹介会社の面談を受けてみることをお勧めしたい。フリーランスを前提に考えるならば、転職紹介ではなく、「顧問派遣」の会社がいい。
 現在、多くの顧問派遣会社があり、退職した人材を主に中小企業の「顧問」として仕事に応じて一ヶ月に何日か派遣する仕事をしている。報酬の相場は、1日あたり5万〜10万円だという。ただし、登録するには面接があるし、顧問として雇ってもらうためには企業の面接をパスする必要がある。

副業を始めてみる 副業は独立の練習になる

 副業を始めてみるのもいい。フリーランスの予行演習として大変有効だし、うまくいけば、独立後のビジネスにできる可能性もある。まずは自身の専門知識を生かした業種がいいと思うが、専門分野以外でも興味があるならやってみればいいと思う。様々な会社の価値観や考え方を知る事は独立後も役に立つし、結果として会社を辞めなかったとしても、その経験は会社での仕事に生きてくるはずだ。

 仮にあなたの会社が副業禁止している場合は、無給でもやる価値はあると思う。〈中略〉
ただし、無給といっても活動費を受け取ることができる。交通費や顧客と会食しながら打ち合わせした費用などは、経費として受け取れば確定申告の必要がないので会社にはわからない。

家族への説明 「まずは妻を安心させる1」

 退職の意思が固まったら家族に相談しよう。既婚者の場合特に重要なのは妻の理解を得ることだ。

 退職金、貯蓄状況や住宅ローンの残債、将来の年金受給見込み等も含め、お金の事は理性的、論理的な説明が必要だ。会社を辞めても路頭に迷う事は無いことが理解できて、30代の子育て世代が起業するのとは違い、50代からの独立(フリーランス)は一定の安全圏にいることがわかれば妻も少しは安心するだろう。

 フリーランスになった後は、自宅が仕事場になることが多い。家庭のストレスは大きな障害になるので必ず乗り越えておきたい。どうしても納得してくれない場合は、独立して成功しているロールモデルから応援コメントをもらうのも1案だ。

★フリーランスとして生きるための15の知恵(抜粋)

自分の値段を決める

基準の価格の参考例

1つの方法として、サラリーマン時代の年収を日割にして自分自身の日給を出してみるといいだろう。例えば年収1000万円もらっていた人なら、1年間の稼働日数を200日と考えると日給は5万円になる。週に1度のコンサルティングなら月に4回で、月額20万円という「目安」を出すことができる。

最初はもらった仕事は全部受ける

トヨタ時代の上司から「まずは、来た仕事は全部受けろ」と言われた

実際にやってみて感じるのは、いろいろな仕事を受けることで自分自身の知識の幅が広がる効果があることだ。仕事をいただきながら勉強させていただいていると感じることも多い。

メールとSNSはクイックレスポンスを心がける

 個人で仕事をする場合、メールとSNSは生命線だ。最低でもLINEやメッセンジャーは使いこなしたいし、スカイプも必要に応じて活用した方がいい。サラリーマン時代は「俺はITが苦手で・・・」と言っていれば済んだが、独立するとITリテラシーの低さは低パフォーマンスに直結する。

 私の経験では50代のメール返信は総じて遅い! フリーランスになったらそれではだめだ。小さな事のようだが、こういうことの積み重ねが信頼感につながる。

 年配者の中には、大事なことはメールよりも電話で伝えるべきと言う人が多いが、「電話はよほどのことがない限りしない」というのが現代の常識だ。特に若い世代には注意が必要。緊急でもないのに電話ばかりしていたら「あのオヤジは突然電話してきてウザい」と言われるのがオチだ。私は電話で相談したいときは、SNSで「電話でご相談したいことがあるのですが、何時頃ならいいですか」と連絡するようにしている。

「働かない」時間をつくる

組織の束縛から解放されたのに、休みなく働いて体を壊しては元も子もないし、精神的に病んでしまったら「自分らしい生き方」などできなくなる。

3種類の「休む」時間を確保しよう

1.短い休憩をとる・・・少し外出して散歩、カフェで読書など
2.趣味の時間を確保する・・・趣味のない人は独立を期に趣味を持とう
3.友人と会食

『会社を50代で辞めて勝つ! 「終わった人」にならないための45のルール』:感想

◆50代がベストタイミングじゃないか?

いかがでしょうか。

僕自身がこの春に51歳でフリーランスになりましたが、それはたまたま色々なタイミングが重なってのこと。

しかし、今思えばベストタイミングだったと思います。

実は、本書にもこういう一説が出てきますが、

30代の子育て世代が起業するのとは違い、50代からの独立(フリーランス)が一定の安全圏にいる

50代の独立というのは意外とリスクが低いのではないかと思っていました。

これは僕がこの本を読んでツイートしたものですが、

といった感じで、50代というのはそれなりに人生経験を積んでおり、子育てや住宅ローンという金銭的負担も終わり、定年後よりはまだ体力が残っていて、退職金というまとまったお金を手にできて、たとえ失敗しても最悪アルバイトでもなんでもして生き延びれば年金支給開始も目の前。

つまり、絶妙なタイミングだということなのです。

僕は人生の中で、独立や起業のベストタイミングは、独身の20代(既婚はだめ)と50代の2回だと思っています。

今、30代40代で独立を考えている人、少し落ち着いて自分を取り巻く環境を見回してみてください。

子どもはいつ独立しますか? ローンはいつ終わりますか? 
こういった条件の多くがクリアになるのはたぶん50代だと思いますがどうでしょう。

はやる気持ちはすごくわかりますが、その時までに、会社で得られるものはすべて吸収し、勉強をつづけ、しっかりITの進化にもついていき、虎視眈々と独立に向けて準備をするといいと思います。

僕もそうでしたが、「独立する」と腹が決まってからの仕事は、それまでとは違った楽しさがありました。

仕事に対する姿勢も変わりますよ。

◆組織に残って「終わった人」になってもいいのか?

僕の場合は高校教師という公務員の立場だったので、著者さんのような超大企業のトヨタさんとは違う視点も多々あるのですが、組織に残らないと決めた根底にあるものは同じです。

すなわち、ここに残っていたら「終わった人」になる、という思いでした。

「再雇用」されると、最長5年ぐらいは初任給程度の給料で面倒を見てもらえるのですか、もしそこまで教師を続けたら、それこそ本当に潰しが効かない状態で年金生活を迎えてしまう。

老後に稼ぐスキルを身につけるチャンスが無くなってしまうのです。

組織に残ることは、一見安定していて良さそうに見えますが、僕は「ゆでガエル」にしか思えませんでした。

もし、そんな人生が嫌なら40代ぐらいからしっかり先を見据えて準備するべきです。

いや、最近は45歳でリストラ対象にする会社も出てきいるみたいですから、学生さんで就活するときから人生戦略を考えておく必要があるかもしれませんね。

人生の中で、労働する期間を大きく2つに分け、前半ではスキルや人脈作り、後半ではそれを活かしてフリトーランスと最初から考え、どの会社でどんなスキルを身に着けたいかを戦略的に考える時代になったのだということです。

将来独立を考えている40代、50代の方に。
そして、人生戦略をしっかり考えて就活したい学生さんにもオススメの一冊。

本書はオトバンク様からご恵贈いただきました。
ありがとうございました。

目次

序章 会社のホンネは「50歳を過ぎたら早く辞めてほしい」
第1章 50代で会社を辞めるべき5つの理由
第2章 会社を辞めるために必要なことは、すべて会社で学んだ
第3章 50代で会社を辞めるための10の心得
第4章 独立する前にやっておくべき20の行動
第5章 フリーランスとして生きるための15の知恵

関連書籍

働き方に関してはちきりんさんのこちらの本も参考になると思います。

40代でちきりん(著)『未来の働き方を考えよう』 文藝春秋【書評】リセットする人生、いまリアルに目指しています

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA