おはようございます、お世辞は言わないけれど本当に素敵な人には「素敵ですね」と照れずに言える一龍(@ichiryuu)です。
さて今日は、当ブログ初登場、晴香葉子さんの本をご紹介。
テーマは”嘘”。
我々は生きていく上で実に様々な”嘘”と付き合っていきます。
”嘘”とどう付き合い、どう対処していけばいいのか?
”嘘”との上手な付き合い方を教えてくれます。
【目次】
Introduction ~「嘘に振り回されない」人生のために~
第1章 嘘の法則 ~そもそも嘘ってどんなもの?おさえておきたい嘘の法則~
第2章 嘘の種類 ~人はなぜ嘘をつくのか?嘘が生まれる日常的な30の心理~
第3章 嘘の見抜き方 ~ちょっとした言動や行動に表れる嘘の見抜き方~
第4章 嘘の対処法 ~嘘をついたとき、つかれたとき、どう対処すればよいのか、上手な嘘との関わり方~
第5章 嘘の正義 〜ついていい嘘、ダメな嘘、嘘にまつわる“正しさ“について~
第6章 嘘との上手な関わり方 ~「嘘に振り回されない」人生を送るために~
Epilogue. ~嘘つきのパラドックス~
【ポイント&レバレッジメモ】
■嘘の法則
★魅力的な人ほど嘘をつかれる!?
魅力的な人は、嘘をつかれる頻度が高くなる、という調査結果もあります。「この人からよく思われたい」という意識が働くと、嘘の数はおのずと多くなってしまうのかもしれません。
ここであげたような嘘を頻繁につかれると感じることがあるならば、あなたはかなり、魅力的な人なのでしょう。
★女の子の方が嘘がうまい!?
米国のあるウェブサイトの調査では、男性が恋人に嘘をついてバレなかった確率は83%、反対に、女性が恋人に嘘をついてバレなかった確率は95%という結果が出ていました。どちらの数字も高いことがまず驚きですが、回答に協力した女性たちの嘘は、100%近くバレていないことになりますね。
★生後6カ月の赤ちゃんも嘘をつくことがある!?
生後わずか6カ月の赤ちゃんでも、注意を引こうとして、嘘泣きや愛想笑いといった、欺瞞行為をはじめることがあるとわかりました。8カ月目には、してはいけないことを内緒でするなどの行為も見られるそうです。
★92%の大学生は、恋人に嘘をついたことがある!?
イーストカロライナ大学のデービッド・ノックス博士が中心となって行った調査によると、対象となった大学生のうち、今の恋人や恋人候補に対して嘘をついたことがあると回答した人は、92%でした。現在のパートナーの感情を損ねないようにつく嘘が多いそうです。特に男子学生は、「君が好きだ」と嘘をつくことが多いという結果が出ました。
もう気持ちは離れてしまっていても、「私のこと好き?」と聞かれたら、相手の機嫌を損ねたくないがために「もちろん好きだよ!」と言ってしまうのでしょう。
■嘘の見抜き方(抜粋)
★手を隠す
隠したいことがあるときやそれ以上追及してほしくなしときには、手を隠すという傾向があります。学校の先生が、何らかの事件の追及をはじめると、事実を知っていても言いたくない生徒たちは、机の上から机の下に、するすると、ちょっとずつ手をひっこめたりします。
話しかけたときにポケットに手を入れるなどの動作も、何か知られたくないことがあるときに、よく見られます。
★表情はほがらかなのに、手をギュッとグーにしている
困ったな、まずいな、と感じると、手をギュッとグーににぎり、緊張状態に入ることがあります。
表情はほがらかなのに、手はギュッとにぎられているときは、この場を問題なくやり過ごしたいと思っていることが多いです。
★ゆったりしているようでも、つま先が出口に向いている
ゆったり話を間いてくれているようでも、足のつま先が出口のほうを向いていたら、早く立ち去りたいと思っています。
★不機嫌そうなのに、つま先が上を向いている
愚痴や不満をもらしながらも、足のつま先が上を向いていたら、本当は喜んでいます。
■嘘の対処法
★怒りにまかせた言動をとると、人は必ず去っていく
身近な人から嘘をつ力れたことがわかっても.すぐに怒り狂わないことが大切です。たった1つの決定的な嘘のまわりには、その人がこれまで行ってきた、無数のよいふるまいがあるはずです。
相手の話を聞かず、怒鳴ったりののしったりすると人は去っていくものです。たった1つの嘘によって、親子や兄弟、夫婦、友人関係が、絶縁状態にまで発展することもあります。たとえ嘘をつかれても、もう2度と戻ってくることができないほど、怒りにまかせた言動をとらないこと。これがとても大切です。
★疲れる関係に発展してしまったら、関係の小休止をとる
自分のわがままを通すためや、面倒なことを押しつけるために、その辺で拾ったような、いいかげんな嘘をつく人もいます。
親しくなった人の厚意に甘えてしまおうという嘘で、自分は好かれているという自負がベースにあります。
惰性となった人間関係はずるずると続けたままの状態でリセットするのは難しいのでこのような嘘が一方的に続く場合は、しばらく連絡をとらないようにするなど、関係の小休止をとることをおすすめします。
★追求するのを自然にやめてしまってもいい
嘘の追及というのは疲れます。疲れるのでお金で済まそうと探偵を雇う人もいます。1週間追及し続けて、嘘や不実が発覚しなかったとしても、次の1週間はわからないので、また追及する必要が出てくるのです。
どこまでも、どこまでも、続いてしまいそうな嘘追及ゲームなのですが、追及し続けているうちにふと疲れてどこかのタイミングで自然にやめてしまうことがあります。
肩の力がすーっと抜けていく感じです。それは悪いことではありません。
★嘘の奥にある真実を見て、これまでとは別の信頼関係を築く
Nさんの場合は、決定的危機を乗り越えて信頼関係を再構築することができました。もちろん簡単ではありませんでした。葛藤と痛手の山を何度も乗り越えて、やっと穏やかな野原にたどりついたのです。
そのために必要だったのは、これまでの道をもう1度歩きはじめることではありません。嘘が発覚した道ではなく、まったく別の道を歩きはじめることでした。嘘の奥にある真実を見つめ、もう1度パートナーとして、その人を選び、以前と同じ信頼関係を取り戻すのではなく、それとは別の種類の、新たな信頼関係を築くことにしたのです。
「知らないほうがよかった」そう何度思っても、戻ることは不可能です。これまで目指していたゴールではなく、もっと別の場所にある、考えてもみなかったゴールを目指し、歩きはじめるのが賢明です。それは、顔を上げ目線を高くし、より清々しく堂々と、生きることだと思います。簡単ではないけれど、チャレンジしてみる価値はあると思います。
■嘘との上手なかかわり方
★嘘に振り回されず、物事の本質を見る
日常的な些細な嘘は、わざわざ波風を立てずに細かく追求しなしことか賢明ですし、特別な嘘に直面しても、感情にまかせて騒ぎたてず、冷静な目で、その嘘の奥にある本質を見抜いていくことが大切です。
そのためには、ある程度の嘘は、私たちのまわりに空気のように当たり前に存在するのだと知っていたほうが、振り回されずに済みます。
繰り返しになりますが、私たちは、自分も嘘をつくのに、人から嘘をつかれると驚き、冷静さを欠く行動に出てしまうことがあり、その行動によっては、人生を台無しにしてしまうこともあります。
ある程度の嘘は「あるもの」として、「自分は嘘には振り回されない」と決めておけば、人生を通して、嘘と上手に付き合っていくことができます。
【感想など】
◆嘘をつかない人はいない
本書は”嘘”をテーマにした本です。
ビジネス書ではよく、心理学をもとに現場で役立つ”駆け引き”や”腹の探り合い”のメソッドが書かれた本がありますが、本書はちょっと系統が違います。
どちらかというと、「嘘と上手に付き合っていきましょう」というメンタルヘルス的な内容です。
また、「嘘とは何か」といったところを、様々な実験結果を用いて解説してくれており、非常に興味深いです。
突然ですが、あなたは嘘をついていますか?あるいは嘘つきですか?
と、質問すると、多分「いいえ」と答えるでしょう。
ところが
男性は1日に6回、女性は3回という頻度で嘘をついている
のだそうです。
「えっ?」と驚かれることと思いますが、私たちは自分でも意識せず、嘘をついているようなのです。
◆こういう嘘はいいんじゃないの?
たぶん、私たちが「嘘はついていません!」と主張するのは、悪意を持って人を騙してやろう、混乱させてやろうといった類いの「嘘」のことではないでしょうか。
そういった後々面倒なことになりそうなものだけが「嘘」ではありません。
例えば、好きな女性に、本心では「それはちょっと・・・」と思っていても、「その髪型似合ってるよ」とか「今日の服ステキだね」なんてことは言ったことあるでしょう。
ワタクシはできるけお世辞は言わないようにしていて、本当に「似合ってる」「素敵」「きれい」だと思ったときだけそう伝えることにしていますが、やっぱり「嘘」のお世辞を言うことはあります。
それは友達の赤ちゃんに対して。
どう見ても友人に似てオッサン顔の女の子で、顔を見た瞬間吹き出しそうになるのをグッと我慢しつつ、「かわいいね」となんとか言いましたよ(心の中ではDNAの偉大さを具敬しつつ、「強く生きていくんだよ」と声かけしていました)。
そのとき自分が嘘をついたことに自責の念はもちろんなく、むしろ「俺って大人じゃん」と誇らしく思ったものです。
◆嘘は人間関係の潤滑油
嘘はある意味、人間関係を円滑にする潤滑油、コミュニケーションの一つのツールといえます。
世の中は何でもかんでも本当のことを言えばいい訳ではありません。
先述の赤ちゃんも、「かわいいね」の一言でその場がなごみます。
もし、「親父に似てブッサイクやな」ともし言ったら、空気が凍り付きますよね。
お世辞はある意味「嘘」です。
でも本書にもあるように、人間はお世辞とわかっていても言われると嬉しいものです。
「嘘も方便」ということわざもあるぐらいですから、いちいち真偽に心を痛めることなく、嘘との上手な付き合い方を考えた方が人生の充実につながるのではないでしょうか。
◆嘘を見破るのは不可能?
とはいえ、人生に重大な結果を招くような嘘、甚大な被害を被りそうな嘘は、やはり見抜きたいもの。
しかし、
ポール・エクマンは、検察官や精神分析医、警官など、嘘を見破る専門家たちを対象に、見た映画の感想を正直に話している女性を言い当てることができるかという実験を行いました。
その結果は.専門家であっても嘘を見破る確率は一般の人と変わらない5割程度だという結果になりました。
なのだそうです。
本書には嘘の見抜き方がいくつか紹介されていますが、人間は学習する動物ですから、騙す人はこういった本を読んで、嘘を見抜かれないようにさらに学習し、「嘘」の技術を高めます。
「世の中にうまい話しはない」と誰もがわかっているのにいまだにマルチ商法や投資話に乗ってしまう人が後を絶ちません。
人は嘘を見抜くことができないのならば、騙されないようにするには「生き方の哲学」といったレベルの価値観を磨くしかないのかもしれません。
自分の軸を持って毅然と生きていく。
そして、日常の些細な嘘には「人生のスパイス」だと思って、面白おかしく楽しんでやりすごす。
そんな生き方のアドバイス本として、本書をお読みください。
本書はあさ出版編集者の吉田様から献本していただきました。
ありがとうございました。
【管理人の独り言】
本書著者の晴香葉子さんが出演したこちらの番組、嘘についてのお話が非常の面白いのでぜひ御覧下さい。
折れたタ~バコ~のぉ吸い殻で~
あなたの嘘が~わかるのよぉ~
だれかイイ人できたの~ね~でき~た~の~ね~
あ、中条きよしでした
古くてすんません…