久々の”脳本”の登場。
これは受験生の使えるメソッド満載じゃないか!
来年の受験に向けて走り出す前に、読むことをおすすめする。
なぜなら、結果に大きな違いが出るからです。
【目次】
はじめに いままでの勉強法でうまくいかなかったあなたへ
序章 あなたは「0.2秒」で天才になれる!
第1章 なぜ、脳をだませば100%成功できるのか?
第2章 脳をだませば勉強が楽しくなる
第3章 脳をだませば「潜在能力」が開花する
第4章 脳をだませば「できない」が「できる」に変わる
第5章 脳をだませば「記憶力」「集中力」「続ける力」「考える力」がつく
第6章 「脳だま力」を10倍アップする習慣術
第7章 「脳だま力」で逆境をチャンスに変える
【ポイント&レバレッジメモ】
★「できること」を繰り返すと「できないこと」がなくなる
できないことをできるようにするためには、まずはできることを繰り返して自信をつけることが大事。
これはスポーツでも勉強でも、子どもでも大人でも、同じように当てはまります。
たとえば、あなたが英語の勉強をはじめるとしましょう。
「知らない単語を少しでもたくさん覚えなくては・・・」
こう考えて、いきなり難しい単語にチャレンジしたら失敗します。なかなか覚えられなければ、「できない」と脳にインプットされてしまいます。最初は、知っている単語を復習したり、中学校の教科書を開いてみたりして、「ああ、わかるわかる」と実感することからスタートしましょう。「できる」と脳に思い込ませれば、なんだってできるようになります。
脳を「できる」「わかる」とだまして、勉強効率をこれまでの何倍にも引き上げる。これが「脳だま勉強法」なのです。
★いまの自分からの「加算」ではなく、成功からの「逆算」で考えよう
どうしてC君はE判定だったY大学に現役合格できたのか。
それは「合格」から逆算して「いま」を見るようになったからです。
担任の教師は「いま」から「合格」を見るから「無理だ」と思うのです。
富士山のふもとから頂上を眺めたら、誰だってこう思ってしまいます。
「ああ、こんな高い山、どうやって登ればいいのだろう・・・」
でも、頂上にたどり着いた人からは、どういうルートを、どういう日程で登ればいいかがよく見えるのです。
だったら、最初からその思考法を取ればいい。先に頂上に立って考えればいいではないですか。
★他社と「比較」しないほうが成果が出る
そもそも、「A判定」と「E判定」の間に大した差があるわけではありません。現場の先生達が、自分たちが判断する目安を求めているだけです。
実際に「A判定」も「E判定」も同じライン上のいます。それが合格地点から200mなのか、1kなのかというだけです。<中略>
「僕はまだこんなところにいるのに、友人はずっと前にいる」
なんて考える必要はありません。
他者と比較しながら勉強するのは、じつにバカげています。比較すべきは、他者とではなく、「自分の将来のイメージ」とであるべきなのです。
★「できる」「できない」は脳が決めている
「可能性の枠」は、大きく分けて2つあります。
それは「経験の枠」と「イメージの枠」です。
「経験の枠」は、これまでやってできたことから割り出す枠。「自信の枠」とも言います。<中略>少しずつ可能性の枠を広げていくことができますが、かなり拡張度合いは小さくなります。一方、「イメージの枠」は、やる前から「できる」と考えている枠。こちらはイメージですから、どこまでだって大きくできます。
成功する人はこちらの枠を中心に行動しますが、そうでない人は「経験の枠」でしか動けないのです。
★考える前に行動すれば、脳をだましやすい
人間はなまじ頭がいいために、ある情報が入力されると、色々余計なことを考え始めます。
最初の0.1秒で感情脳にデータが入り、0.5秒もすれば記憶を再生し、思考ができ上がることがわかっています。
だから、考え始めるその前に「はい」という。0.2秒で「はい」といってしまいましょう。
「はい」とプラスの返事をした瞬間には脳は「快」になり、「やるぞ!僕は走るんだ」「OK!私は宿題を片付ける」と、いい「出力」がなされます。
そのプラスの「出力」が「再入力」されることで、「できる」という好循環が脳をめぐります。
★脳をだまして「記憶力」を高める方法
論理的・分析的な「左脳」に対して、「右脳」は感覚的。となると、記憶は論理的な「左脳」で行ったほうがいいように思えますが、そうではありません。記憶こそ「右脳」を活用すべきなのです。
記憶には短期記憶と長期記憶があります。<中略>勉強となったら長期記憶が必須です。
そして、長期記憶にするためには、言語で覚えるのではなく、イメージで覚えるほうがはるかにいいのです。
★果物を食べると集中力がアップする
仕事でも勉強でも、頭を使いすぎるとボーッとして何も考えられなくなることがあります。まさに脳のエネルギーがなくなっているのです。
こんなとき、甘いものを食べるといいと、多くの人が知っています。それはたしかではあるのですが、できればケーキなどではなく、果物を食べてほしいのです。
脳のエネルギーになるのは「ブドウ糖」。脳はブドウ糖なしには働きません。<中略>
果物に含まれる果糖は、血糖値の上昇が比較的少ないため、急いでエネルギーを補給するにはもってこいなのです。
【感想など】
ひところの”脳本”ブームが落ち着いて久しいのですが、久しぶりに”脳本”です。
いやぁ、やっぱりワタクシ脳本好きだと再確認してしまいました。
あのね、脳って自分の体の一部でありながら、ほかの臓器と違ってむちゃくちゃ神秘的じゃないですか。
それに、使い方次第で人生が変わる部位でもある。
さらにいえば、使い方を自分で工夫することができるというのも奥が深い。
胃や腸は使い方のバリエーション無いですからね(笑)。
脳自体には人格がなく、どちらかというとPCに近いといいましょうか、正しいデータを入れれば正しい答えを出してくれるし、その逆だとそういう人生になってしまう(というところも面白い)。
まわりにいますよね、「あの人、〇〇大学でてすごく優秀な人なのにどうしてああなってしまったんだろう」っていう人。
そういえば、最近お騒がせの女芸人さんもなにやら怪しい人の影響を受けているようだし、古くはオウム真理教の事件で、信者の中にはびっくりするような高学歴の人が多くいたというのが話題になったり。
よくも悪くも、脳は操作方法によっては私たちの人生を大きく左右する程の力のある臓器なのです。
ならば、正しい活用法を知っておきたい。
そこで本書の登場となるのですが、正直、以前ブームの頃にさんざん脳本を読んだ方には目新しい内容ではないと思います。
レベル的には入門書といった位置づけになるかと。
ただ、本書は受験勉強と絡ませての記述が多いし、文章も平易なので、中学から高校の受験生が読むのにいいんじゃないかと思います。
今、時期的に、今年の受験シーズンが終わろうとしている頃。
来年受験することになる新中3生、新高3生は受験勉強をはじめる前に、そして志望校を決める前に本書を読んでみることをおすすめします。
長丁場の受験生活は合格するか否かの多くの部分をメンタルの部分が握っているように思います。
そしてそのメンタルの部分というのは、「自分の気持ちの持ちよう」ということはわかっているのですが、これがいちばんの強敵なんです。
なかなかコントロールできない。
人間ですから、テストの結果に一喜一憂するし、どうしても人と比べてしまうし、だんだん不安になってくる。
そういうときに、うまく”脳をだます”方法を知っているかどうかは後々大きな差を生み出すことになります。
本書はそのコントロール方法、脳をだます方法ということで”脳だま”と呼ばれていますが、その多くの方法を紹介してくれています。
話はそれますが、本書を読んでいて自分の高校受験のときのことをたくさん思い出してしまいました。
成績が悪かったんですよ。
でもいきたい高校があって。
7月の懇談だったかな、担任の先生が言ったんですよ「今の成績では難しいです。目標校をワンランク落としてはいかがですか?」って。
その時、親父と一緒に3者面談だったんですが、ワタクシこういいました。
「ランクは下げません。今は成績が悪いけど、今の成績で受験するんじゃない。2月の成績で受験するんです。その時は合格ラインに到達してます!」って。
これ、いま思えば本書の内容と酷似している。
脳が決めてたんですね、俺は合格するって。
受験生諸君、自分の人生は自分で決めよう。
そして目標を脳にインプットせよ。
先生よりも自分の脳を信じなさい。
本書はイースト・プレス社編集者の畑様より献本していただきました。
ありがとうございました。
【関連書籍】
<同著者の本>
能力開発プログラム「スーパー・ブレイン・トレーニング」を「スーパー・ブレイン・ダイエット」として初公開。脳を喜ばせて痩せる方法を紹介する。
“やせる脳”になれば、ガマンしなくても理想のスタイルになれる。
記憶が変われば人生が変わる。脳を活性化させて脳内レボリューションを起こせ。
一龍さま、かっこいいです!
本じゃなくて、このセリフ!
「今の成績で受験するんじゃない。2月の成績で受験するんです。その時は合格ラインに到達してます!」
この意志の強さが大事ですよね~
僕は受験生ではないんですが、なんだかこの本の紹介で
読んでみたくなりました。
akokinoko様
今でもこの時のことを親父は孫に、つまり私の子どもに話してますよ。
まぁ、今思えば生意気な中坊ですよね。
齊藤様
ぜひぜひ、大人の資格試験とかにも使えるメソッドです。