<楽天ブックスはこちら> 『ユニクロと古着、経済的に得なのはどちらか』
「知っている人は得をする」、でも普段考えたことがない。
オタク系(?)経済評論家、森永卓郎先生の面目躍如、お得ネタ満載の1冊。
ツッコミどころも満載です!
【目次】
はじめに 人生を左右する「究極の選択」に、ズバリ答えます!
PART1 生活編
PART2 仕事編
PART3 人生設計編
PART4 男と女編
おわりに
【ポイント&レバレッジメモ】
本書は38の設問に答えることで、「金銭感覚」が身に付き、日常生活のあらゆる面で、「得する選択」ができるようになることを目的に書かれているのですが、森永先生の「究極の選択」がかなりツッコミどころ満載で楽しかったので今回はそういったところを中心に。
★ 余暇の過ごし方は? 「多趣味」×「無趣味」
お金がなくても楽しく生きられる。そんなライフスタイルこそが大切です。
そのためにも、仕事やお金とは別次元で充足感を得られるものを見つけること。趣味もそのひとつ。スポーツでも庭いじりでも写真撮影でも、なんでも結構。ひたすら熱中できて、できれば長くつきあえる。そういったものが暮らしのすぐそばにあれば、「お金はあまりないけれど、幸せな毎日」という豊かな気持ちを抱くことができるはず。
ということで答えは 多趣味
森永先生は著書
以来、一貫してこういうライフスタイルを提唱してきた方。
ワタクシもある程度はこの考えを支持したいと思うのですが、ただ、
お金をかけなくても趣味は楽しめます。僕がやっている「ペットボトルのフタ収集」なんて、1円もかかりません
って、本当に楽しいんですか?
★ ペットはどちらがお得? 「犬」×「猫」
犬が12年間、猫が10年間生きたとすると、生涯にかかる総飼育費は・・・犬が約140万円、猫が80万円。
ということで答えは 猫
飼育面だけを見ればそりゃ猫の方がお得です。
うちみたいにラブラドールの様な大型犬を飼うと餌代だけでもかなりの負担です。
しかしワタクシは犬の方が総合的にみるとかなりお得だと反論しておきます。
それは散歩による適度な運動とダイエット効果。
さらには規則正しい生活。
そして、そこから得られる健康です。
ジムに行く必要もないし、病気だってたまに風邪を引くぐらい。
そういう点も考慮に入れると、断然犬ですよ。
失礼ながら森永先生の体型から申し上げますが、犬を飼われたほうがよろしいかと(笑)。
★通勤ならどっち? 「交通機関」×「自転車」
自転車の最大のメリットは、ジムに通うなどして時間やお金を割くことなく、適度な運動を継続的に行えること。<中略>
会社によっては自転車通勤者にも公共機関分の交通費を支給する場合もあり、そうなればちょっとしたお小遣いをゲット。
ということで距離の問題など制約はあるものの答えは 自転車
ただし、「汗」の問題に関して
交通費の支給がある人ならば、そのお金で会社近くのスポーツジムに加入し、シャワールームを利用するのもありでしょう
あのー、それをするとお得感がないのですが・・・
さらに、
坂道の多い都内では、電動アシスト自転車がおすすめ。
それだと車体が高価なうえに、運動量もあまり期待できないのですが・・・
★スマートフォンならどっち? 「iPhone」×「Android」
男性のモテツールとしては、やはりiPhoneが有利。OSも含めて、Android端末は、よくも悪くも「機能」「ビジネス」といった匂いが強く、いかにも「男のアイテム」といった印象です。対して、OSも洗練されていて、いい意味でおもちゃ的な雰囲気も持っているiPhone。著名人のユーザーが多いことも手伝い、女性受けのいいiPhoneは、合コンでもいい“ツカミ”になるようです。
ということで答えは iPhone
判断基準はモテですか!とつっこんでしまいました。
しかも女性に対しては
Androidを熱心に操作している女性に対しては、「仕事第一のやり手OL?」「もしかしてオタク女子?」と、男性がいささか引いてしまうのではないでしょうか?
女性がモテるためには、あえてiPhoneでスキをつくることが大切
だそうです。
ワタクシだったらAndroid使ってる女性がいたら「見せて見せて」って言ってしまいますけど・・・。
★SNSならどっち? 「ミクシィ」×「ツイッター」
クチコミツールとしてビジネスに活用するなら、オープン度の高いツイッターが有利。
へだたりを排してアプローチできるツイッターは、一般個人の就職や転職にも活用できます。
ということで答えは ツイッター
ビジネスの観点でいえばツイッターでしょう。
まぁ問題はそれより森永先生のこの発言。
僕自身はどちらもやっていないんですよ。
って、オイ!そのわりにはやたら詳しいところがすごい。
★恋人は? 「必要」×「不要」
経済的な視点で20代男性を例にシミュレーション
<恋人ありの場合>
平日に週一回の夕食デート7000円
週末は終日デート34500円(映画代、お茶代、夕食代、ホテル代など)
デート費用だけで月に13万8000円で、その他クリスマスや誕生日、旅行などイベント代に年間20万円使ったと想定して、1年間の「恋愛費」の総合計は185万6000円<恋人なしの場合>
アダルトDVDを2日に1本借り、週に一度は生身の女性からサービスが受けられる店へ。さらに上級のサービス店へも隔週で行くとして、年間の「遊興費」は120万円。
ということで答えは 男性には不要、女性には必要
もうね、何んと言っていいやら、その考え方がさもしいわ!
だいたい何を根拠にした試算か知りませんが、女性と付き合うのにそんなにお金かかりませんから!
お金は無ければ無いなりに二人で楽しみを見つければいいじゃないですか。
女性だっていつも高額なサービスを要求しませんよ。
そしてこの章でワタクシがひっくり返ってしまったのが最後の先生のこの言葉
技術の進化などによって、2次元との恋も可能に。僕は「2次元と3次元のバイセクシャルになろう」と提唱しています。
草食男子だの少子化だのと言ってるご時世に、その提唱は国益になりません!
日本男児よ、2次元に走っちゃダメ!
【感想など】
えーと、これだけつっこんでおいて言うのもなんですが、ワタクシけっこう経済評論家としての森永先生のファンなんですよ。
とかくオタク系のイメージが付きまとう森永先生ですが、御専門の経済に関するコメントはいつも的を得てるなと。
それに、持ち味のセコイネタいやいやお得ネタも大好き。
例えば本書でも登場する
電子マネーとカードの合わせ技
ファミリーマートが採用しているWAONは、200円ごとに1円分のポイント付与。ファミマTカードも一緒に提示するとWAON1円分とは別に、ファミマTカードでも2円分のポイントをもらえる。ビックカメラで買い物するときはビックカメラSuicaカードを使う。Suica払いは現金と同じ10%のポイントがつくうえ、、ビックカメラSuicaカードに付随しているクレジット機能でSuicaにチャージをすれば、その分の1.5%もらえる。合計11.5%分のポイントゲット。
普通は知りませんよね。
まぁなかには、昨年三月にTBSの「がっちりマンデー」で披露した、“インスタント焼きそばをお得に食べる方法”などという、「セコすぎるやろ~!」とつっこんでしまうネタもありますが…
基本的に本書冒頭に書いてある
世の中は、「知っている」人が得をし、「知らない人」が損をするようにできています。
というのは真理かと思います。
さて、今回ワタクシかなり本書をちゃかしてしまいましたが、38の究極の選択の中にはかなり考えさせられる問題もありました。
それは 住宅は購入か賃貸か? そして 住宅ローンは固定金利か変動金利か? という問題。
当ブログの読者には勝間さんの影響を受けた方も多いはず。
ワタクシもその一人ですが、今現在一戸建てを購入してローン支払い中という辛いローンレンジャーでもあり、
「賃貸でライフステージに合わせて引っ越すほうがいい。もし購入するのであればローンは変動金利で組んで金利が上がりそうになったら固定に借り換える。」
という考えがやっぱり正解かなと思っていました。
ところが森永先生は間逆の解答。
住宅は購入してローンは固定金利。
これはかなりショッキング。
もちろん諸条件があって、また個人の価値観の違いもあるので、これが正解というのは無いのだと思います。
要するに本書のツボは“問題提議”。
自分の頭で、自分の価値観やライフスタイルの照らし合わせて考えなさいよという、そしてそのきっかけとなればいいのかなと思います。
住宅のような大きな金額が動く物でも、あまり考えずに銀行さんのいいなりになっていたり、特定の経済アナリストの言うことを鵜呑みにしたりしてますよね。
ましてや普段の生活の中での細々とした消費にかんしては“面倒くさい”の一言ですましていることがほとんど。
先述のカードの利用方法もそうですが、知っていればちょっと得することって世の中にはたくさんあるんだと勉強になりました。
やっぱり勉強しなきゃ。
本書はイースト・プレス社の畑裕介様より献本していただきました。
ありがとうございました。