<楽天ブックスはコチラ> 『主任・係長の教科書』
組織を支えているのは、部長でも課長でもない!最前線の現場で戦う主任・係長だ!
そして主任・係長時代をどう生きるかで、組織の中での自分の将来も決まるのだ!
課長になるためのトレーニングと課長選抜試験を同時進行で行う期間が、主任・係長の時代。
その期間をいかに過ごすか?そのための教科書です。
【目次】
はじめに
第1章 主任・係長は誰でもなれる
第2章 もう始まっている課長への昇進試験
第3章 主任・係長になると何が変わるのか
第4章 言われないけど会社から求められている4つの役割
第5章 主任・係長に必要な”思考系のスキル”
第6章 主任・係長に求められる”対人関係のスキル”
第7章 誰もが頭を悩ます「後輩指導」
第8章 主任・係長の未来
おわりに
【ポイント&レバレッジメモ】
★主任・・係長の位置づけ
1 投資費用を回収する段階
「大学卒の場合、一般職を5年間経験させます。この間に、さまざまなシステム技術を習得させ、プロジェクトの経験を積ませます。ここまでは、育成のための投期間です。6年目に主任に昇進させますが、そこからは回収期間に入ります。実績を上げてもらい、後輩の育成費までも稼いでもらわなくてはなりません。ただ、そのあたりのことは、あまり露骨には言えないもので・・・。主任・係長には察してほしいと思っています」(システム会社教育担当・Sさん)
2 管理職予備軍
「主任・係長は管理職候補です。この中から次の課長が出ます。しかし、現状の主任・係長は、もの足りません。管理職ではないからといって、課の業績が不振でも他人事だったり、自分の仕事さえうまくいけばという姿勢が目立ったりします。それでは、管理職にすることはできません 」(専門商社研修担当・Yさん)
★「課長を目指さない」と言っている2つのタイプ
ひとつめのタイプは、「あくまでマイペースでやりたい」という人です。そういう方が現状維持も難しくなるとわかったうえで、「課長になりたくない」と言い続けるならば、これ以上申し上げることはありません。
もうにとつのタイプは、「ホンネでは課長になりたい気持ちもあるけれど、ポストも少ないし無理だろうから、あまり期待したくない」という人です。<中略>そういう方には申し上げたいことがあります。
「それならば、目指して努力したらどうか」ということです。
「目指して努力しており、能力もあるのに、ポストが少ないから課長になれない」という人は会社にとって「申し訳ないね」という存在です。それならば、現状維持かそれ以上の待遇を得ることが可能です。
★課長が生まれるまでのプロセス(各社の共通点)
1 上司に評価されないと候補になれない
2 経営者、役員が決定に関与する
★上司が課長に推薦したくなる主任・係長
1 実績が作れる人
2 他部門と交渉できる人
3 育てられる人
★主任・係長が決めなくてはならない覚悟
1 考え方を会社寄りにする
2 利益を上げる
3 自分の教育担当は自分である
★主任・係長が最も言ってはいけないセリフ
・「時間がない!」
・「人が足りない!」
・「自分でやったほうが早い!」
⇒ 人に任せてうまくいかないのは、自分の「やらせ方」が未熟だから。「やらせ方」をマスターすれば、こなす仕事を減らし、新しいこと、重要なことに集中できるようになる。
【感想など】
本書のタイトルを最初に見たときの素直な感想、それは
「ついに主任・係長がターゲットになったか」というものでした(笑)。
というのも、ビジネス書好きならお気づきと思いますが、ここ数年は“課長”ブームだったわけです。
とか
とか
とか・・・。
課長をお題にした名著が数多く存在します。
試しに、Amazonで“課長”で検索したら、856件ヒットしますからね。すごいですよ。
ところが“主任・係長”で検索するとたった23件なんです。
2匹目のどじょうを狙いまくるのが出版業界の常。
しかしこの本、タイトルこそ「パクリちゃうの?」と思わせる(本当に失礼)ものの、読んでみるとかなり深くてまっとうな本でした。
それに、著者がどうしてターゲットを“主任・係長”にしたかがよくわかりました。
これ、かなり深い意味があったんですね。
タイトルにあるように、主任とか係長、職場によっては班長といったりすることもあると思いますが、このポストってかなりの確率でなれるもの。
ワタクシも現在そのうちの一人です。
でも、正直言って、「たいして手当もつかないのに、責任ばっかり負わされて割に合わない」と思っていました。
多分ワタクシと同じ考えの人、多いんじゃないですか。
でも、これ、大きな間違いだったと本書を読んで気がつかされましたよ。
それに、必要とされる人間でいられるかどうかの最初の関門だったんですね。
危ない、危ない。
主任・係長のさらにその上、つまり課長になれるかどうかは1/4ほどの狭き門。
だからといって、ブーたれていたのではその職場に居続けることすら危ないなんて、思いもしなかったですよ。
まずは、主任・係長とはどんなポジションなのか、現在その位置にいる方、そしてこれから昇進しそうな方は心して読むことをオススメします。
きっと仕事に対する姿勢が変わります。
さらに、本書のなにげにスゴ本だった点は後半、
第5章 主任・係長に必要な”思考系のスキル”
第6章 主任・係長に求められる”対人関係のスキル”
第7章 誰もが頭を悩ます「後輩指導」
の3章。
この3章を読むためだけに本書を買ってもいいぐらい秀逸です!
ネタバレ自重のため割愛させていただきましたが、PDCAサイクルや報連相についてこれほど詳細にそのスキルを解説した本を、ワタクシ見たことがありません。
ああ、そういうことだったのか、という目からウロコの目白押し。
報連相の“報告”と“連絡”の違いを初めて知ったという・・・(恥)。
主任・係長と言えば、軍隊でいうと小隊長。
士官学校を出てすぐにつくポストです。
当然、扱いにくいひと癖ふた癖あるベテラン兵もいたりします。
実はワタクシも10歳以上年上のオッサーン部下に四苦八苦状態。
仕事云々より気苦労で潰れてしまいそうになっていませんか?
対人関係のスキルも含めてお役立ちの一冊。
悩める“小隊長殿”にぜひ。
本書はアップルシード・エージェンシーの宮原様より献本していただきました。
ありがとうございました。
【関連書籍】