『冒険投資家ジム・ロジャーズ世界バイク紀行』
『冒険投資家ジム・ロジャーズ世界大発見』
の2冊の感想を書きたいと思います。
まず最初にはっきり書きますがこの2冊は投資本です。
けして単なる紀行文や冒険記ではありません。もちろん紀行文や冒険記として読んでまったく期待は裏切りません。
若干、『世界バイク紀行』の方は後書きに書いてあるとおり紀行文の部分を削除し、投資本としての部分をメインにしているため「バイク冒険もの」(こういうジャンルがあるのかはわからないが)が好きな方には物足りないでしょう。
しかしそれにしても純粋に冒険ものとして読むのに十分な内容です。
ただ、読めばわかってもらえると思いますが、この2冊はあくまで投資本なのです。
ジム・ロジャーズという希有な投資家による投資家の視点から見た紀行文。行く先々の国を投資家としてどう判断批評するかという本なのです。
さて、この2冊。
是非続けて読んでください。
2冊で900ページを超えますが続けて読むと非常に面白い。
2冊の旅の時期にはタイムラグがあり、そのおかげで「ジムは予言者なのか?」と思えてしまうほど一冊目の各国に対する分析の鋭さを二冊目で確認しながら読めるのです。
ちなみに、
最初の旅は1990~91年。今からだともう17年ほど前になります。時はバブル景気がはじけて景気が減速しだしたころ。世界的に見ればソ連がまだ存在し、中国が急激な成長を始める前に当たります。
二回目の旅は1998~2001年。すでにソ連は崩壊。ミレニアム期をまたぎ、9・11テロもこの期間に含まれます。
そして今は2007年ですので2冊目の旅行からさらに時間が経って「やっぱりジムの分析はすごい」と言うことになります。
まずは読んでみてください。
長くなりそうなので今日は一端ここで区切りたいと思います。