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自宅でできる自分探しの旅【書評】河合薫(著)『人生を変えるココロノート』東洋経済新報社

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おはようございます、一龍です。

今日ご紹介するのは河合薫さんの新刊。
ノートと、えんぴつと、毎日10分ほどの時間があれば本当の自分と出会え、未来の自分を形作っていけるという、ワーク主体のなかなか面白い本です。 

人生に迷っている、いまの生き方になにかしっくりこない。
そんな方は試してみてはいかがでしょう。

 

はじめに

著者の河合薫さん、帯の写真を「どこかで見たことある人だなぁ」と思っていたら、ニュースステーションのお天気お姉さんだった方なのですね。

それはともかく、本書は、気象予報士の後に健康社会学者となられた著者による”自分発見のためのノート術”といえる内容となっています。

しかも誰でも簡単にできて、時間もお金もそれほどかかりません。

では、”自分発見の方法”とはどんなもなのでしょう。

まずはそのポイントを見ていきましょう。

ポイント

★「書く」ことで自分の心を客観的に見れる

 

 「打つ」文字には表情がありませんが、「書く」文字にはそれがある。自分の心と真のコミュニケーションをするために、シグナルが必要なのです。
 さらに、書くことは、打つことより、自分を冷静に見ることが可能になります。ある調査では、目標を立てるだけだと達成率が6〜8%であるのに対し、紙に書くと達成率は25〜30%まで高まるという結果が出ました。書かれた文字を目にすると、客観的になり、より効果的な目標達成に向けた行動が喚起されるのです。

キーボードを打つのではなく、手で書くこと。これが大切。ワタシの知り合いには夢や目標をEvernoteなどを使ってデジタルで管理している方も大勢います。が、よく話してみると、最初の目標ややりたいことの書き出し段階はやはり紙に殴り書きという方が大半です。私も実感としてあるのですが、「書く」という行為は作業興奮で集中すると同時に、冷静に自分を見つめるという効果があるようです。まずは手を使って書いてみましょう。

★「らしさ」への四つの要素

 

・幸福感・・・人生から喜びと満足感を得ること。
・達成感・・・何らかの業績で抜きん出るなど、自らの成長を実感できること。
・存在意義・・・「私は意味のある存在である」と感じられる役目を得ること。
・育成・・・自分の強みや技能を他者に受け継ぎ、その人の成功を助けること。
 人生の友は、仕事の中にあってもいいし、プライベートの小さなことでも構いません。<中略>楽しい、とか、好き、という気持ちに、達成感や満足感、自分の存在意義を感じられる要素が組み込まれてると、持続力が生まれ「人生の友」となっていくのです。

自分が幸福感や満足感、達成感などを強く感じるものを注意深く探してみること。そこに本当の自分がいます。また、好きなことでないと大成はできません。じっくり時間をかけて、自分の「らしさ」を探してみてください。

★境界を明確にする

 

 「大切なもの」探しは、自分の世界の「境界=バウンダリーズ」を明らかにすることでもあります。
 境界・・・。
 これは人間なら誰しもが持ている、自分の人生にとって重要であることとそうでないことの境目を指しています。
 生きる力の高い人は、自分の主観的な世界の「境界」を設けていて、大切なものがあることに感謝し、慈しむことができます。境界内に入っている出来事に対しては、いかなる困難や苦悩する場面に遭遇しても、乗り越えようと最善を尽くし、その大切なものが、境界内にちゃんとあり、うまく回っていることで、幸福感は高まっていきます。

 自分が幸福を感じる境界内の範囲をしっかり知ることが成功へつながる確率がぐんと上がるということです。なぜならば、それを知っていれば、そこだけに集中することができるからです。限りある時間とエネルギーを本当に大切なものへ集中できるかどうかは、その範囲をちゃんと知っているかどうかで決まります。

★自己実現できる人の共通点

 

 一点だけ、自己実現的人間に共通していることがわかりました。それは、「自分のダメなところを受け入れていた」こと。普通だったら目をつむりたくなるような、イヤな自分を、ありのままの姿を、受け入れていたのです。そして、年を重ねるとともに、その弱点をも自分の味方につけていました。
 どんな弱点であれ、自分が受け入れれば、長所になりうるというわけです。

成功者というのは良くも悪くも変わり者が多いような気がします。かなり我がままと言うか、空気を読まないと言うか。でも、しっかり自分を受け入れて、短所にはおかまい無しに長所と自分の好きなことだけに集中している。人の目とかどう思われるかなんて気にしなくていいんです。一つ飛び抜けることができれば、それは立派な個性です。

感想

◆「書く」ことの効果を実感してほしい

本書は1カ月間著者からの質問に答えるワーク形式で、実際に本書に(あるいはノートに)書き込みながら自分を見つめるというものです。

まずはこの自分の手で「書く」というのを経験してほしいのです。

というのも、昨年の春から夏にかけて、仕事上の悩みから私はノートに自分のやりたいことややりたくないこと、そして5年後の自分についてかなりの時間をかけて書き出してみました。

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「仕事」「家庭」「教養」「財産」「趣味」「健康」の6つの項目で、とにかく書き出せるだけ書き出してみたのです。

すると、いろいろなことが見えてきました。

自分について、「ああやっぱりなぁ」という再確認できたこともあれば、「えっ、俺って本当はこの仕事向いてなかったんだ」といった発見とかも。

結果、新しい道を目指そうと決心して、プロブロガーを5年計画で目指しているのが現在です。

今回、本書のフォーマットを見て思ったことは、「自分が書き出した方法よりずっと系統だっている」ということでした。

人生のバイオリズムとか

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自分の幸福感とか

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5年後の自分への根拠のない期待とか

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一つ一つの質問がシンプルですごく整理されている。

これなら取り組みやすいですね。

毎日自分と向き合う時間を設定して、じっくりゆっくり楽しみながら書き出してみるのがいいと思います。

私が書き出したときはかなり仕事に対する不満から始めてしまったので、いまからもう一度落ち着いてやってみようかと思います。

◆自分を見つける

さて、このノートとえんぴつで自分と向き合うと言うメソッド。

実はこれ、いわゆる「自分さがし」なのです。

今も多分若い人の中には「自分さがし」をしている人がいると思います。
また、バックパッカーとして「自分さがしの旅」に出ている人もいることでしょう。

そんな人たちに私は以前からブログで、「本当の自分は自分の中にある」と言い続けてきました。
答えは自分の中にあるのです。

旅先で自分らしい生き方を見つける人もいるかもしれませんが、それはなにも現地に行かなくても深く自分を見つめれば見えてくるものなのです。

まぁ、そんな偉そうなことを書いていますが、それに気がついたのはわりと年をとってからですけど(笑)。たぶんバックパッカーとして本当に旅立てる人は幸せなんだろうな。

多くの人は目の前の仕事を抱え、有給休暇すらとることを躊躇する生活でしょう。

そんなかたにぜひお薦めするのが自分と向き合う習慣を作り、自分の内に目を向け、自分を観察し語り合うことです。

本書はそのときのガイドブックとなってくれると思います。

◆「未来の記憶」を作る

最後に、本書で気になる引用と出会ったことについて。

「人間の脳には絶えず未来を予知する力があり、人間は本来的に未来への行動計画を想像し、作り上げ、それは前頭葉に記憶されていく。その未来への記憶に合致する行動を意味あるモノとして受け止め、積極的に取り組んだり、努力する。未来と現在の間を行き来しながら、自らの行動を最適化する」(デービッド・イングバール博士)

目標を紙に書くと達成率が上がるというのも本書に登場しますが、自分のやりたいことをはっきりさせ、それを意識することで、未来の自分が形作られていく。

確かに現在の自分というのは過去の自分の選択や考えをもとにしてできています。
だとしたら、未来の自分というのは、これからの自分の意志が形作っていくということです。

それがわかったなら、もう漫然と時間が過ぎていくのをだまって見ているわけにはいきません。
早速今日から毎日10分時間を取って、「本当の自分さがし」をして、自分を見つけましょう!

それが5年後のなりたい自分のスタートです。

こんな簡単な方法で人生が変わるなら、やらないわけにはいきませんよね。

本書は著者の河合薫様より献本していただきました。
ありがとうございました。

目次

はじめに
レクチャー1 ココロノートとは?
レクチャー2 自分史を作る
レクチャー3 サクセスストーリーを作る
レクチャー4 マイ・キャリアを作る
エピローグ

関連書籍

 

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