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栗田正行(著)『9割の先生が知らない! すごい時間術50のルール』学陽書房【本の紹介】現役高校教師に学ぶ、ビジネスパーソンも真似すべきすごい時間術7つのポイント

おはようございます、一龍です。

前回に続いて栗田正行先生の本をご紹介。
今回のテーマは時間術。
日本の先生は世界一多忙といいますが、そんな多忙な業務をこなしつつ、6冊目の著書を世に出した栗田先生の時間術は、ビジネスパーソンにとっても学ぶ点が多いと思います。

今回は『9割の先生が知らない! すごい時間術50のルール』の中から 、僕自身の経験とも照らしあわせて7つのルールをポイントとして紹介します。

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栗田正行(著)『9割の先生が知らない! すごい時間術50のルール』より、現役高校教師に学ぶ、ビジネスパーソンも真似すべきすごい時間術7つのポイント

★「効率化」でアップするのは給与ではなく「持続力」

教師にかぎらず、仕事の効率化がすぐに給与アップに繋がるわけではありません。
ではなぜ「効率化」しようとするのか。
「効率化」をすることで、「持続力」アップに繋がるのだと著者はいいます。

 誤解を恐れずに言えば、仕事は手抜きを見つけるゲームです。これはただ単に楽をするため、という意味ではありません。あなたに余裕ができれば、その分のエネルギーを自分や子どもたち、保護者のために使うことができ、感謝され、信頼されるようになります。この善循環スパイラルを生み出すことで、あなたは永く先生を続けられるのです。

ビジネスパーソンの場合もこの「善循環」はすごく重要。

仕事に余裕ができることでベストコンディションを維持して仕事に取り組む事ができます。
毎日心身ともにベストな状態で仕事に取り組むことで、仕事の質も向上します。

また、それと同時に仕事の内容をより重要な事柄、いつもやろうやろうと思っている「重要だが緊急ではない」仕事に着手することもできるようになります。

結果、長期的な目で見れば、「効率化」することで大きな成果を生み出すことになります。

ちなみに著者が説く効率化するための「3つの方法」は以下のとおり。

(1)仕組み化する
(2)自分でなくともできることは頼む
(3)過剰品質に気をつける

詳しくは本書で。

★「人生をやめる」なら「先生をやめる」

心の不調をうったえる先生が増えていると聞きます。

著者も

通勤時に「この電車に飛び込んだら楽になるかなぁ」と毎朝思っていた

時期があるそうです。

 誰でもいざとなったら逃げる権利があるということです。人生をやめるくらいなら先生をやめるという選択肢もある

ということを著者は説きますが、これはビジネスパーソンも同じこと。
「過労死」とか「ブラック企業」と言った言葉を聞くようになって久しい昨今、心の不調をうったえるビジネスパーソンが増えています。

その対策として聴者は、視野を「広く」持つことをすすめています。

・人と会う
・自分が夢中になれることに没頭する時間を持つ
・本やメディアを通して、教育以外の現場を知る

こういったことを意識するだけでも、自分を追い詰めることを防げるといいます。
ワークとライフはイコールではありません。

生活のなかで、うまくメリハリをつけたり、気持ちの切り替えをすることが、職業人としての持久力を維持することにつながるのです。

★仕事に時間の「軽重」をつける

著者は仕事に対して「重い」「軽い」という見方をするそうです。
具体的には次のように分けているといいます。

[重い]じっくり時間をかけて行う仕事。主に、子どもや保護者に関する仕事を指します。

[軽い]なるべく時間をかけずに効率的に処理すべき仕事。事務処理・書類作成を指します。

先生という職業の場合、生徒と保護者に直接関係する仕事が最優先。
一番時間をかけるべき項目です。

その最優先、重要項目にエネルギーを重点的に投入しようということです。

ビジネスパーソンにとってもそれぞれの職種で最優先事項があるはずです。
まずは仕事の「重要度」を見分けることからはじめみてはいかがでしょう。

その「見分ける力」を身につけずに、与えられた仕事をこなしているだけでは、力を入れるべき仕事がわからず、重要な仕事がおろそかになっていても気がつかないかもしれません。

日頃から「軽重」を見分ける目を養いたいですね。

★「まとめてやる」のが時短の基本

現代のビジネスシーンではマルチタスクの能力が求められるシーンが多いと思います。
しかし著者はそれには反対。

一つのことを一生懸命になってやることが結果的に効率的な仕事のやり方

といいます。 

「いろいろなことを一度にまとめてやる」のではなく、「同じ種類の仕事を一度にまとめてやる」ことが時短の基本なのです。

学級通信やプリントなどの「原稿作成」なら同じ種類の仕事をまとめてする。
「印刷」なら印刷という作業をまとめてするということです。

職場によっては印刷機やコピー機がデスクから離れたところにあることもあります。
そういった場合はまとめてすることで、移動時間も短縮できます。

「コピー機までの移動時間なんてほんの数秒」と思うかもしれませんが、その数秒もちりも積もればなんとやらで、けっして侮れないものです。

常に「これとこれはまとめてできるな」ということを考えながら仕事をすることが時間短縮につながります。

★仕事は「引き算」

 誤解を恐れずに言えば、仕事(とくにルーティンワーク)では手の抜きどころ探しが時間を生み出すために必要不可欠なスキルなのです。

「常に全力投球」というのは聞こえはいいですが、現実的に不可能です。
私たちの集中力や体力、そして時間には限りがあります。

そして、どの職場にも「今までやってきたから」とか「そういうきまりだから」といった、「みんながやっているけれど、本当は必要ない仕事」が結構存在するものです。

そういった意味のない仕事を思考停止状態でするのは辛いものです。

 何もいわず、ひたすら与えられた仕事をこなすことはもうやめましょう。その仕事にはどんな意味があるのか。これを考える習慣こそが、仕事を引き算するベースとなります。

★自分の時間は自分で「守る」

 著者には近づかないように気をつけている「2タイプの先生」がいるといいます。

タイプ1 愚痴・不満ばかりを言っている先生

[特徴]このタイプの先生は過去に執着し、変えられないことに対して、いつまでも持論を振りかざします。いっしょにいると、愚痴や不満が伝染してしまうので要注意です。

[対処法]とにかく近づかないことが一番です。決して反論してはいけません。なぜなら、さらに話が長くなるからです。

タイプ2 時間泥棒な先生

[特徴]自分の話を聞いてほしい、自分のやってほしいことをやってもらいたい先生。観察するとよくわかりますが、相手は誰でもかまわないのです。自分がスッキリすると、相手の話は聞かず、自己都合を優先します。

[対処法]こちらも忙しそうなフリをして近づかないことが一番です。

先生に限らずこの2タイプはどこの職場でもいると思います。
著者が言うようにこの2タイプには近づかないのが一番です。

相手が自分より年長者だったりすると、「今忙しいから」と拒絶しにくく、延々話を聞かされることになる場合もあるでしょう。

しかし「自分の時間を守ることは自分の人生を守ること」と同じです。

反感を買わないように上手く間合いを取りましょう。

★あなたの時間が奪われかねない、3つの「お」に気をつける

 職員室には、3つの「お」の誘惑が潜んでいます。その3つとは、ずばりおしゃべり・お菓子・お茶(コーヒーを含む)てす。

この3つの「お」は、職員室にかぎらずどこの職場にもあるんじゃないでしょうか。
特に夕方から夜にかけて小腹がすいてくるとついつい手が出てしまうし、自分自身が食べなくても誰かがカップ麺なんか食べたりしたら、その美味そうな香りでもう集中できなくなりますよね。

 この解決法の一つとして、どうしても集中したい時には誘惑するものがない部屋にこもり、仕事に没頭するということが挙げられます。

使っていない会議室を利用したり、外回りの人なら仕事に集中できそうなカフェをいくつか開拓てしおくといいでしょう。

ちなみに本書では「集中」することの大切さを説明する際、

トリンプ・インターナショナル元社長の吉越浩一郎氏は12:30〜14:30を「がんばるタイム」と名づけ、この時間に、重要な仕事に集中することを社員全員に命じました。

という例が紹介されています。

実は私自身がこの「がんばるタイム」をパクって、「ひとりがんばるタイム」を実践するようになってからほとんど残業をしなくてすむようになりました。

毎日定時に帰ることができるようになり、毎日残業している若手から「どうしたらそんなに仕事が片付くんですか?」と質問されたこともありました。

一日に2時間集中できるのが理想ですが、30分だけでも集中できる時間を作ると、自分でも驚くほど仕事が片付きます。
ぜひ試してみてください。

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栗田正行(著)『9割の先生が知らない! すごい時間術50のルール』:感想とまとめ

いかがだったでしょうか。
今回とりあげた7つのルールは、僕自身の経験からも納得できるものをピックアップしました。

僕が実際に実行してきたのは

・仕事に「軽重」をつけること
・「ひとりがんばるタイム」を実行して集中して仕事を片付けること

この2点に集約されます。
これを実行しだしてからは、定時で帰ることができるようになりました。

その分できたプライベートの時間をブログを書いたり本を読んだりすることにあてて、ここ数年過ごしてきました。

細々とでもブログを続けてこられたのはこのお陰です。

ところが昨年から「ひとりがんばるタイム」が崩壊するようになりまして、その原因が僕の状況に関係なく話しかけてくる年上の同僚たちなのです。

そのうちのひとりは上記タイプ1の「愚痴・不満ばかりを言う」とタイプ2の「時間泥棒」を足した人で、その上「お菓子」を持ってくるという強者。

本書を読んでいて、「あの人、全部当てはまるやん!」と思わず苦笑いしてしまいました。
多分どこの職場にもひとりや二人はいるでしょう。

こういうタイプの対処法はもうはっきりしていて、「逃げる」しかありません。
自分のデスク以外に、一人で仕事ができる場所を見つけましょう。

気をつけて欲しいのは、こういう状況の場合、職場にうるさい人がいて、職場より自宅のほうが集中して仕事ができるとなって、いったん家庭に仕事を持って帰りはじめると24時間仕事から離れられなくなることです。

あなたは長い人生で仕事を続けるマラソンランナー。
人生は決して短期決戦ではありません。

毎日ベストコンディションで走り続けることが大切です。
そのための時間術。

栗田先生の50のルールから少しずつ真似して、長い職業人人生を健康に走りきりましょう。

◆まとめ

・仕事は「すべてに全力投球」しない

・仕事に集中できる時間と場所を確保する

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本書は著者、栗田正行先生より献本していただきました。
ありがとうございました。

目次

はじめに
第1章 時間の使い方で、あなたの「教師人生」が変わる!
第2章 ちょっとの手間が大きな差になる!仕事の時間術
第3章 クラスの信頼を獲得する!子どもへの時間の使い方
第4章 保護者とはタイミングで勝負せよ!5秒を制する対応術
第5章 職員室で「できる先生」と思われる!上司・同僚とつきあう時間のルール
あとがき

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