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成功哲学はトップアスリートだけのものにしていてはもったいない。【書評】水野俊哉(著)『トップ1%のサッカー選手に学ぶ成功哲学』すばる舎

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おはようございます、一龍です。

今日ご紹介するのは水野俊哉さんの久々の新刊。
成功哲学本の解説書を何冊も世に送り出した水野さんが、成功哲学以上に精通している(?)サッカーを題材に成功哲学を語るという、まさに鬼に金棒、虎に翼な一冊。

サッカーファンはもちろん、そうでない方も必読です!

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はじめに

当ブログの古くからの読者様にはおなじみの水野俊哉さん
成功哲学本のエッセンスをまとめた本が衝撃的だったし、一時はハイペースで出版されていたのですが、最近はすっかり新刊がご無沙汰でした。

ファンとしては寂しい思いをしていたところ、久々に新刊の登場。
しかもそのテーマが、水野さんがおそらく成功哲学よりも詳しいだろうと思われるサッカーを題材にした成功哲学本なのです。

競技人口、競技地域、プロ選手の契約金などなど、どれをとってもサッカーは”キング オブ プロスポーツ”
であることは間違いありません。

そのトップ1%の選手は一体何を考え、どうサッカーと向き合っているのか?

実は彼らは成功哲学の実践者と言ってもいいほど、成功哲学書に書かれている内容と行動がかぶっているのです。

まずは本書のなかで、私が「カッコいいなぁ」と感銘を受けたトップ1%のサッカー選手の名言を中心にピックアップしてみましたので、彼(彼女)らの思考の一端に触れてみてください。

トップ1%のサッカー選手の思考のポイント

 

★誰よりもデカイ夢を見る

 

 「世の中には俺なんかよりすごいことを考えている人がいて、実現した人がいる。ロシアには、結構前になるけど宇宙に行ったガガーリンがいた。宇宙っていうのはすごい。1人ではなく、まわりの力もあったにせよ、あの時代(1961年)に地球から宇宙に行ったんやから、それ(人類初の有人宇宙飛行)に比べたら、ワールドカップ優勝は地球にいて地球上でかなえることのできる話。できないはずがない」
  本田圭祐(ACミラン)『日刊スポーツ』

 実は本田少年の卒業文集には続きがあり、最後にはこう書かれている。
 「一方、世界中のみんなが注目し、世界中で一番さわぐ4年に一度のWカップに出場します。セリエAで活躍する僕は日本に帰り、ミーティングをし、10番をもらってチームの看板です。ブラジルとの決勝戦をし、2対1でブラジルを破りたいです。この得点も兄と力を合わせ、世界の強豪をうまくかわし、いいパスをだし合って得点を入れることが僕の夢です」

★自己中である

 

 「『聞くが、聞かない』、これが俺の哲学だ。『監督に耳を傾けて多くを吸収して学ぶが、嫌なことには耳を貸さないで自分が信じることを貫き通す』、これが俺流だ」  ズラタン・イブラヒモビッチ(パリサンジェルマン)

 「聞くが、聞かない」これがイブラヒモビッチのモットーだ。<中略>
 要は、人の話を聞くことは大事なのだが、あくまで判断基準は自分でなければいけないのだ。
 そうでなければ監督やコーチのいうがままにプレースタイルが変わってしまいスランプになったり、何の特徴もない選手となってキャリアを終えるハメになるだろう。
 もしくはプロとしてデビューすることすら難しいかもしれない。

★キラーインスティンクトを備えている

 

 「日本に欠けていたのは殺し屋の本能、チャンスがあったら絶対にそれをものにするという気迫。それがないから勝てなかった」  イビチャ・オシム(元日本代表監督)『スポーツナビ』

 スピード、テクニック、ヘディング、ポストプレー、前線からの守備。
 現代のフォワードに必要とされる要素は多岐にわたるが、どれも練習で習得可能なスキルである。だが、試合を決定付ける一撃を決めるには、上記以外に1つだけ必要不可欠にして習得不可能なスキルがある。
 それが、キラーインスティンクト、通称”殺し屋の本能”である。<中略>
 平々凡々とした社会人生活から抜け出したい時、脳のストッパーを外してみよう。
 アドレナリンが噴出し、あなたの「キラーインスティンクト(殺し屋の本能)」が目覚めるはずだ。

★セレンディピティを発揮する

 

 「上手い奴がゴールするんじゃない。ゴールする奴が上手いんだ。ボールは追いかけてる奴にだけ転がってくる」  岡崎慎司(1・FSV マインツ05)

 岡崎といえば2010年南アフリカ大会出場を決めたウズベキスタン戦のゴールが有名である。
 しかし、このゴールもよく見ると、ダイビングヘッドでシュートしたボールが相手DFにあたって跳ね返り、起き上がった岡崎の足元にボールがあったという奇跡のようなゴールである。<中略>
 サッカーは頭脳だけのスポーツではない。走らなければチャンスを掴めない。
 ビジネスに置いても資格試験やMBA理論など知識やパターンを勉強するだけではだめで、現場で汗をかくビジネスマンのみに大きなチャンスが転がってくる。

 

★ドリームキラーに打ち克つ

 

 「俺、本気やから。ほっといて欲しいんよね。W杯までの俺のことは忘れてくれてもいいくらい。聞かれるから、答えるけど。見ておけ、としか言えない。、無理だと言っているヤツは、どうせ俺に見返されると思う。覆されるんや、と。俺はそんなん(批判的発想)に惑わされへんしね」  本田圭祐(ACミラン)『日刊スポーツ』

 「年収1億円を稼ぎたい」「会社を辞めて起業したい」「アイドルと本気で付き合いたい」「ミュージシャンになりたい」・・・このような夢を語ると、普通は、親や学校の先生、会社の上司や同僚、奥さんや親戚のおばちゃん、地元の友人や先輩までもが「それは無理だ。やめたほうがいい」と客観的かつ良心的なアドバイスをしてくれるだろう。
 しかし、本気で夢を叶えたいと思っているならmそういう人の意見に耳を傾ける必要はない。
 なぜなら彼らは「ドリームキラー」だからだ。

★言葉ではなく、態度で見せる

 

「苦しくなったら、私の背中を見て」  澤穂希(日本女子代表)
 

 強豪国を相手に90分を戦い切る。その心理的、体力的な負担は誰もが同じだ。苦しくなったら足が止まることもあるだろう。それはキャプテンである澤だって同じはずである。
 そんな状況下で発せられたセリフが先に2つの名言をミックスしたかのような「苦しくなったら、私の背中を見て」だった。
 どうだろう。
 あなたの職場の上司や社長で、ここまでのセリフをはける人はいるだろうか。まずいまい。男が男に惚れるというが、男女ともについていきたいと思わせる男っぷり、いや女っぷりだ。

感想

 

◆トップアスリートは成功哲学の実践者

最初にお断りしておきますが、私はサッカーは全然分かりません。
Wカップ開催中も野球中継を見ていた男です(汗)。

したがって、本書に登場する外国人選手はメッシぐらいしか名前を聞いたことがありません。
日本人選手も超有名どころしか知りません。

なので、本書に登場するサッカーの試合に関するエピソードについては何も語れません。
が、いち成功哲学書マニアとしてなら本書を語れるかなと思い、その立場で書評を書かせていただきます。

まず、本書は非常に面白いテーマ設定だと感心しつつ読ませていただきました。
著者の水野さんがサッカーのトップ選手は成功哲学の実践者だと感じていたと書かれていますが、サッカーに限らずトップアスリートは成功哲学のエッセンスを実践していることを私も感じていました。

例えばイメージトレーニング。

成功哲学では「思いは叶う」として、自分が成功している姿、なりたい自分のイメージをビジョン化してくり返しイメージしなさいと教えています。

これ、スポーツの世界ではとてもポピュラー。
高橋尚子さんがオリンピックのマラソンで、スタートから一位でゴールしてメダルをもらうシーンまでイメージしていた話は有名です。

ところが、スポーツの世界では当たり前のことなのに、一般人が成功哲学書を読むと胡散臭く感じるのはなぜでしょう?

これが私は不思議でしょうがありませんでした。
やはりスポーツの世界のほうが、潜在意識の活用など、成功哲学を一歩も二歩も進んで実践しているということなのでしょうか。

◆目標がはっきりしている

一つ言えるのは、スポーツの世界のほうがはっきりとした目標設定がしやすいということはあるでしょう。

これも定番の成功哲学ですが、目標を紙に書き出すと叶うというのがあります。

どの競技でも、若い新鋭アスリートが登場してきてオリンピックなどの国際舞台で活躍すると、小学校の時の卒業文集が紹介されますよね。

するとかなりの確率で、「オリンピックでメダルを取る」とか、「世界大会で優勝する」と書かれてあります。

ところが一般企業で成功した人の文集で、「IT企業を起こして、年収10億は超えたいです」などということを書く子供はいません。

スポーツの世界は子供にとっても目標設定が簡単でイメージしやすく、しかも一旦設定したらそれに向かって努力すべきこと(練習)も分かりやすい。

そういう意味では、もっとも成功哲学を体現しやすいのがスポーツの世界なのかもしれません。

そして我々一般人は、スポーツ界が実践していて、その効果をテレビやスタジアムで目の当たりにしているのですから、我々の生活に取り入れていくことをオススメ。

本書を読んで、「トップアスリートってすごいなぁ」で終わったらもったいないですよ。

◆本田圭祐、恐るべし

そんなことを思いながら本書を成功哲学マニアの立場にたって読ませていただいておりましたが、「この人だけは桁外れに日本人離れしている」と感じた選手がおりました。

それが本田圭祐選手。

サッカー音痴の私は「なんか変わった選手」というイメージしかなかったのですが、本書で彼の言動、そして卒業文集を読んでみて、

「これは今までの日本人にはいなかった人種。怪物、傑物のレベルだ!」

と感じました。

まわりの言動に左右されない確固たる自己をもち、目標(Wカップ優勝)を公言してはばかるどころか周囲を巻き込む求心力。

そしてなんといっても、「彼が言うなら本当に優勝するかもしれない」と思わせる空気感を醸し出す希有な存在。

ついに日本人選手にもこういう人が出てきたのかと。

これは楽しみですね、かれはまさに成功哲学の実践例として今後も注目していくといいと思いますよ。

ということで、これからは成功哲学マニアの立場から本田選手の言動に注目してみようと思った一龍でした。

本書は著者の水野俊哉様、すばる舎の上江洲様より献本していただきました。
ありがとうございました。

目次

はじめに
CHAPTER1 夢
CHAPTER2 才能
CHAPTER3 マインド
CHAPTER4 チーム
CHAPTER5 マネジメント
おわりに

関連書籍

ほぼ同時期にもう一冊水野俊哉さんの新刊が出ています。

こちらも成功哲学に精通した水野さんにとって、ど真ん中ストライクな本。

合わせてお読みください。

 

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