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藤岡豪志(著)『語が得意科目になる「印つけ」読解法』Discover21【本の紹介】「印つけ」読解法で、お子さんの国語力をアップ! 他の科目の成績も伸びますよ!

おはようございます、一龍(@ichiryuu)です。

みなさんは国語って得意科目でしたか?

実は僕は高校3年生のある時期から急に国語が、特に現代文が得意科目になりました。

それにはいくつかきっかけがあったのですが、その一つを思い出させてくれたのが今日ご紹介する『国語が得意科目になる「印つけ」読解法』 です。

本書で紹介されているような「印つけ」をしながら問題文を読むというテクニックをある参考書で身につけてから、僕にとって国語は確実に得点を取れる科目となったのです。

今回は本書で紹介されているテクニックの一部を紹介したいと思います。

 

藤岡豪志(著)『語が得意科目になる「印つけ」読解法』:ポイント

 

★「国語なんて勉強してもしょうがない」は大間違い

「国語は勉強してもしょうがない」と思っていませんか?

実は僕もある時期まではそう思っていました。
数学や英語と違って、日本語だから特別に授業を受けなくても不自由しません。
 
だから、「国語はセンス」だと思っていたし、そもそも勉強の仕方もわかりませんでした。
 
しかし著者は、国語に限らず「やる気」と「スキル」があれば、どの教科も点数が伸びるといいます。
 
そして、各教科の中でも国語は特別に重要な科目です。
なぜなら、
 
「国語ができる子は理解力が違う」
からです。
 国語というのは、他の教科のベースとなる科目といえます。
 つまり、国語ができると他の教科もできるようになるし、国語ができないとほかの教科もできるようにはならないということです。
したがって、
お子さんの学力を改善するには、「まずは国語」ということになります。
 
そして、本書では
 
文章を読むのが苦手な小学生が、文章をラクに読めるようになるきっかけとして非常に優れたスキルとして、◯印をつけたり傍線を引いたりしながら文章を読む「印つけ」の方法
が紹介されています。

★まずは「偏差値55」を目指す

本書で著者はまず「偏差値55」を目指すことを提案しています。

なぜなら中学受験をする場合

国語の偏差値が55くらいはないと、難関校の文章、設問の意図がつかめない
 
からです。

そのための勉強方法として以下のように各ステージごとの勉強のポイントや目標を設定しています。 

 
・【小学3年生以前】漢字の学習をしっかりと!
童話やお子さんの好きな本を親御さんが読み聞かせる
漢字を覚える(5年生の初めにはパーフェクトにしておく)

・【小学4年生以前】言葉の正確な意味を教える
読み聞かせ、漢字の練習に加えて、教科書や塾のテキストの文章を1つひとつ正確に読むことを心がける。
文章を音読させる。
「意味」のわからない言葉を辞書で引いたり、口頭で教える

・【小学5年生】問題を丁寧に解かせる
    漢字、テキストの文章の正確な「読み」「意味」の確認に加えて、設問を正確に読み取る練習をする
    毎日長文を一題解く「一日一長文」

・【小学6年生】秋以降は、いよいよ過去問に挑戦!
    志望校の「過去問」を解く
ポイントになるのは語彙力(漢字力を含む)と数多く文章を読むことでしょうか。

★なぜ「印つけ」をするのか

さて、「印つけ」のテクニックについてですが、なぜ「印つけ」をするのでしょう?
著者は国語ができない子どもについて

おそらく国語ができない子をは、文章を漠然と読んでいます。
 
と分析しています。

字面を追っているだけで内容が頭に入ってきていないというか、文章の流れや変化に注目できていないんですね。 

 
「印つけ」とは
文章に書かれていることを「見える化」すること
 
です。

つまり、「ここが大切」、「ここで文章の流れが変わった」、「ここに登場人物の心のなかが現れている」と言った重要な箇所をチェックして進んでいく、いわばポイントラリーのような読み方です。 

なお、どのようなポイントにしるしをつけていくかですが、著者は文章読解が苦手なお子さんには、次の「着眼点」を持つようにすすめています。
 
・物語→「登場人物」

・論説文、説明文 → 「話題」

これらの着眼点には◯印をしながら読む
・物語→「人物の気持ち」「大事なできごと」
・論説文、説明文→「著者の考えがまとまっているところ」「重要文」
・随筆→「著者の感想」

これらの着眼点には「ー線」を引く
 

★(例)印つけのしかた    物語文の場合

最後に印つけの例として、物語文の場合の印の付け方についてポイントをピックアップしてみます。

物語では、「人物」がいろいろな「できごと」にあうなかで、さまざまな「気持ち」を抱きます。
こうしたことを通して、作者は読者に「何か」を伝えようとしているのです。つまり物語の骨格は「人物」「できごと」「気持ち」です。
小説などでは作者の気持ちを問う問題がよく出題されますが、「人物」「できごと」「気持ち」を追っていけば、確実に答えを導くことができます。
以下、その方法の要点をピックアップしておきます(詳しくは本書で)。
 
・印つけルール1    「人物」に◯をする
「人物」が出てきたらその人の名を◯で囲みます。「だれ」が「どうした」のかという視点で読み進めます。

・印つけルール2      主な「できごと」「気持ち」にー線を引く
物語では、必ず何かしらの「できごと」が起きます。作者は明確な意図をもって「できごと」を起こすからです。
また、「できごと」の起こるところには、人物の「気持ち」も隠れています。

・印つけルール3      「場面の変わり目」「V印」を入れる 
1つの物語は、いくつかの「場面」から成り立っています。
場面の変わり目に「V印」を入れると、全体の構成が目に見えやすくなります。

藤岡豪志(著)『語が得意科目になる「印つけ」読解法』:感想など

いかがだったでしょうか。

実は本書には、「物語文」だけでなく、「論説文」「随筆文」の「印つけ」方法も解説されています。
今回は割愛させていただきましたが、それというのもこのメソッド自体がとてもシンプルだから。

細かいコツはあるものの、ブログ内で紹介したらほぼそれで真似できてしまうと思われ。

しかしそれだけシンプルということは、誰でも身に付けることができるということの証明でもあります。

さて、本書内で「国語はすべての科目のベース」と言ったことが書かれています。

これ、僕もすごく同意。

結局算数や理科にしても、思考は「言葉」で行うもの。
問題はかならず文章で出題されていますし、当然ながら教科書も参考書もすべて文章で解説。

文章理解力が他の教科の成績の伸びと大きく関わってくるのは当然です。

本書でこういった図が登場しますが

 
これを見てピンときたのは、「国語はOSだ」というイメージ。
PCは基本ソフトのOSがベースにあって、その上で各アプリケーションソフトが動きますよね。

国語ってまさに勉強のためのOS的役割なのです。
これをほっといて学力が伸びるというのはあり得ません。

なのに「国語は勉強しても無駄」的な雰囲気に流されているなんてもったいないというか、大損してしまいます。

かくいう私も高校3年生までは似たような考えを持っていました。
古典や漢文はある程度勉強しないとできませんが、国語(現代文)の勉強なんてしても無駄だと思っていたのです。

ところが一冊の参考書と出会ってその考えは一変。
いやそれどころか成績も一変しました。

その参考書、もうタイトルも忘れてしまった(薄緑色のハードカバーだったのは覚えている)ため、ご紹介できませんが、本書のような「印つけ」読解法を解説している参考書でした。

その参考書との出会ったことで、「国語は確実に答えを導き出せる科目」という印象に変わり、いつでも高得点を出せる得点源となりました。 

 
今回本書を読んで、「そういえばこういう読解法を大学受験でやったなぁ」と思い出したわけですが、今思うと、あれ以来文章を読むことがすごく楽になったように思います。

そして、学校の勉強で一番役に立っているのが国語だなとも最近思います。
仕事ってほとんどが文章読解と文章作成ですからね。

さて最後に、本書後半に載っている実際の中学入試問題を「印つけ」しているものを掲載しておきます。 

 
 

これは横浜蓋葉中学(2003年)の入試問題で、論説文です。

模範例としてこんな風に「印つけ」がされています。

で僕も自分で「印つけ」をしながら解いてみました。

こんな感じ。
なんか線を引きすぎのような感じもしますが、印つけながら読むと集中力も持続される気がします。

で、肝心の得点ですが・・・

フフフ、ほぼ100点でした!(記述問題は自分で採点できないからそれはカット)
まだまだいけるぜぇ、なんて調子に乗りそうですが、これ中学入試問題ですからね。
小学生が解く問題を満点とったからって喜んでもなぁ・・・

身につければ絶対国語が得点源になる!
お子さんの国語力を伸ばしたいという親御さんはぜひ。

本書はDiscover21社様より御恵贈いただきました。
ありがとうございました。

目次

はじめに
第1章 国語は、生まれつきのセンスではありません!
第2章 文章がラクに読めるようになる「印つけ」読解法
第3章 国語が得意科目になる「印つけ」読解法【実践編】中学入試問題に挑戦しよう!
おわりに

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