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ノートとともに人生を進化させる【書評】高橋政史(著)『頭がいい人はなぜ、方眼ノートを使うのか?』かんき出版

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おはようございます、一龍です。

今日ご紹介するのは、方眼ノートに特化したノート術本。
著者の高橋正史さんは、経営コンサルタントとしてのべ2万人に「ノートスキルの指導」を実施し、「読み・書き・プレゼン」力を養成する私塾も主催する方。

「ノート術なんてもう出尽くしてるでしょ」なんて重いながら読み始めたら、これはかなりのスゴ本でしたよ!

 

はじめに

冒頭でも触れたように、著者はたくさんの方にビジネスの現場で役立つ実践的なノート術をアドバイスしてきた方。

その著者が薦めるノート術は、なぜ方眼ノートなのか?そしてどのように使うのか?

まずはそのポイントからどうぞ!

方眼ノート術のポイント

★方眼ノートの効果

1.記憶力がアップする(記憶回路が太くなり、学んだことが忘れにくくなる)
2.ロジカルシンキングができる(事実・解釈・解決策を考えるロジカル脳を強化できる)
3.問題解決力が高まる(複雑な問題も論理的に整理でき、解決策を見出せる)
4.プレゼンがうまくなる(ノートがそのまま、伝える力の強いプレゼン資料になる)
5.モチベーションが上がる(書き心地がよく、ノートが美しく、やる気がアップする)
6.勉強力が高まる(子供の勉強、受験勉強、資格試験などの学習効果が高まる)

★頭のいい人のノート「3法則」 

 

法則1 「方眼ノート」を使う
法則2 「見出し」をつける
法則3 「3分割」して使う

★世界のトップエリートが実践する「黄金の三分割」

 コーネルノートは、あらかじめ「ノート(板書)」「キュー(気づき)」「サマリー(要約)」と3分割されています。東大合格生の多くがノート2ページを見開き1枚で使い、左ページに「板書」、右ページに「気づき」と「要約」を書くのと全く同じ構造です。
 マッキンゼーでは「空・雨・傘」、アクセンチュアでは「ポイントシート」と、外資系コンサルタントは、「事実」→「解釈」→「行動」の3分割で思考を展開します。
「事実=板書」
「解釈=気づき」
「行動=要約」

★外資系コンサルタントは、方眼ノートを「ヨコ」向きで使う

 外資系コンサルタントは「木を見て森を見ず」ではなく、「木を見て森も見る」思考をします。全体像(森)を把握しながら、ポイント(木)を押さえた思考ができるのです。
 ノートをタテではなく「ヨコ」で使うのはなぜか?それは、人間の思考は「眼球の構造」に左右されるからです。人間の「眼」は左右、ヨコに2つ並んでいます。そのため、視界は紙の向きがタテより「ヨコ」のほうが広くなります。

★使う色は「3色以内」

 外資系コンサルティング会社の中には、方眼ノートに使う色は「単色(黒か青)」、チエックやフィードバックのときには「赤」を使うという暗黙のルールがあります。
 黒や青でノートを書き、赤を「決めの色」として使う。つまり、本当に重要なポイントや修正すべきポイントは赤。
 こうしてシンプルに色を使い分けると、ノートをとりながら自然に重要なポイントに思考がフォーカスされていき、意味のないものは捨てる決断ができるようになり、課題解決のスピードとクオリティがどんどん磨かれていきます。<中略>
 色は最大3色まで。
 この1点を守れば、あとでノートを見直したとき、色を見るだけで優先順位やインプットしたときの頭の中が再現でき、情報整理やアウトプットの効率はさらに高まります。

★新聞のように「見出し」をつける

 上から3〜5cmのところに区切り線を引いて、見出しスペースを設けて使うようにしましょう。
 そのページに書かれている情報について「見出し」をつけ、ここに書く習慣をつけるようにしましょう。
 見出しのない新聞が想像できないように、見出しのないノートのページは理解スピードが落ちます。

★1テーマ1ページに限定する

 新聞記事の特徴は、1つの記事が「何について書かれた記事なのか?」=1テーマと、「何を伝えたいのか?」=1メッセージで構成されていることです。だから、1本の見出しで情報をすっきり整理できるのです。<中略>
 方眼ノートのよいところは、文章を書き続けるタイプのノートではなく、どちらからというと図などを描くのに適していること。必然的「1テーマ1ページ」にしやすいのがその特徴です。

★「3種類の矢印」を組み合わせて使う

    • 展開の矢印・・・細い線の矢印は、論理展開を示します。矢印があることで、思考の流れが一目でわかります。
    • 要約の矢印・・・三角形の矢印を使います。いろんな情報を踏まえて、要約した箇所が一目で見つかります。
    • 強調の矢印・・・太い塗りつぶし(赤のケースが多い)の矢印を使います。ひと目で強調ポイントが探せるのが特徴。

感想

◆学校でも会社でも教えてくれないノート術

いやぁ、ノート術なんてもう出尽くしただろうと高をくくっていましたが、まだまだあるもんですね。

「ポイント」にピックアップしたいテクニックが満載だったのですがこのへんで自重、ストップです。

本書冒頭で「ノート術は学校でも会社でも教えてくれない」とありまして、実際学校ではノートをとることを習慣付けられてもとり方までは教えてくれません。

よく考えてみれば不思議なことですよね。

その結果、各自思い思いのノート術となっていくわけですが、あなたはこんなノートを使っていませんか?

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これらは「能力に蓋をするノート」なのだそうです。(私結構当てはまってます・・・汗)

よく、成功したければ成功者の真似をしろ!、仕事で一人前になりたければできる人の真似をしろ!と言いますよね。

ノート術も同じです。
本書をテキストとして、ノート術を再構築してみるのも、人生の突破口としていいのではと思います。

◆キモは「伝える」機能か?

本書は方眼ノート術の利点や

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基本的なテクニックの解説が前半で解説されており、後半では「勉強ノート」「仕事ノート」「プレゼンノート」の解説へ展開されていきます。

その過程で解説されているノートの3大機能。

ノートには「覚える」「考える」「伝える」という3つの機能がある

としていますが、これは目からウロコでした。

学生のときは「覚える」ために、社会人になってからは「考える」ためにノートを使っているというのは、経験から自然と実行していますよね。

で、その先に「伝える」を意識すると「プレゼンノート」と進化する。

例えばこれは「勉強ノート」の一例ですが、

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右下に「要約」のコーナーがあります。

見開き1テーマで書いてきた内容を図解で視覚化したりしながら「まとめ」るわけです。

この作業が「伝える」につながっていって「プレゼンノート」となり、それが「お金を稼げるノート」へと進化するのです。

逆に言えば、最初から「伝える」ことをゴールと意識してノートを工夫することがノート術のキモということ。

自分だけのためのプライベートノートから「伝える」ことをゴールと設定したノートへの進化がノート術をレベルアップするカギだってのですね。

◆あなたの「夢を叶えるノート」へ「ノートを進化させる」

さて最後に。

本書巻末に、おわりにとして、あなたの「夢を叶えるノート」と題した1章があるのですが、その中の一節にグッとくる言葉がありました。

それは「ノートを進化させる」という言葉。

次のステージにのぼるために、人は「人生で3度」ノートを進化させる。
13歳で「勉強」のためにノートを進化させ、
22歳で「仕事」のためにノートを進化させ、
28歳で「勝負」のためにノートを進化させ、
そして、いま、あなたは方眼ノートの1ページに、これから生まれる「1つの物語(ストーリー)」を描いています。

「ノートを進化させる」ことは、次のステージへの旅立つためのチケットのようなもの。
「方眼ノート」とペンと「あなたが描く夢(ビジョン)」で未来が生まれると著者は語ります。

ちょっとおおげさに聞こえるかもしれません。

しかし、これまで数多くの成功本やノート術本を読んできましたが、本書はノート術にはまだまだ可能性があるのかもしれないと感じずにはいられない一冊でした。

勉強や仕事の道具としてだけでとどまらず、「人生のパートナー」としてノートとともに歩みたいと考えているなら、本書は必読です!

本書はかんき出版、酒泉様より献本していただきました。
ありがとうございました。

目次

はじめに
第1章 人生を変えたければ「ノート」を変えよう!
第2章 マッキンゼーのコンサルタントが必ず使う「マッキンゼーノート」の秘密
第3章 人生の基本!「勉強ノート」をきわめる!
第4章 仕事ノートは「捨てる!」ノート
第5章 一生の武器になる!「プレゼンノート」をきわめる
おわりに

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