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メンタリストDaiGo(著)『最短の時間で最大の成果を手に入れる 超効率勉強法』学研プラス【本の紹介】キモは日常をアクティブすぎるほどのアクティブラーニング化すること

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こんにちは、一龍あらため、旅とガジェット好きの読書屋ことなおさん(@ichiryuu)です。

今日ご紹介するのは

メンタリストDaiGo(著)『最短の時間で最大の成果を手に入れる 超効率勉強法』学研プラス

です。

当ブログではコンスタントにメンタリストDaiGo本のレビュー記事を投下していくわけですが、本書のテーマは「勉強法」。

一応、教育の現場で働いてきた僕の専門分野でもありますので、とても読むのを楽しみにしていた本です。

まずは、気になるポイントの読書メモをシェア。

メンタリストDaiGo(著)『最短の時間で最大の成果を手に入れる 超効率勉強法』読書メモ

★やってはいけない7つの勉強法(抜粋)

ハイライトまたはアンダーライン

 心理学者の多くは、ハイライトやアンダーラインを「ただの気休め」と呼んでいます。覚えたいことを脳に刻み込むには、ハイライトやアンダーラインは全く使えません。

 問題なのは、ハイライトを引いただけで脳が満足してしまう点です。この時点では、脳はあくまで重要な情報を選別しただけで、この内容には覚える価値があるとまでは考えないのです。

 さらにハイライトには、特定の情報にだけ意識を集中させるため使える知識として身につかない、というデメリットもあります。

テキストの再読

 再読の効率が悪い理由は、勉強法として「受け身」だからです。

 そもそも人間の脳は、興味を持てないような情報は、うまく取り込めないようにつくられています。ボーッと本を読んでいたら、ページ数だけは先に進んだものの内容が全く頭に残らなかったというような体験がある人も少なくないでしょう。

忘れる前に学習する

 「忘れないうちに復習する」というアドバイスは完全に間違いで、本当は「忘れた頃に復習する」が正解だったのです。

 忘れないうちに復習を行うと、脳は次のように考え始めます。
「すでに知っている情報だから記憶しなくてもいいな・・・」
 結果として、せっかくの復讐は頭に残らず、無意味に時間を使っただけになってしまうのです。
 一方で忘れた頃に復習した場合、脳のリアクションがこうなります。
「わざわざ思い出そうとしているということは、この情報は大事なものに違いない。ちゃんと記憶しておこう!」
 思い出す作業が脳に刺激を与え、記憶の定着に結びついていく訳です。

★使える勉強法に共通する「たった1つのポイント」

 結論から言えば、答えは「アクティブラーニング」です。
 これは名前が示すとおり、積極的(アクティブ)に学習(ラーニング)に取り組んでいく手法のこと。授業を聞きながらノートをとるような受け身の姿勢ではなく、進んで頭を使いながら学ぶ、これがアクティブラーニングの定義です。

★アクティブラーニング化の2大ポイント

想起

簡単に言えば「思い出すこと」です。

人間の脳が最も活性化し、頭に情報を刻み込むのに最適な時期は、思い出す作業した直後になります。

想起こそはアクティブラーニングの1番大きな柱であり、その重要性は、いくら強調しても足りません。自分の勉強法を見直すときは、「思い出す作業どこかに組み込めないか?」と考えてみてください。

再言語化

 簡単に言い換えると「自分の言葉に置き換えること」となります。

 「再言語化」とは、何かを記憶するよりも、何かを理解するときに大事なポイントです。

 もし理解できないテキストに出会ったら、わかりやすく言い換えるとどうなるだろうと考えてみるのが、アクティブラーニングの基本なのです。

★科学的に正しい「勉強前の準備」(抜粋)

自己超越目標をもつ

 (「自己超越目標」について考えると)「この知識を学べば他の人の役に立つかもしれない」といった感覚が生まれ、つまらない勉強に大きな意味が与えられるからです。
  「自己超越目標」を使うには勉強前にこう考えてみてください。
1.世の中をもっと良くする方法は無いだろうか?
2.今勉強していることが、そのためにどう役にたつだろうか?

音楽

 勉強中のBGMは効率を上げるところが、勉強の邪魔にしかなりません。

 目の前の作業とは関連がないことが耳に入ると、あなたの脳はついそちらの方へ引き寄せられ、メロディーやリズムのパターンを理解しようとがんばり始めます。この時脳は2つの情報を同時に処理しなければならず、負担が増えすぎたせいで学習の能力が下がってしまうわけです。

 風の音や鳥の鳴き声といった「自然音」なら、逆に人間の注意力は上がる

自然の力で集中力を倍にする

 どのような場所でも構いませんが、普段よりも自然が豊かな場所で勉強すると、なんと集中力が2倍になると言う実験結果があるのです。

・勉強の前に一旦裸足になり、軽く芝生や土の上をウォーキングしておく
・かわいい子猫と子犬の写真を見る

★勉強後は「脳を使わない活動」をする

 なぜ、勉強後に頭を切り離す作業が必要なのか? それは既にご紹介したように、私たちのが、2つのモードを使いつつ情報を処理しているからです。

・集中モード:1つの情報だけに意識が向い、必死で知識を取り込もうとする状態
・緩和モード:脳がリラックスし、頭の中にある複数の情報を結びつけようとする状態

学習の成果を出すには、両方のモードが必要になります。

 緩和モードのおかげで、学んだ情報が、点から線になり、より応用が利く知識へと生まれ変わるのです。

★トレーニングで地頭を伸ばせば天才に近づける

 最新の研究で1万時間の法則の元ネタとなった論文に不備が見つかり、実際には、世間で言われるよりも練習の影響力が低いことがわかったのです。

 計算によれば、特定の分野をマスターするために必要な要素のうち、練習の影響力はなんと12%。残りの88%には、周囲の環境やトレーニングの開始年齢など、本人の努力ではいかんともしがたい要素が関わっていました。

1.ワーキングメモリ
2.マインドセット
他の要素とは違って後天的なトレーニングで向上させやすく、この2つを伸ばせば、俗に地頭が良いと呼ばれる状態に変わることができます。

メンタリストDaiGo(著)『最短の時間で最大の成果を手に入れる 超効率勉強法』:感想

◆勉強法を勉強することが成績を上げる近道

いかがだったでしょうか。
今回の読書メモでは、本書に紹介されているたくさんの勉強方法ではなく、ベースとなるポイントに焦点や、これまでの常識をくつがえすものに焦点を当てました。

細かい個々の勉強法については本書をお読みください。

さて、本書巻頭で

あなたが学校で教わった勉強法は、9割が間違っています。

と書かれていて、元教師の僕としてはちょっとカチンと来たのですが、それに続く次の一節

学校の先生は教えるプロですが、決して学び方のプロではありません。そのため、最新の勉強法を習得し、実践しているケースがとても少ないのです。

と言われて悔しいけど納得。

勉強方法を勉強している教師は皆無に等しいというのが現実です。
また、僕自身勉強方法を教師に教わったという経験はありません。

どんな分野でも、やり方をまず学ぶのが常套手段で、勉強においてもそれは同じ。
勉強で成果を出したいのなら、効果的な勉強方法をまずは学ぶべきで、それが成果を上げる近道になります。

おそらく学校では勉強方法は教えてくれませんので、本書に紹介されているメソッドを真似することが効果的でしょう。

◆キモは「アクティブすぎるほどのアクティブラーニング化」のための動機付け

勉強方法は本書の真似をするとして、やはりキモの部分はしっかり理解しておかなければなりません。

勉強をするうえでのキモとは、主体的に学ぶこと。

本書で言うところのアクティブラーニングですね。

長年多数の生徒を見てきましたが、自ら学ぶ内的動機付けがある生徒しか、本当に学力をつけることはできないというのが僕の持論です。

というか、そもそも内的動機付けがない生徒は学習が続きませんからね。

「社会の役に立ちたい」といった大きな目標でもいいし、「〇〇大学に行きたい」といった直近の現実的な目標でもいい。

勉強をする動機がその生徒の中になければ、大きな成果を生み出すことはできないのです。

逆に、自ら学ぶ意欲があれば、極端な話、どんな勉強方法をしても「アクティブラーニング」なのです。

自ら学ぼうとしているわけですから。

メンタリストDaiGoさんは、「アクティブすぎるほどのアクティブラーニング化」という提案をしています。

単に授業やレクチャーの間だけでなく、日常のあらゆる状況アクティブラーニングの実践の場に変えていくのです。

これを実践できればその学習効果は予想以上に大きくなると思いますが、動機無きラーニングはなにをしてもアクティブにはならないので、そこを十分に注意してほしいと思います。

◆アクティブラーニングは万能ではない

最後に、本書は心理学的な実験データを元にした、要するに科学データを元にした有効な勉強法を紹介しいますが、本書に書かれている方法を活かせるのは、一定レベル以上の生徒だと思います。

近年、詰め込みや暗記主体の勉強への反省から、知識を生かして思考を重視し評価する方向へ転換しています。

その一つの現われが、アクティブラーニングの導入ですが、現場の教師は非常に手を焼いています。

というのも、アクティブラーニングの授業を成立させるためには、基礎学力が身についていることが大きく成否に関わってきます。

暗記主体の詰め込み学習がやり玉に挙がっていますが、「考えるための材料」がなければ考えることはできないのです。

ある程度の暗記は必要だということを理解してください。

そしてもう一つ、自ら学ぶときに絶対に必要なのが「読解力」です。
「読解力」こそがすべての学習の基礎です。
身も蓋もない言い方ですが、読解力のない生徒にはアクティブラーニングの効果は限定的でしょう。

まずは読解力をつけてください。

読解力もある、最低限その教科の知識も頭に入っている、そういう生徒が本書のメソッドを活用すると、想像以上の伸びを見せると思います。

以上、教育の現場を長年経験した僕の考えも交えた本書の感想でした。

目次

第1章 やってはいけない! 7つの勉強法
第2章 「超効率勉強法」の基本
第3章 学習効果を激しく高める! 「勉強前」7つのテクニック
第4章 記憶の残り方が変わる! 「勉強後」5つのテクニック
第5章 上級者向け! 勉強の効果をさらに高める7つの学習習慣
第6章 才能の差は、こうして超えろ! 地頭を良くする科学的トレーニング

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